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実録!激辛スーパーリアル面接
今春に大学を卒業した挑戦者は、ファッション業界に入り、販売職を経験したのちにバイヤーになりたいと考えている。挑戦者が数あるアパレル販売会社から選んだのは、10代~20代の間で爆発的な人気を呼んでいるB系ファッションのリーディングブランドだった。
 


中谷 充宏さん
(Mitsuhiro Nakaya)
社会保険労務士・キャリア・デベロップメント・アドバイザー●1967年生まれ。NTT及びNTTコムウェアではリクルーターとして学生の就職活動の支援に携わり、建設産業車両ディーラーでは新規・中途の人材採用や社員の人材育成計画に従事。現在は、人材育成コンサルタント、キャリアカウンセラー及び社会保険労務士として活躍中。
業種 B系ブランドを扱うアパレル企業
募集職種 販売職スタッフ、仕入れ部担当者(バイヤー)の採用。主に10代に人気のあるB系ファッションを扱う同社は、直営販売店を首都圏で展開し、常時販売スタッフの採用を実施している。アパレル業界の未経験者には、まずは販売スタッフとして経験を積んでもらい、実績や適性を見てバイヤーの仕事を任せていこうと考えている。
応募資格 18~30歳位まで。高卒以上。経験は問わない。
求める人材 販売スタッフとしての資質、接客能力を備える人。

小枝 万希子さん(仮名)
経験年数
0年(派遣会社勤務)
年齢・現状
22歳。求職活動中。
職務経歴
大学卒業し、求職活動中。学生時代に、家庭教師、飲食店スタッフ、一般事務、パチンコ店スタッフなどのアルバイト経験がある。ファッション業界に興味があり、将来はバイヤーとして流行をつくっていきたいと考えている。学生時代からの趣味はストリートダンスで、ダンスファッションには精通している。
志望動機
アパレル業界でのバイヤー職。販売スタッフとしての経験を積んだ後に、バイヤーとして活躍していきたい。
希望年収額
300万円以上




人気ブランドの確立によって急成長を遂げたB社は、定期的に販売スタッフの募集を行っている。未経験者の面接において人事担当者は、販売スタッフとしての資質はもちろん、将来の目標を持っているかを見定める。この業界は、しっかりとした考えを持っている人でないと続かないからだ。小枝さんはバイヤー希望。面接官はバイヤーの仕事について、小枝さんがどんな考えを持っているのかを知りたかった。

中谷さん まず、ご希望としてはどんな職種を希望されていますか?
小枝さん ゆくゆくはバイヤー職に就きたいんですが、今は服飾の仕事の経験がないのですが、ショップで販売の経験を積むことによって、バイヤーとして仕入れを任されるようになりたいと思います。
中谷さん バイヤーの仕事のイメージは湧きますか?
小枝さん ブランドのイメージに合ったファッションや、これから提案していきたいファッションなどを仕入れてきて、売れ行きを見て、次の仕入れに役立てていく仕事だと思います。
中谷さん 売れる商品を仕入れるという責任ある仕事なんですが、ただ自分の感覚だけで仕入れてもなかなか売れない。そのバイヤーとしてのセンスを、ご自身でどうやって高めていこうと考えていらっしゃいますか?
小枝さん 常日頃から、幅広くファッション関係の雑誌を読んだり、店舗を見てまわることも大切だと思います。そして、次に何が流行するかを意識しておかなきゃいけないと思います。常に先々を見ていかないといけないと思います。
中谷さん そういったファッションの流行を見るのは、すべてのバイヤーがしていることだと思います。それ以外に、小枝さんなりのセンスに磨きをかける方法はありませんかね?
小枝さん ファッションは繰り返していると言われるじゃないですか。過去に流行したものをもう一度振り返って、かつて流行したものをそのまま使うのではなく、今のテイストに合った新しいものと組み合わせていくことを考えたり、他の国のファッションも取り入れていきたいと思います。
中谷さん 他の国のファッション情報はどのようにして知るんですか? インターネットとかですか?
小枝さん インターネットも有効ですが、写真とかがすごく有効で、たとえばアフリカの民族の写真があったとき、それがそのままファッションになるとは思わないですが、でもその一部、たとえば羽飾りだけでもいいんですよ。それをどう使うかを考えてみたりとか、どう取り入れていくのか考えるのが面白いと思います。
 

小枝さんの答えは、「~~が、~~が」と逆接の説明が続くので伝わりにくい。
こんな答えがベスト


面接官は、「小枝さん独自のファッションセンスの磨き方」を聞いているが、小枝さんが答えているのはファッション業界の人間としての常識的なことだった。


再び面接官は同じ質問をしたのだが、小枝さんの答えは一般論で終わってしまった。


たとえ未経験であっても、自らのファッションに取り入れた事例など自分なりの経験を話す。小枝さんの答えは経験を語っていないので、せっかく話しても相手に伝わりにくい。
 




その後、質問の内容は学生時代に経験したアルバイトについて。面接官は小枝さんの社会人としてのポテンシャルを見極めようとしていた。

中谷さん 学生時代のアルバイトで、一番苦労したことはなんですか?
小枝さん 苦労はありませんが、学校の勉強もありましたので、両立させるのがたいへんでした。
中谷さん 家庭教師とか塾講師とかで面白かったことは?
小枝さん 毎年、新しい生徒が来ますので、その子たちと目標を持って取り組むことが楽しかったです。
中谷さん 飲食店のアルバイトもされてますよね。ここで面白かったことは?
小枝さん やはり人との係わり合いです。
中谷さん 具体的には?
小枝さん 職場の仲間と一緒にいろんなお客さんに対応したことです。やはり、いろんなお客さんが来ますので嫌なこともありました。でも嫌だからというのではなくて、みんなで職場の雰囲気をつくりあげていくのが楽しかったです。
中谷さん 一般事務の仕事で面白かったのは?
小枝さん 電話対応です。声だけですけど、企業のイメージを悪くしないように、どういうふうに対応すれば、よい印象を持たれるかを考えていました。クレームの電話でもだんだん声のトーンが変わっていったりとか、面接者からの電話で、相手が初めはすごく緊張されていても、話していくうちに柔らかくなっていくのが声だけでもわかったので、そういうところが楽しかったです。
中谷さん 今までやったアルバイト経験で、これから活かせる知識だとかスキルとかはありますか?
小枝さん 接客業の面では、お客様対応ですとか、初めての方でも、人見知りをしないでやっていける、リピーターになっていただけるような対応ができると思います。電話対応ですと、電話での問い合わせでも悪い印象を持たれない対応ができると思います。
 

面接官が聞きたかったのは、課題をどのような創意工夫でクリアしていったのか? といったこと。絶好のアピールの機会だった。

協力して仕事に取り組むという面で評価できる。具体的なエピソードを入れれば、さらに伝わった。

ここではエピソードもまじえているので、よく伝わった。また、「電話対応で企業のイメージがよくなる」と目的に関しても具体的で評価を上げている。

「人見知りしない」とか「悪い印象を持たれるような」というネガティブな言葉は不必要だ。自己PRは事前にまとめておこう。
こんな答えがベスト
 




ここで中谷さんは再び、小枝さんのバイヤー職についての考えを聞き出そうとした。しかし、小枝さんの回答は……。

中谷さん 小枝さんにとってのファッションの定義とか、ファッションに対する思い入れについてお聞かせ願えますでしょうか?
小枝さん 人に輝きとか自信を与えていくものだと思います。たとえば、服装を変えるだけで、いつもの自分と違う気持ちになったりします。それがほめられたりしたら、自信にもつながります。外見が変わっただけで内面まで変わっていくと思います。
中谷さん バイヤーになったとして、弊社のブランドに足りないものってなんでしょうか?
小枝さん ファッション性ではなくて、ディスプレイの仕方だと思います。 たとえば、無駄な空間を使わないように、イメージよく見せていくことは重要なことだと思います。空間って限られていて、狭い空間の中でいかにお客様に印象づけられるかが大切だと思います。(以下、コーディネートの提案など販売工夫についての話が長く続く)
中谷さん ということは質問の趣旨として、バイヤーになったときはファッションの方向性としては、このままでいいということですか?
小枝さん もちろん同じ服だけではダメですが、いかに長く着られるものを提供するかだとか、今市場にないものでも、お客様のほしいと思っているものをバイヤーとして見つけてこられるかも大切です。
中谷さん それを見つけてくるのがバイヤーの仕事なんですが、そのためにどうしましょう?
小枝さん 多くの人と会うことが大切だと思います。バイヤー職になると、多くの声を聞くことができないと思います。そのために、店舗で多くのお客様の声を聞きたいと思います。プライベートでもダンスをしているんですが、私がやっているストリートダンスはファッション性も重要で、1回1回着るものも、そのときの流行を取り入れたり、その雰囲気に合ったものを選んでいったりとか、御社の服のラインナップもそういった方を対象にしていると思うんですが、そういった人たちがどんなものを求めているかを、いかに吸収していくかが大事だと思います。
中谷さん 学生時代にいちばん注力したことってなんですか?
小枝さん いかに自分が充実するかです。私の充実は勉強だけではなくて、プライベートの中でも自分が満足していくかを考えていました。自分の満足を考えたとき、それがファッションなんだと思いました。高校までは予算にも限りがありますし、勉強などにも重点を置いていて、着たい服があってもそれがずっと抑えられていて、自分に自信がなかったんですけど、大学に入って服を変えてみたりする中で自信も生まれてきましたし、私生活に関しても充実するようになってきて、いろんな服を着てみるとか、新しい服を着ることで、充実した自分を感じるので、いちばん重点を置いてきました。
中谷さん 最後に、バイヤーの道っていうのは、厳しい道です。何年やってもなれないかもしれません。それでも希望されますか?
小枝さん はい、やりたいと思います。販売をする中で学べることがたくさんあると思います。その経験を活かしていきたいと思います。
中谷さん はい、ありがとうございました。
 

小枝さんの思い入れは伝わるのだが、流行を発信する側としての視点も示しておきたかった。



小枝さんの回答は販売スタッフとしての意見。ここではバイヤーとしての考え方や提案を語るべき。質問の意図を理解していないと捉えられてしまった。



小枝さんの話は長く、まとまりに欠ける。ダンスの体験などは独自のものでPRにつながるが、まとまりなく話しているので伝わりにくい。



普段から結論を先に話すようにして、まとまった話ができるようにしておきたい。
こんな答えがベスト
 

 
「結論→理由→例示」で話す
  小枝さんの問題点は話し方です。緊張のせいだとは思うんですが、非常に早口で、メリハリのない話し方なので、相手に伝わりにくいのです。話は、「結論→理由→例示」という順に話すのが伝わりやすい。「~で、~で、~で」と続いたり、「でも~で、でも~で」と続くと、論旨がボケてしまいます。普段から話し方の練習をしてください。
希望職種について勉強を
  小枝さんはバイヤー職の質問に対して、販売について答えてしまっています。これは、質問の意図を捉えられない、つまりコミュニケーション能力に欠けると評価されます。さらに希望職種について明確に答えられないと、「業界研究不足」とも思われますし、「自分の意見がない」とも思われてしまいます。
課題解決をアピールする
  面接官が、「苦労したことは?」「面白かったことは?」と質問するときは、課題解決能力についての質問なのです。「課題の設定→課題解決のための工夫→実行→結果」。この順序で話すことによって、自己PRにつながります。「面白かった」「楽しかった」では自己PRにつながりません。
 
バイヤーとしての視点が足りなかったと思いました。

面接を振り返ると、たしかに販売スタッフとしての意見や提案ばかり話していました。また、話し方にも問題があることがよくわかりました。
これまでのキャリアの何が役立つのか
そして何ができるのかを具体的に語れ!
 
今回の挑戦者は、コピーライターや編集記者などの経験を持つ男性。その彼が挑むのは大手出版社。人気があるだけに応募者も殺到している。その中で、果たして挑戦者は自分の長所を訴えることができるのだろうか……。

 
 
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