転職ノウハウ

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面接は“論より実績”。売り込むポイントは決してずらすな!
大手システム開発会社に15年勤めている挑戦者は今、転職を考えている。希望職種はシステムエンジニアだ。しかし、すでにシステム開発の現場を離れて5年以上経つ。ライバル企業でもある中堅システム開発会社の採用担当者は、果たして37歳のSE志望者のキャリアをどう見るのだろうか…。
面接官 須藤さん
今回の挑戦者
ホテル業界への意識は?

中堅企業のI社の中途採用は応募数も多かったが、人事部は、書類選考では通過条件の壁を低く設定し、できるだけ多くの応募者のなかから面接で人材を見極めたいと考えていた。面接会場に現れた西浦さんはかなり緊張している様子。額には汗、言葉も上ずってしまっていた。しかし、誠実な性格は伝わってきていた。面接は冒頭から…。

 
須藤さん 会社でのキャリアを簡単に聞かせてください。
 
西浦さん 入社して2年目までは社内のEDPシステム開発、3年目~4年目は社内のLSI設計部門向けに、UNIXシステム上で動くCADシステムを製造しておりました。
 
須藤さん そのシステムはどのぐらいの規模だったんですか? 人/月で言うと…。(1)
 
西浦さん 40人/月ぐらいの規模です。
 
須藤さん そのなかで、あなたはどんな役割をされていたんですか?(1)
 
西浦さん プロシーディングによるプログラムです。5年目~10年目まではVANシステムにおけるFAX配信システムの設計と製造、および評価を担当していました。
 
須藤さん 同じく、そちらはどのぐらいの規模で、どんな仕事ですか?
 
西浦さん 同じく40人/月ぐらいで、ホストとUNIXサーバを通じてUNIXサーバでFAXを送信するようなシステムです。
 
須藤さん そのシステムのお客様はどんな業種になるのでしょうか?
 
西浦さん 製造と物流のお客様です。
 
須藤さん そのときのあなたの仕事は?
 
西浦さん このときも設計と評価と、システムの構築を担当していました。
 
須藤さん では、プロジェクトマネジャーと一緒にお客様のところへ行かれて、設計するものについて話されたりしましたか?(2)
 
西浦さん 回数は少なかったんですが、設計するシステムについてご説明させていただいたことはあります。
 
須藤さん プロジェクトでは、同じようなシステムをお客様ごとにカスタマイズしていくんですか?
 
西浦さん はい。
 
須藤さん だいたいひとつの商談でいくらぐらいの金額だったんですか?
 
西浦さん 500万円ぐらいから1,000万円ぐらいでしょうか。
 
須藤さん そのプロジェクトはプロジェクトマネジャーがいて、ご自身がいらっしゃって、あとほかは何人ぐらいいらっしゃったんですか?
 
西浦さん 開発関連会社のほうに10人ぐらいいて、製造をしてもらっていました。
 
須藤さん 設計っていうのはすべてやられたんですか?
 
西浦さん 設計のおおまかな方針をマネジャーが決めて、細かなところを私と開発関連会社でやっていました。
 
須藤さん その製造に関しては、スケジュールとか品質管理とかは、ご自身でやられるんですか?(3)
 
西浦さん 関連会社評価のレポートとかが上がってきたら、私がチェックして、足りなければチェックポイントを追加していました。
 



人事としての資質はあるのか?

その後、同様に西浦さんのキャリアについての質問があったが、PRにはつながっていなかった。西浦さんは現在、外注管理の仕事をしていて、システム設計の仕事からは離れている。面接官はその点が気になったようだ…。

 
須藤さん 今回、ご応募されているのはシステム設計ですよね。システム設計の現場から長く離れていらっしゃいますね。この世界ではテクノロジーは日々変わっていきますが、その点、どのようにキャッチアップされていますか?
 
西浦さん 会社では設計の仕事はしていなかったので、参考書を買って自宅で勉強していました。
 
須藤さん どのような勉強をされていたんですか?(4)
 
西浦さん C言語を。
 
須藤さん WEB系とかDBはどうですか?
 
西浦さん いや、やっていません。(5)
 
須藤さん プロジェクトに入ったとしたら、どの工程だったら、ご自身の経験を活かせるんでしょうか?
 
西浦さん 関連会社の製造をチェックしてきましたので、評価についての工程ができると思います。
 
須藤さん 西浦さんが勤めている会社は大きな会社ですから、評価についても独自のテスト項目を持たれているんでしょうね?
 
西浦さん
いいえ、担当者の裁量に任されていました。(6)
 
須藤さん ということは、当社において外注先に製造を頼んで、そこがテストできないとすれば、西浦さんにお願いすればできると思いますか?
 
西浦さん
できると思います。
 
須藤さん 将来的にご自身は技術者としてキャリアを深めていきたいのか、プロジェクトマネジャーとして管理の仕事をしていくのか、どっちだと思いますか?
 
西浦さん
どちらかというと管理系だと思います。(7)
 
須藤さん では、管理系の仕事をしていくために、一度製造の現場に戻って、現場感みたいなものをつかみたいということでしょうか?
 
西浦さん
そうですね。どこが問題になりそうだとか、チェックポイントだとかを、今の技術に合わせて深めていきたいと思っています。
 
須藤さん では、プロジェクトマネジャーを目指すということは、当然お客様との折衝もありますが、そのあたりは得意ですか?
 
西浦さん
10年ぐらい前だとお客様との経験がありますが、ここ10年は社内とのやりとりばかりだったので、そのへんは不安があります。(8)
 


人事としてのバランス感覚は?

ここにきても、西浦さんの回答はPRにはつながっていなかった。面接官は、転職動機の質問をする。

 
須藤さん そもそも転職の動機なんですが、システム製造の現場から離れていて、社内的には現場に戻るのが難しくて、だから転職で現場に戻りたいという意図ですか?(9)
 
西浦さん 社内的には、人員不足の部署が他部署から人材募集をするという社内公募制度があります。(10)
 
須藤さん そういう社内公募制度を使って、会社内で現場に戻ることはできなかった?
 
西浦さん その制度というのは同じ部署に1年以上いないといけないという条件がありまして、今のところ、その条件に至っていないんです。
 
須藤さん そもそも転職はいつごろから考えたんですか?
 
西浦さん 約3年ぐらい前です。
 
須藤さん では、その3年で社内公募制度を使って異動するチャンスはなかったのですか?
 
西浦さん 実際、5年前に社内制度を利用して異動しました。最初の3年はシステム設計に携わる仕事が多かったんですが、後半は事務的な業務になって、自分の意図していた仕事ではなくなってきました。
 
須藤さん では、ご自身がこれからシステムエンジニアとかプロジェクトマネジャーをやっていくとすれば、どんな仕事をやっていきたいですか?
 
西浦さん UNIX上で動くアプリケーションの開発などをやっていきたいと思います。
 
須藤さん 現場にいれば何日も徹夜することもありますが、ここ数年はそういった経験はありますか?
 
西浦さん ここ数年はありません。残業は1カ月で40時間ぐらいです。
 
須藤さん 納期間際は徹夜になるかもしれませんよ。肉体的にも精神的にも大丈夫ですか?
 
西浦さん ちょっと不安があります。そういった緊迫した状況に置かれたことは、ここ何年もありませんので…。(11)
 
須藤さん ご自身がシステムエンジニアとしてやっていくうえで、PRするポイントってありますか?
 
西浦さん 異なるプログラムのテストをしてましたので、評価については自信があります。
 
須藤さん 外注を管理しての評価工程について自信があるということですね。ありがとうございました。
 


今回の面接教訓

1.技術者は得意分野をアピールする
西浦さんのキャリアを見ると、外注管理をしながら評価を担当していくのが得意だということはわかります。SEの場合は、得意分野と新しい技術への興味、それを吸収していこうという意欲をいかに訴えるかが大切です。技術者の人は話ベタな人も少なくないのですが、それは問題ありません。ただ、他者と差別化できる点については詳しく話すべきでしょう。
2.年齢とキャリアを考えれば管理を目指すべき
西浦さんの場合は設計や製造の現場から長く離れていて、しかもその間、新しい技術を取り入れる努力をしていない。これが決定的な欠点です。転職によって現場に戻るのは難しいのではないでしょうか。だとすると、プロジェクトのサブマネジャーとしてやっていき、近い将来にプロジェクトマネジャーを目指すキャリアプランをおすすめします。しかしその場合も、新しい技術を取り入れていく努力が必要です。
3.転職に適した時期を考える
西浦さんの場合、今は転職すべきときではないとも思われます。40歳前でシステム製造現場に戻るのは難しい。プロジェクトマネジャーとしても実績がない。だとすれば、社内で管理の仕事で実績を積んでから転職したほうがいいでしょう。40歳を超えてもプロジェクトマネジャーとして転職している人はたくさんいますから。それが社内でできないとすると、独学で勉強したり資格をとったりすることが必要でしょう。

挑戦者の感想
キャリアと勉強が足りないと痛感しました
自分でもわかっていたんですが、キャリアや勉強が足りないと思いました。それがわかっただけでも来たかいがありました。
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面接官
須藤(すどうよしひろ)さん 株式会社ディ-アンドエムホールディングスHRMシニアマネージャー
1960年生まれ。外資系のクレジットカード会社、システムソリューション会社などで採用担当マネジャーや人事マネジャーを歴任後、2004年12月より現職。
面接の厳しさには定評があるが、特に学生や若年層の面接には時間をかけ、そのアドバイスが役立ったとの声も多い。ヘッドハンターや人材紹介会社とのコネクションも数多く持つ。

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