転職ノウハウ 応募企業の探し方、面接のポイントから、円満退職の秘訣まで。あなたの転職を成功に導くためのノウハウを紹介!
このエントリーをはてなブックマークに追加
先どりストーリー

創業から3年で年商14億円を突破。日本に約80年ぶりに
誕生した国産腕時計の量産ブランド――株式会社Knot

「MADE IN JAPAN」の高品質で優れたデザインの時計本体とベルトを自由に組み合わせ、自分好みのリストウォッチを1万円台から購入できる。そんな魅力的な商品コンセプトで爆発的なヒットを続けているMaker’s Watch Knot。このブームの仕掛け人ともいうべき、同社の代表取締役社長 遠藤弘満氏は、通販会社を出発点に、海外から様々なファッションアイテムを買い付けるバイヤーとして、業界ではカリスマ的な実績を誇っていた人物。

アメリカの「LUMINOX」やデンマークの「SKAGEN」の独占販売も手掛け、「デンマーク輸出協会賞」及び「ヘンリック王配殿下名誉勲章」を授与されています。そんな遠藤氏が「約80年ぶりに誕生した国産腕時計の量産ブランド」として、なぜKnotを成功に導くことができたのか。そのビジネス戦略や、大ヒットを生み出すまでの苦労について、お話を伺いました。

――Knotはすでに雑誌やテレビなどでも多く取り上げられ、大きな注目を集めています。ここで改めて御社の事業内容について教えていただけますか。

私たちMaker’s Watch Knotは2014年に創業した国産腕時計の量産ブランドです。「MADE IN JAPAN」ならではの高い品質と優れたデザインの製品を、1万円台から提供するというコンセプトを多くの方に評価していただき、創業3年目にして売上高14億円を実現しました。現在は関東、関西に直営のギャラリーショップ5店舗を展開するほか、取扱店を通じて全国での販売を行っています。また台北でも現地企業との提携でギャラリーショップを出店しています。

――Knotは、約80年ぶりに誕生した国産腕時計の量産ブランドだと言われています。日本の腕時計業界は、どのような市場環境になっていたのでしょうか。

まず、「量産ブランドである」ということがとても重要で、月に50本、100本を生産するような小規模なメーカーはこれまでにも存在していました。しかし、マーケットを握っていたのは、数社の超大手メーカー。彼らが数千円の普及品から数十万円を超える高価格帯までをほぼ独占し、製造販売を行っていたのです。ですが、低価格帯には中国という強力なライバルがいますし、高価格帯では海外の高級時計ブランドに勝つことが難しい。そのため、日本の時計業界は、ここ数年、縮小傾向にありました。

――自社で製造販売を行うSPAとして、量産体制を構築するのは容易なことではなかったと思いますが。

Knotは、外部の部品工場から腕時計作りに必要な部品を調達し、最終的な組み立てを日本国内で行うことで、「MADE IN JAPAN」 というブランド・バリューを実現しています。しかし、私たちが創業した当時、市場は大手数社に独占されていましたから、国内には彼らの直営工場か、下請け会社しか存在していませんでした。そのため、休眠状態になっていた工場に再稼働の働きかけを行ったりもしました。かつての日本は高度な時計作りの技術を持っていましたが、その文化は滅びかけていたのです。だからこそ、私たちは「高品質な腕時計を製造販売する」というだけでなく、「時計作りという日本のモノづくりの文化を復権させる」ことも自分たちのタスクだと考えています。

――Knotは短期間のうちに大きな成長を実現してきました。こうした展開は予測されていましたか。

これは国内に限った話ではありませんが、腕時計という商品は、数千円で買える普及品か、数十万円を超える高級品か、二択に近い状態にあるのが実情。本来、あるべき中間のプライスレンジが非常に大きな空白になっているのに、その領域で成功している腕時計メーカーは非常に少ない。当然、ここには巨大なビジネスチャンスがあると思っていました。そのため、世界が認める「MADE IN JAPAN」 の品質を武器にしたり、従来の腕時計メーカーがやりたがらなかった時計本体とベルトを別売りにして、自由にカスタマイズできるという独自性を持たせました。「千円や二千円の腕時計は使いたくない。でも、時計一本に数十万円を出す余裕はない。どこかに高品質でお洒落な製品はないだろうか」と思っていた消費者はたくさんおり、量産化という壁さえ乗り越えられれば、必ず成功できると考えていました。

腕時計は、本当に価格に見合った製造コストがかけられているのか、消費者にはわかりません。名のあるブランドの人気のある商品なのだから、このぐらいの価格なのだろう、と思い込んでいる部分が大きいのです。この点において、私たち新興メーカーは、消費者に「この腕時計は値段以上の価値がある」とまず納得してもらう必要がありました。インターネットが普及し、ユーザーの口コミが飛び交う今のような時代に、ウソは通用しません。消費者の誰もが納得してくれる正直なモノづくりに徹したことが、市場に受け入れられた理由のひとつだと考えています。

――今後は海外展開にも積極的に取り組んでいくとうかがっています。どのような展望ですか。

現在、当社が進出しているのは台湾だけ。これは創業当初の私たちには、世界各国でブランド名やデザインの商標登録を得るだけの余裕がなかったためです。せっかく海外進出して製品が売れても、現地企業に商標を横取りされてしまったら、私たちが偽物になってしまう。そのため、商標権の取得を優先させようと考えていたのです。しかし、現在ではそのための手続きもほぼ完了し、いつでも海外に出ていける状態が整いつつあります。そんなことをしているうちに、様々な国の企業が「日本で爆発的に売れているKnotというのは、どんな会社なのか。何とかして自分の国での独占販売権を取れないか」と考え、積極的にアプローチしてきてくれるようになりました。現在のところ、アジア6ヶ国とアメリカへの進出が決定しています。Knotというブランド名は、「ジャパン・クオリティーで日本と世界を結ぶ」という事業コンセプトに由来するもの。たとえちいさくて微力でも、腕時計を通じて日本のモノづくりの復権に貢献したいと思っています。

――腕時計以外の商品展開はお考えではないのですか。

それについてもすでに手を打っています。これまでにも海外の有名時計ブランドがアイウェアやアパレルに進出して撤退する例もありましたが、それは本来の製品との関連性がまったくない、ライセンスビジネスだったからではないでしょうか。「あの腕時計ブランドには優れた機械加工技術があるから、シャツも良いものに違いない」などという話にはなりませんよね。Knotは腕時計のメーカーですから、商品として親和性が高いのは服飾小物のジャンルです。そのため私たちは日本のレザーブランドとして世界に認知されている栃木レザーに着目。時計ベルトとして、栃木レザーを採用し、高品質な製品を提供してきました。今では「Knotは時計ベルトが素晴らしい」と評価してくださるお客様も少なくありません。こうして腕時計だけでなく、レザー製品のブランドとしてもお客様に認知していただければ、お財布やバッグなどの革製品に進出することも可能になります。実際、当社の時計ベルトは、本来ならとてもこんな価格では販売できない高品質な製品なのですが、そこは営業努力です。

――最後に、Knotという企業がどんな文化を持った組織なのかを教えてください。

現在、当社は店舗スタッフ4名、本社スタッフ11名という小さな組織です。在籍しているスタッフは、誰もが高いスキルや経験を持ったプロフェッショナル。特に本社にはプロダクトデザイナー、店舗デザイナー、Webデザイナーなど、ハイセンスなモノづくりを実現できるスタッフが揃っています。彼らは「理想の腕時計ブランドを作る」というチャンスに、文字通り人生を賭けています。社員全員が「自分が本当にやりたいことをやっている」という職人の集団なのです。しかし、今後は、私の業務を受け継ぎ、ビジネスという側面からKnotを支えてくれる人材も必要。今いるスタッフたちに負けないくらいの熱量を持った人材を採用したいですね。

――日本のモノづくりの復興と「MADE IN JAPAN」の価値を世界へ発信する御社の今後が楽しみです。本日はありがとうございました。

バックナンバー

「ビデオリリースを商習慣に」をビジョンに、500本以上の動画制作・配信で急成長。――株式会社NewsTV

株式会社NewsTVは、総合PR会社である株式会社ベクトルの子会社として、2015年8月より企業のプレスリリースを動画にし、コンテンツとして配信する...

大手ECサイトですら攻めあぐねた中国市場を軽々と攻略。「越境EC」で注目を集める――Inagora株式会社

日本企業の中国市場進出を支援するECサイト「豌豆公主(ワンドウ)」を運営しているInagora(インアゴーラ)株式会社は、中国人社長の翁 永飆(おう...


適職をディグる! ジョブリシャス診断(適職診断)
履歴書の添削を受ける
  • マイナビ転職 グローバル
  • マイナビ転職 エンジニア求人サーチ【IT】
  • マイナビ転職 エンジニア求人サーチ【ものづくり】
  • マイナビ転職 女性のおしごと