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実録!激辛スーパーリアル面接
今回の挑戦者は、コピーライターや編集記者などの経験を持つ男性。その彼が挑むのは大手出版社。人気があるだけに応募者も殺到している。そのなかで果たして挑戦者は自分の長所を訴えることができるのだろうか……。
 


中谷 充宏さん
(Mitsuhiro Nakaya)
社会保険労務士・キャリア・デベロップメント・アドバイザー●1967年生まれ。NTT及びNTTコムウェアではリクルーターとして学生の就職活動の支援に携わり、建設産業車両ディーラーでは新規・中途の人材採用や社員の人材育成計画に従事。現在は、人材育成コンサルタント、キャリアカウンセラー及び社会保険労務士として活躍中。
業種 総合出版社
募集職種 老舗の大手出版社の編集職採用。一般誌、女性誌、文芸誌、実用書をはじめ幅広いジャンルの出版物を扱う総合出版社。同社では編集職採用は欠員が出たときに不定期に行っている。
応募資格 25~40歳位まで。大卒以上。
求める人材 未経験者には編集者としての資質を、経験者には即戦力としての制作能力や実績を問う。

藤川光夫さん(仮名)
経験年数
3年(制作会社など)
年齢・現状
26歳。求職活動中。
職務経歴
大学卒業後、契約社員としてデザイン事務所でSPツールの制作、広告代理店の正社員としてフリーペーパーの編集、ほかに旅行情報誌の編集、コピーライター、携帯コンテンツの制作、広告制作の仕事に就く。4年間で5社に勤務し、そのうち4社が期間契約社員で1社は正社員だった。
志望動機
編集者。総合出版社で一般誌の編集を希望している。将来的には文芸編集者として文芸誌や書籍の編集を担当したい。
希望年収額
360万円以上




大手出版社のS社は不定期で編集者の採用を実施している。経験は問わないが、将来的に編集者としてのビジョンをしっかり持った人材、制作能力に長けている人材を求めている。
若干名の採用枠に対して応募者が殺到した。今回の2次面接で採用を決める予定だ。藤川さんの場合、26歳と若い。そこで、面接官は編集者としての資質や現在の能力を見極めようとしていた。面接会場に登場した藤川さんは緊張のためか声が小さいのが気になる。面接は職歴についての応答のあとから……。

中谷さん 一般誌を希望していらっしゃるのですが、理由を教えてください。
藤川さん 大学時代に出版社を30社ぐらいまわったんですが、ダメでして、やはりその思いが断ち切れなくて。この3年間で経験を積みましたので、書籍や一般誌の編集者として、本来の編集者をしたいと考えています。
中谷さん 今までの経験で、これからも活かせる知識とか技能はありますか?
藤川さん 月刊誌でフリーペーパーをつくった経験がありまして、進行管理、特集企画の立て方、ライターの手配もできますし、自身でもライターをやっていましたので、入稿間際でも自分でライティングすることも可能です。
中谷さん 具体的にはどんな書籍や雑誌をつくってみたいですか? 何か希望はありますか?
藤川さん 文芸の書籍、文庫など、作家さんのものを手がけていきたいと思います。
中谷さん それは、どういった理由でですか?
藤川さん 私自身が林真理子さんや江國香織さんのファンということもありまして、大学時代からかなり読んでおりまして、今も年間200冊ぐらいの読書量があるということと、作家さんってやはりすごい方ですから、そういう方に影響されるっていうのが、編集者としての醍醐味があるんじゃないかと思います。
中谷さん どういったジャンルの本を読んでいらっしゃるんですか?
藤川さん 小説や新書、実用書が多いです。
 

まず質問の意図と答えがズレている。さらに「編集者になりたい」では、何がしたいのかが伝わらないので、答えになっていない。


ここでの質問はスキルと知識。2つをまとめて答える。知識の面で強いテーマやジャンル、興味あるものについてPRしておく。
こんな答えがベスト


「好きです」「ファンです」「影響されたい」では読者の立場だ。編集者を希望するならば作家と一緒に本づくりをしていく立場で、どんな本をつくりたいのかを訴えるべきだった。
 




まだ藤川さんが「編集者として何をやりたいのか」は、面接官に伝わっていない。面接官は、能力について詳しく聞く。ここでは自己PRにつながるような回答が必要だ。

中谷さん 3年間で5社ほど経験されていますが、この経歴のなかで一番実績をあげたのは?
藤川さん 広告代理店に勤務したときに、雑誌の創刊から携わりまして1年半ほどいたんですが、そのなかでフリーペーパーではあるんですが、100万部を達成しまして、そういったことに編集者として携われたことです。毎号60~70頁を担当したり、原稿執筆していたんですが、本当に1~2週間の間、書き続けたこと、取材したり編集したりしたことが今でも誇りでもあります。
中谷さん なぜ100万部も発行できたんでしょうか?
藤川さん 一般誌ではなくフリーペーパーなんですが、熟年層の心をつかむコピーライティングですとか、旅行雑誌ですので、旅情を誘うフレーズですとか、正確な旅情報ですとか、旅にいろんな付加価値をつける情報ですとかを文章のなかに盛り込めたことが、読者を増やす原動力になったと思います。
中谷さん 藤川さんは、そのなかでどんな貢献をしましたか?
藤川さん 私は西日本エリアを担当したんですが、創刊当時の担当ページの反響が良くて、会社としても広告費がたくさん入りましたし、そこからだんだん雑誌が成長しましたので、売上面では貢献できたと思います。
中谷さん 点数をつけるとすれば何点ぐらいでしたか?
藤川さん なにぶん2年目のことですので経験は浅かったんですが、スケジュール通りにやっていたので65点ぐらいです。
中谷さん 今度は弊社で仕事をするうえで、経験がない部分、自分に足りない部分はどこでしょうか?
藤川さん ライターの仕事が多かったので、著者との打ち合わせの経験が少ないので、そこは勉強していきたいと思います。
中谷さん それは勉強して解決できる問題なんですか?
藤川さん 私が今持っていない部分は仕事をしていくなかで、キャッチアップしていくしかないなと思います。
中谷さん コピーライターの経験が長いようですが、その経験が編集者として活かされることってどういうことでしょうか?
藤川さん 携帯コンテンツのコピーを書いていた経験があるのですが、携帯コンテンツは文章量も限られていますので、見出しをつける能力が問われていました。編集者も見出しをつける能力が必要だと思いますし、その点で活かせると思います。また最近のベストセラーを見ていますと、タイトルがいい本が売れていますので、そういったタイトルを考える点でも活かせると思います。
 

伝わったのは「ハードワークに耐えられる」という点だけ。企画力をはじめ創意工夫した面を語らなければ能力として評価されない。

マーケティング面、企画面などから論理的に説明すべきだった。藤川さんの説明は、編集者として論理的な分析とはいえない。

自分の能力もきちんと分析したい。
こんな答えがベスト





藤川さんの答えはコピーライティング能力で、編集者の仕事の一部でしかない。編集者としては企画力のほうが重要なので、コピーライターの経験で得た企画面での能力をもっとPRすべきだった。
 




残念ながら藤川さんの能力はうまく伝わっていなかった。面接官は、藤川さんがどんな興味を持って編集者になろうとしているのかを聞き出すことにした。

中谷さん 藤川さん、興味があることはなんですか?
藤川さん 食です。特にラーメンです。最近、ラーメンに関する広告を手がけまして、全国のいろんなラーメン、ご当地ラーメンの歴史ですとか、新しいラーメンとかを知りまして、いずれは食に関するムックを出せればいいと思います。
中谷さん 最近、一番心に残ったニュースはなんですか? またそのニュースについての見解を述べてください
藤川さん やはり電車の脱線事故です。見解といたしましては危機管理能力の欠如です。私、学生時代にリスクマネージメント論を学んでいて、かなりの権威ある教授に習っていたんですが、日本の企業は外資系企業に比べて、危機管理能力が希薄であると思います。今回の事故に関しても鉄道会社の危機管理能力が問われています。今後、どこの企業も危機管理能力が問われていくと思います。
中谷さん 藤川さんのいいところを知りたいんですが、1分間で自己PRをしてください。
藤川さん 私、藤川光夫と申します。年齢は26歳です。特技としては書道二段、あと川柳があります。川柳では大学時代にテレビ番組の企画に投稿しておりまして、実際にいくつも採用されまして、実際に私の川柳が句集となって刊行されております。それで短文制作に興味を持ち、コピーライターという仕事に目を向けるきっかけになりました。今でも新聞の川柳コーナーに応募しております。 そういった点で、世の中に目を向けています。物を書くということで、ラーメン店めぐりとか、好きな作家さんの本も読んでおります。ほかにジャンルに問わずいろんなものに貪欲に目を向けていきたいと思っています。
中谷さん では、一般誌の編集者として経験がないというのは、ウイークポイントになると思いますが、この点、どうやって埋めていきかすか?
藤川さん もう1回下積みのような気持ちで勉強していこうと思います。足りない部分に関しては編集の学校に通ってもいいですし、それは会社の内外を問わず勉強したいと思います。
中谷さん 最後になりますが、藤川さんの絶対に負けない点を挙げてください。
藤川さん 粘り強さと柔軟さです。学生時代から学生ライターとして就職雑誌とかに寄稿しております。そうしているうちに書くことに生きがいを感じまして、今、コピーライターとしての仕事をしています。今の活動も一生続けていきたいと思いますし、編集の仕事も続けていきたいと思います。
 

この2つの質問は編集者への質問だとすれば、「どんな出版企画がありますか?」という意図だ。独自の切り口や個性を見せるべきだった。



ここでの自己PRは先に述べたことであっても重複してもいいのです。「長所→裏付ける実績」という流れで3つぐらい述べましょう。



藤川さんは趣味としてやっている川柳について多く語りすぎている。
こんな答えがベスト




編集者は文章力も必要だが、プロデュース能力が求められる。藤川さんの回答では「コピーライターをしたい」と受け取られるかもしれない。
 

 
第一声は大きな声で、自分の場をつくる
  藤川さんは話す声が小さいので、ボソボソ話している印象を与えます。おそらく緊張しているからでしょう。そういう人は第一声で大きな声を出してください。その場の雰囲気を自らつくるのです。
職種を意識して語る
  藤川さんはライターとしてのキャリアがあるため、どうしても語る内容がライターとしての内容になりがちです。編集者としてのプロデュース能力をPRすべきでした。また経験がなくとも、「どんな本をつくっていきたいのか?」という点を意識すべきです。
実績は論理的に話す
  自らの実績は論理的に話せるようにしてください。面接官は「相手が納得するような論理的な話し方ができるか」を見ているのです。
相手が興味を持つような発想力を
  編集者でなくとも発想力は問われます。「どんなことに興味があるのか」「最近、気になるニュースは」などの質問に対しては、独自の発想をもとにして話しましょう。
 
客観的に自分の受け答えを見ることができました。

自分の受け答えの欠点を客観的に見られて良かったと思います。刺激にもなりました。それと、ライターと編集者の違いを意識せずに話していたので、これからは気をつけたいと思います。
実績をPRするには
成功原因を語ることが大切だ!
 
ファッション業界でバイヤーの実績を持つ挑戦者はまだ20代半ば。現在は販売職をしているが、思うところがありファッションのネット販売企業にチャレンジ。さすがに商談経験があるだけに話し方もスマートだ。しかし、彼女にも課題があった……。

 
 
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