谷所健一郎
キャリア・デベロップメント・アドバイザー（CDA）／有限会社キャリアドメイン 代表取締役
応募企業の探し方や履歴書の書き方、面接のポイントから円満退職の
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経理事務・経理職に受かる志望動機の書き方・伝え方｜経験別の例文あり
更新日：2024年03月21日
監修者
記事概要
- 経理事務・経理職の志望動機の書き方
- 経理事務・経理職の志望動機の例文・サンプル
- 経理事務・経理職の志望動機のNG例
経理事務（経理）への転職を目指している方の中には、志望動機をどのように書けば良いか悩んでいる人もいるのではないでしょうか。
経理事務には事務スキルだけではなく、コミュニケーション能力や責任感なども求められるため、どのような貢献ができるかを志望動機で伝えることが大切です。
本記事では、経理事務・経理職の志望動機の書き方・伝え方について詳しく解説します。
希望する職場で経理事務として活躍できることを志望動機で伝え、転職を成功させましょう。
経理事務・経理職をはじめとした職種別の志望動機・志望理由の例文は以下の記事で紹介しているため、併せて参考にしてみてください。
経理事務と経理職の違い
経理事務と経理職は、求人によっては同じ職種として扱う場合もありますが、厳密には異なる職種です。
経理事務と経理職には、以下のような違いがあります。
| 経理事務 | 経理職 | |
|---|---|---|
| 主な業務 | 経理処理や記帳などの事務業務 | 会計に関する業務全般 |
経理職は会計に関する業務全般を担当し、経理事務は経理の中でも事務作業に特化しているのが特徴です。業務の対応範囲が異なるため、携わりたい仕事に合わせて志望先を選ぶ必要があります。
求人でも、経理事務と経理職を同じ職種とする場合があるため、名称だけではなく、募集内容を細部まで確認することが大切です。
経理事務・経理職の主な仕事内容
経理事務・経理職は、企業に出入りするお金の記録や管理を担当します。日々のデータ入力・管理だけではなく、週次・月次の集計や決算業務のサポートなど、定期的に発生する仕事も多くあります。
経理事務と経理職では、対応範囲が異なる場合もあるため、主な仕事内容を下記の表で理解していきましょう。
| 経理事務 | 経理職 | |
|---|---|---|
| 主な仕事内容 |
|
経理事務の仕事に加え
|
経理事務は、入出金管理や伝票起票など事務的な業務が多く、必要に応じて付随する業務を行います。
経理職の場合は、経理事務の仕事に加えて、会計処理や専門家との打ち合わせなどを行うケースがあります。ポジションによっては、スタッフの育成やマニュアルの作成など経理部を管理する役割を持つ場合もあります。
ただし、上記の仕事内容はあくまで例であり、会社の規模や方針などで実際に担当する業務は異なる場合がある点に注意が必要です。求人募集には仕事内容の例が記載されているため、どのような業務を担当するかイメージしたうえで、応募を検討しましょう。
経理事務・経理職に必要とされる5つのスキル
経理事務・経理職は、経理や事務などさまざまな仕事を担当するため、幅広いスキルが必要になります。
中でも、経理事務・経理職に求められるスキルは、以下の5つです。
- 経理や会計に関する知識
- スピーディかつ正確な事務処理能力
- パソコンを扱う基本的なスキル
- コミュニケーション能力
- 機密情報を取り扱う責任感
必要とされるスキルと自分のスキルを照らし合わせて、志望動機でアピールできるポイントを見つけましょう。
経理や会計に関する知識
経理事務・経理職は、会社のお金を取り扱う職種であるため、経理や会計に関する知識が欠かせません。
お金の出入りを正しく記録できる簿記の知識や、従業員の給与を計算できるスキルなどがあると、経理として活躍できるシーンが多いでしょう。日商簿記や全商簿記、給与計算実務能力検定試験®などの資格は、経理や会計の知識を客観的にアピールする材料になります。
スピーディかつ正確な事務処理能力
経理事務・経理職の仕事は、正確さと早さが求められます。一つのミスが帳簿のズレや経費の不足などさまざまなトラブルにつながるため、データを正しく入力し、万が一ミスがあった時に修正できる力が必要です。
また、給与計算や経費精算は毎月発生する業務であり、スピーディに対応できるスキルがあると重宝されます。業務を計画的に進め、期日内に完了する迅速な処理能力が重要視されます。
パソコンを扱う基本的なスキル
経理事務・経理職は、パソコンで仕事をする機会が多いため、基本的なパソコンスキルが必要です。
エクセルへのデータ入力や、ワードでの文書作成などを行うため、多くのパソコンに搭載されている標準的なソフトは使えると良いでしょう。経費精算や決算業務などにも会計ソフトを活用する企業が増えているため、さまざまなソフトを扱える場合はアピールするのがおすすめです。
コミュニケーション能力
経理事務・経理職は、パソコンに向かって行う作業が多いと思われがちですが、従業員とコミュニケーションを取る機会も多くあります。
経費が発生した状況を聞き取ったり、領収書の取り扱いを説明したりする場面があるため、一定のコミュニケーションスキルが必須です。円滑なやりとりができれば、従業員や各部署との関係を構築でき、スムーズに会計処理できるようになるでしょう。
機密情報を取り扱う責任感
経理事務・経理職が取り扱う収支や決算などの情報は、外部に漏らしてはいけない機密情報です。重要な情報を扱っていることを自覚し、責任をもって仕事に取り組む姿勢が必要です。
どのような状況でも関係者以外に情報を漏えいしないことはもちろん、プレッシャーとうまく付き合いながら、仕事をやり遂げられる資質が求められます。
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【経験別】経理事務・経理職の志望動機の例文・サンプル
ここでは、経理事務・経理職の志望動機の例文・サンプルを、経験者と未経験の場合に分けて紹介します。
- 【経験者】月次、年次決算業務の経験を生かす場合の志望動機
- 【経験者】開示資料作成や連結決算業務の経験を生かす場合の志望動機
- 【経験者】伝票処理や入出金管理の経験を生かす場合の志望動機
- 【未経験者】簿記の3級有資格者であることをアピールする場合の志望動機
- 【未経験者】パソコンスキルをアピールする場合の志望動機
例文を参考にしながら、自身だけのスキルや経験を自分の言葉で伝えましょう。
なお、応募先を表現する際は、面接では「御社」、書類では「貴社」と使い分ける点に注意してください。
【経験者】月次、年次決算業務の経験を生かす場合の志望動機
【添削前】
現在、月次・年次決算業務を担当しています。経理職の経験が3年あり、日商簿記2級を持っているため、経験と資格を生かして貴社での経理業務に貢献したいと考えています。
【添削後】
現職で月次、年次決算業務を担当していますが、将来は財務・経理部門を担うプロフェッショナルな人材を目指したいと考えております。穀物専門商社として実績を伸ばしている貴社に魅了を感じており、貴社であれば国内のグループ会社はもちろん海外子会社とやりとりをする機会もあり、連結決算や有価証券報告書作成業務に関わることができると考え志望しました。また、学生時代に身に付けた英語力をスキルアップするため現在スクールに通っております。学習を継続することで、更に貴社での経理業務に貢献したいと考えております。
添削のポイント
これまで携わってきた分野の知識や業務経験を生かし、即戦力として役立つことを伝えましょう。また、応募企業だからこそ働きたいという意欲を伝えることも大切です。目標のために自己啓発していることや、応募企業への抱負をアピールしましょう。なお、企業規模や業界によって、経理の流れや仕訳項目に差があるため、応募企業の規模や業界による特性を把握しておく必要があります。IR情報から有価証券報告書、貸借対照表・損益計算書などを開示している企業なら、その内容を読み込み、よく理解しておきましょう。
- 面接などの口語は「御社」、書類では「貴社」と使い分けてください
【経験者】開示資料作成や連結決算業務の経験を生かす場合の志望動機
【添削前】
前職で、開示資料作成や連結決算業務などを担当し、経営に近い経理業務を経験しました。収支管理の業務や税理士との打ち合わせなどにも携わった経験も、貴社での業務に生かせると考えています。貴社でより専門性の高い業務に携わり、経理事務のスペシャリストとしてキャリアアップを目指したいです。
【添削後】
貴社は5年以内に上場するために動いているとお聞きし、IPOに向けて経理面からバックアップしたいと思い、志望いたしました。また、貴社のインバウンド向けホテル事業に魅力を感じ、経理職として力になりたいと考えております。前職では、開示資料作成や連結決算業務など経営陣に近い仕事を担当し、強いやりがいを感じることができました。より専門性が高い業務を担い、経理事務のスペシャリストとしてキャリアアップを図りたいと考え、転職を決意しました。日商簿記1級を取得し、5年の実務経験を積み重ねているので、貴社の経営基盤強化に貢献できると考えております。
添削のポイント
企業の新規上場のタイミングを知り、自分のスキルを生かしてバックアップしたいという熱意が伝わります。同じ方向を目指して業務を遂行できることが想像しやすく、採用担当者が「一緒に働きたい」と思えるでしょう。
- 面接などの口語は「御社」、書類では「貴社」と使い分けてください
【経験者】伝票処理や入出金管理の経験を生かす場合の志望動機
【添削前】
現在、食品メーカーの経理担当として2年間働いており、伝票整理や売掛金管理などの業務を担当しています。より専門性の高い仕事にチャレンジしたいと考え、貴社の求人に応募しました。
【添削後】
私は食品メーカーの経理担当として2年間働いています。専門学校で日商簿記2級を取得しており、伝票整理や売掛金管理などの業務を担い、経理職への適性があると分かりました。より専門性の高い仕事に挑戦したいと考えるようになり、転職を検討していたところ貴社の求人が目に留まり、公式SNSを通して若手でも責任のある業務を遂行していることを知り、引かれていきました。貴社の経理事務では、会計ソフトを扱い、決算業務や監査法人への対応など幅広い業務を担当できるとのことで、経理担当者として仕事の範囲を広げ、事業に貢献したいと思い志望いたしました。
添削のポイント
自分の適性と企業の方向性が一致していることが伝わります。どのような働き方をしたいのか、将来どのように企業へ貢献したいのかが明確なので、採用担当者に良い印象を残せるでしょう。企業の公式サイトや求人情報のみならず、公式SNSもチェックし、実際に働いている様子を調べたうえで応募しているので、ミスマッチを防げる点もポイントです。
- 面接などの口語は「御社」、書類では「貴社」と使い分けてください
【未経験者】簿記の3級有資格者であることをアピールする場合の志望動機
【添削前】
前職で営業職として働いていた際に、日商簿記3級を取得しました。資格で得た知識を生かしながら、営業職で習得したコミュニケーション能力や交渉力を経理職でも活用したいと考えています。
【添削後】
飲食業界でさまざまなブランドをチェーン展開している貴社の事業に魅力を感じています。前職は営業職ですが、所属する課の売り上げ管理業務も任されておりました。ただ注文を取ってくるだけでなく、課全体のお金の流れや会社の経営状況を把握する経理処理の重要性を実感し、数字を正確に理解できるようになりたいと日商簿記3級の資格を取得しました。貴社の求人にて経理職で重要視されている「調整力」については、営業職で身に付けたコミュニケーション能力や交渉力を生かして関係各部署の調整をスムーズにし、経理の基盤を強化することで貴社の経営面に貢献できると考え志望しました。
添削のポイント
経理職を志望するようになったストーリーを、今までの経験から具体的に語り、仕事に対する思いや応募企業でなければならない理由を伝えましょう。また、経理職は専門知識が必要なため、未経験であっても、応募条件に日商簿記3級以上の資格を求めるケースが多いようです。資格がない場合でも関連する資格を取得予定であることや、語学・パソコンスキルなどの自己啓発をアピールしましょう。社内外の多数の関係者と協力し円滑に業務を遂行できるといった対人スキルもアピールにつながります。
- 面接などの口語は「御社」、書類では「貴社」と使い分けてください
【未経験者】パソコンスキルをアピールする場合の志望動機
【添削前】
前職では、食品メーカーの営業職として営業はもちろん、決算や帳簿管理などの事務作業も担当していました。未経験ではありますが、事務作業で培ったパソコンスキルを活用し、貴社の経理職として貢献したいと考えております。
【添削後】
「利益率の向上・予算削減」という2つのテーマを掲げる貴社の経営におけるこれからの取り組みを経理面からバックアップしたいと考え、志望いたしました。前職では食品メーカーの営業職として、営業に関する業務はもちろんのこと、月次決算や現金出納、帳簿管理、振り込み業務などの事務作業も担当していました。幅広く業務に携わった結果、年間〇％の予算削減を実現することができました。非常にやりがいを感じながら、経理の仕事が自分に向いていると気づきました。パソコンスキルだけでは不十分だと感じ、現在は日商簿記3級の資格取得を目標に勤勉に励んでいます。未経験の仕事ではありますが、数字を扱っていた経験を生かして、経理担当として責任を持って事業に貢献したいと考えています。
添削のポイント
未経験ではあるものの、パソコンスキルが身に付いていること、事務作業の経験、適性を伝えられているため、即戦力として活躍できる人材だと期待感を持てるでしょう。企業の今後の経営方針を理解し、自分の強みをどのように生かしていくのかが明確になっているため、採用担当者は「応募者と同じ方向性で尽力できる」と思えるでしょう。
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経理事務・経理職の志望動機の書き方・伝え方のポイント
経理事務・経理職として採用されるためには、志望動機で強みや経験をしっかり伝えることが大切です。
経理事務・経理職の志望動機を書く際は、以下のポイントを重視しましょう。
- なぜ経理事務・経理職の仕事に就きたいかを明確にする
- なぜ応募企業の経理事務・経理職に希望するのかを明確にする
- 経理事務・経理職として生かせるスキルや経験をアピールする
- 未経験でも経理事務・経理職に関わる業務経験があるならアピールする
志望する理由やアピールポイントをうまく伝えられれば、採用されるチャンスが広がります。
以下の記事では、職種別に志望動機の書き方・伝え方を解説しているため、ぜひ参考にしてください。
なぜ経理事務・経理職の仕事に就きたいかを明確にする
多くの職種がある中で、どうして経理職を志望したのかを明確にしましょう。
採用担当者に「なぜ経理職を選んだのですか？」と質問された時にスムーズに答えられなければ、「経理職でなくてもいいのかも？」「経理職についてよく知らないまま応募したのかな？」と思われる可能性があります。
企業の会計や財務に関する知識を得ている、数字に強い特性を生かしたいなど経理職にこだわる理由を積極的にアピールしましょう。
なぜ応募企業の経理事務・経理職に希望するのかを明確にする
採用担当者にとって、「経理として活躍する場がたくさんある中で、なぜ自社を選んだのか」は気になるポイントです。
給与や勤務時間、自宅との距離感などの条件面が決め手となる人もいますが、なるべくその企業に魅力を感じたポイントを伝えるようにしましょう。
企業の公式サイトや求人情報、採用ページ、SNSの公式アカウントを参照し、事業内容や経営者のメッセージ、従業員の思いなどを確認しながら志望理由を考えると良いかもしれません。
企業が扱うサービスや製品、規模、研修制度の充実度、経営理念や社風などを細かく調べて、企業の特色を把握したうえで、その企業だからこそ実現できることを伝えましょう。
経理事務・経理職として生かせるスキルや経験をアピールする
経理として生かせるスキルや経験をアピールし、応募先の企業に対してどのように貢献できるのかを伝えましょう。
はじめにスキルや経験、実績などを箇条書きにします。FASS検定や日商簿記検定といった経理に関する資格のほか、コミュニケーション力や、調整力など、経理として生かせる経験・能力、どのような業務を担当できるのかをまとめましょう。
次にスキルや実務経験をどのように生かして働きたいのか、ビジョンを書き出します。そのうえで企業に貢献できる理由を具体的に伝えると好印象を与えられるでしょう。
未経験でも経理事務・経理職に関わる業務経験があるならアピールする
未経験の場合、何もアピールできることがないと考えてしまう人もいますが、これまでに経理業務と関連する仕事をした経験があれば、それをアピールポイントにできます。
経理事務は、専門性の高い職種ですが未経験OKの求人も多いので、転職できるチャンスは大いにあります。経理の仕事に必要なスキルと自分の強みを照らし合わせて積極的にアピールすることが大切です。
例えば、他部署の人と円滑なコミュニケーションを図れたり、迅速かつ正確にデータ入力することが可能だったりといったスキルも経理の仕事に生かせるでしょう。
入社後に実現したいことや携わりたいことを伝える
経理事務・経理職になりたい理由や生かせるスキルと併せて、入社後のビジョンも具体的に伝えられると、応募先の企業は採用後のイメージを膨らませやすくなります。
経理として実現したいことや携わりたいことを明確にし、入社後のキャリアと絡めて伝えましょう。例えば、経理事務として経験を積み、将来的には経営をサポートしたいと伝えると、ビジョンや成長への意欲もアピールできます。
ただし、応募先が求めている仕事やキャリアパスにマッチしていないと、自社に合わない応募者と判断される恐れがあります。例えば、経営に関わる人材を現時点で求めていなければ、経営に関する内容はアピールとして効果的ではありません。
求めている人材やキャリアパスを理解したうえで、入社後のビジョンを伝えるのがポイントです。
経理事務・経理職の志望動機で気を付けたいNG例
経理事務・経理職に関するスキルや経験があっても、伝え方によっては志望先に響かず、評価を得られない場合があります。
多くの方がついやってしまいがちなNG例は、以下の4つです。
- 記載内容に具体性が足りない
- 採用するメリットが伝わっていない
- 経理職への理解にズレがある
- 福利厚生や賃金など条件面にこだわりすぎている
4つのNG例を参考に志望動機をあらためて確認し、より強みや思いが伝わる内容にブラッシュアップしましょう。
志望理由のNG例は以下の記事で紹介しているため、併せて参考にしてください。
記載内容に具体性が足りない
一見、志望動機としてまとまっているように見えても、具体性に欠けているとアピールの説得力が弱くなります。
以下のような志望動機は、曖昧な表現が多いため、志望理由が伝わりにくいでしょう。
【NG例】
前職では経理業務を担当し、経理に関するさまざまな業務経験があります。これまでの経験を生かして、貴社のビジョンを達成するための力になりたいと考えています。
前職で経験した業務やビジョン達成に貢献できる理由などが不足しているため、経験や志望理由が見えてこない志望動機と言えます。
具体的なエピソードを交えて経験を伝えたり、応募先に魅力を感じたきっかけを明確に記載したりすることで、説得力のある志望動機に仕上げましょう。
採用するメリットが伝わっていない
応募先に採用したいと思ってもらうためには、自分を採用した時のメリットを感じさせる必要があります。
以下の志望動機は、経験やスキルはアピールできているものの、応募先へのメリットをうまく伝えられていないNG例です。
【NG例】
前職で経理を5年間担当し、正確な事務処理やパソコンスキル、周囲とのコミュニケーションに自信を持っております。培った経験やスキルを生かし、更なるスキルアップやキャリアアップを目指したいと考えております。
自分の成長やキャリアアップはもちろん大切ですが、志望動機のメインにすると、応募先へ貢献したいという思いが弱くなります。
応募先が自分を採用したらどのようなメリットがあるかを振り返り、貢献できることを第一にアピールしましょう。
経理職への理解にズレがある
経理事務・経理職はパソコンで作業するだけではなく、従業員とコミュニケーションを取る機会が多くあります。仕事への理解が浅く、以下のような志望動機を作成すると、マイナスな印象を与える可能性があるでしょう。
【NG例】
コミュニケーションに苦手意識がありますが、一つのことに集中して取り組むのが得意なため、パソコンでの作業に集中できる経理を志望しました。
経理はさまざまな人とコミュニケーションを取りながら関係を構築し、お金の出入りを円滑かつ正確に管理する役目があるため、求められるスキルの認識にズレがある志望動機はNGです。
経理職の仕事を正しく理解したうえで、応募先が求める人材像に合った志望動機を作成しましょう。
福利厚生や賃金など条件面にこだわりすぎている
経理事務・経理職にかかわらず、どの職種においても福利厚生や賃金は重要なポイントですが、志望動機で直接的にアピールするのは避けましょう。
以下のように、条件面を押し出した志望動機はNGです。
【NG例】
貴社は福利厚生が充実しており、仕事に集中できる環境だと思い、志望しました。給与についても他社より水準が高く、安定した収入を得られると思ったのも理由の一つです。
条件面だけでは自分の強みや思いを伝えられず、企業にとっては条件だけで応募したと感じるでしょう。
条件面をストレートに志望理由とするのは避け、経理職を希望した理由や入社後に生かせるスキルなどを前面にアピールしましょう。
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経理事務・経理職の志望動機を魅力的に伝えて転職を実現しよう
志望動機は、採否を左右する重要な要素ですので、十分に自己分析と企業研究を行ったうえで作成しましょう。なぜ経理事務・経理職を選んだのか、どうしてこの企業で働きたいのかを明確にして、キャリアプランとともに伝えると説得力のある志望動機になります。
採用担当者に「この応募者と一緒に働きたい」「この人なら自社に貢献してくれそう」と思ってもらえるように自分なりの言葉でまとめましょう。
志望動機は書き出し、締めくくりで差がつく！ 書き方はこちら
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有限会社キャリアドメイン代表取締役
谷所 健一郎（ヤドケン）
有限会社キャリアドメイン 代表取締役 キャリア・デベロップメント・アドバイザー（CDA）。1万人以上の面接と人事に携わった経験から、執筆、講演活動にて就職・転職支援を行う。ヤドケン転職塾 、キャリアドメインマリッジを経営。主な著書「はじめての転職ガイド 必ず成功する転職」（マイナビ出版）、「転職者のための職務経歴書・履歴書・添え状の書き方」（マイナビ出版）、「転職者のための面接回答例（マイナビ出版）」、「転職者のための自己分析」（マイナビ出版） ほか多数。
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CDA（キャリア・デベロップメント・アドバイザー）や、キャリアコンサルタントなどの資格を有するプロのキャリアアドバイザーのチームです。IT、メーカー、小売・流通などさまざまな業界の実務経験も豊富な「マイナビ転職」専任のアドバイザーたちが、あなたの魅力や強みを採用担当者の視点でチェック。志望動機など記載された内容のアドバイスを行う会員限定「履歴書添削」サービスも行っています。
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