転職ノウハウ

応募企業の探し方や履歴書の書き方、面接のポイントから円満退職の秘けつまで。あなたの転職を成功に導くためのノウハウを紹介!

実録!激辛スーパーリアル面接
ファッション業界でバイヤーの実績を持つ挑戦者はまだ20代半ば。現在は販売職をしているが、思うところがありファッションのネット販売企業にチャレンジ。さすがに商談経験があるだけに話し方もスマートだ。しかし、彼女にも課題があった……。
 


中谷 充宏さん
(Mitsuhiro Nakaya)
社会保険労務士・キャリア・デベロップメント・アドバイザー●1967年生まれ。NTT及びNTTコムウェアではリクルーターとして学生の就職活動の支援に携わり、建設産業車両ディーラーでは新規・中途の人材採用や社員の人材育成計画に従事。現在は、人材育成コンサルタント、キャリアカウンセラー及び社会保険労務士として活躍中。
業種 婦人服のインターネット販売
募集職種 マーチャンダイザーの採用。婦人服のネット販売をしている同社は、女性ファッション誌とのタイアップ記事などで売上を伸ばしている。
同社が今回募集するのはマーチャンダイザー職。マーケティングリサーチをもとにした商品企画や商品買い付けを行い、ネット通販のHPの制作もできる人材を求めている。
応募資格 20~35歳位まで。高卒以上。ファッション業界の経験者歓迎。
求める人材 ファッション業界での経験があり、インターネットという販売ルートに意欲的な人。

中島真理さん(仮名)
経験年数
6年
年齢・現状
25歳。求職活動中。
職務経歴
高校卒業後、婦人服製造・販売(卸し)の企業に入り、商品企画、商品買い付け、販売、店舗管理などの仕事を4年経験する。昨年、婦人服販売の会社に転職し販売職に就くが半年で退社する。現在はアルバイトをしながら転職活動をしている。
志望動機
アパレル企業でのバイヤー、マーチャンダイザーを希望。
希望年収額
350万円以上




ネット通販のA社のマーチャンダイザー職(以下、MD)採用試験には、ファッション業界やIT業界の経験者など応募者が殺到した。面接官は第一にMDとしてのキャリアを見極めようと考えていた。中島さんは若いが、実績はどうなのだろうか? 面接は冒頭から……。

中谷さん 高校を卒業してから勤められたA社について伺いたいのですが、A社での仕事内容を簡単にお聞かせ願えますか?
中島さん 初めの頃はレジでの販売をしていたんですが、その後に、店舗バイヤーとして買い付け、顧客獲得、最終的には店舗管理もやっていました。
中谷さん (職歴書を見て)海外での買い付けもやっていらっしゃったんですね。頻度はどれくらいだったんですか?
中島さん 月に2回、1週間ずつです。
中谷さん 中国語は話せるんでしょうか?
中島さん 初級程度の中国語、仕入れ時の会話は話せます。
中谷さん 買い付けで注意したことはありますか?
中島さん まず、自分の主観を入れてはいけない点ですね。1回目の仕入れ、ファースト投入以降も売れる商品をシビアに見ていくことですね。
中谷さん 経験に裏打ちされたフィーリングというか勘を頼りにされる部分はないんでしょうか?
中島さん 言い方というか言葉を間違えてしまいました。主観というより自分の好みですね。自分が着たいものは売れ筋にはならないというのを経験から得ました。
中谷さん 海外の買い付けで、ご苦労なさった点は?
中島さん やはり中国は日本の文化と違いまして、納期のズレや、縫製がサンプルと違っていたりしました。こういう点でコミュニケーションが難しかったです。
中谷さん サンプルと違ったものがあがってきたときは、どうされました?
中島さん コストを考えて、最初に値段をつけたものから下げても売れるかどうかを判断します。それでそのまま買うこともあります。それが難しい商品に関しては値引きをお願いすることもあります。その後も取引が続けられることを前提に交渉します。
中谷さん 仕事で一番失敗したことはなんですか?
中島さん 新規店舗を開店するにあたりまして、在庫の調整で、金額を少しズレて仕入れてしまいまして、その後に調整はできたんですが、それで失敗してしまいました。
中谷さん かなり在庫になるような買い付けをしたということですか?
中島さん 最初に仕入れたもので立てた予算よりも、実際売れた金額が大幅に下回ってしまいました。
中谷さん それは責任として中島さんなんですか?
中島さん 店長がいたのですが、私がMD的な仕事をしていましたので私ですね。
中谷さん では成功したことは?
中島さん 中国のなかで今まで未開拓だった市場から仕入れまして爆発的に売れました。社長のほうから言われた利益に対して150%の利益をあげました。
中谷さん それがベストパフォーマンスですかね?
中島さん そうですね。
 

中島さんのこの話し方は評価できます。面接のなかで言葉を間違った場合は素直に認めて訂正すればいいのです。


失敗は誰にでもあることです。ここでは原因を述べて教訓としたことを語るべきです。
こんな答えがベスト


中島さんの言い方なら、幸運にも売れたように思えます。その商品をなぜ仕入れたのかといった理由を語るべきです。面接官が知りたいのはバイヤーとしてどのような理由で商品を買い付けたのかなのです。
 




中島さんは受け答えもしっかりしていて、実績もある。面接官は転職した理由と、これからの方向性、つまりキャリアプランについて知りたかった。そこでA社(卸売り)からB社(販売)に転職した理由を聞き始める。

中谷さん では、なぜA社を辞めたんですか?
中島さん かなり管理するような立場になってしまいまして、こなさなければならない仕事が増えまして、もっと広い範囲で、切り口を変えてアパレル業界を見つめなおす仕事のほうがいいと思いまして転職しました。
中谷さん 切り口とは具体的にはどういうことなんですか?
中島さん A社は卸問屋でしたので、エンドユーザー、実際に服を買うお客さまの声は直接聞くことができなかったので、形づくられた情報で見るしかなかったんです。実際のお客さまの声を聞いて私の感覚で判断してみたいというのがあります。
中谷さん エンドユーザーの声を反映した買い付けをしたい、ということですか?
中島さん 結局、エンドユーザーが買うわけですから。卸問屋だと、私一人の情報収集力では無理なところがありました。
中谷さん それでB社へ転職して販売の仕事をしようということですか?
中島さん B社は企画、製造からトータル的にやっている会社でしたので、そこであればエンドユーザーの声を聞ける。B社ならば自分も成長できると考えました。
中谷さん 実際はどうだったんでしょう?
中島さん 実際は部署間の連携がとれていなかったんです。自分の判断だけではなく先輩の話を聞いたところ、先輩も「そこが問題だ」と言っていました。いずれはMDの仕事をしたいと考えていて、そのことを面接でも話したんですが、入社してみると話が違って、ずっと販売の仕事をするようでした。ただ現場に立たせていただいた点では、かなり勉強になりました。
中谷さん どういった点がですか?
中島さん お店の実際の動き、考え方、どういった点にもとづいてお店づくりをしているのか。こういうことが、つくり手にとっては情報源になります。エンドユーザーの声と、どういう商品が売りやすいのかということです。
中谷さん A社(卸売り)とB社(販売)では、どちらが自分らしく働けたと思いますか?
中島さん どちらかといえばA社で働いていたときのほうが、自分らしく働いていたと思います。
 

転職理由は前向きなポイントを語るのが鉄則。中島さんの言い方は、まず抽象的で伝わりにくい。さらに「何をしたいのか」が不明確だ。

結論を述べたあとに「たとえば~」と例示を出せば相手に伝わる。中島さんは結論を述べるだけにとどまっているので、相手の共感を得られない。

面接官は「あなたは将来的に何をしたいのですか?」という意図で質問をしている。
こんな答えがベスト
 




中島さんのキャリアの方向性はわかった。ここで面接官は志望理由やネット通販への関心を聞き出そうとする。いくら実績があってもインターネットという販売ルートへの興味や、ネット通販の将来性についての考えを聞けなければ、短期間で退社する危惧もある。

中谷さん なぜ弊社を志望されるのでしょうか?
中島さん 実際にネット事業部のバイヤーの経験はないのですが、今後ネット販売のマーケットは拡大するのではないかと考えております。一連の流れに携わってきた私の知識も役立つと思います。
中谷さん ネットを使ってなにか購入されたことはありますか?
中島さん あります。生活雑貨を買いました。忙しいときとかは店舗に出向けないときがありますので、そういう場合はネットの販売で買ったほうがいいと思います。
中谷さん もし中島さんがネットのMDになったとして、何を仕入れて何を売りたいと思いますか?
中島さん 今の御社の商品を見ますと、流行のものとかを販売されているんですが、今後は時間がないOLさんに向けての商品を売っていけばいいと思います。
中谷さん ネットだと、売れているものは即時にわかります。それはネット販売のメリットだと思うんですが、逆に言うとエンドユーザーの声を拾っていくのが難しいことにもなります。実際にネット事業部でのバイヤーとしてこだわることってありますか?
中島さん どこのネットでもやっていらっしゃると思うんですが、お客様の声の欄を設けることである程度、拾えると思います。それと今までの人脈がありますのでそこからも拾えます。それをすぐにネットに反映させていければ、かなりいいものを仕入れられると思っております。
中谷さん 実際に店を持っている会社に興味がありますか?
中島さん 店舗というのはメリットも大きいんですが、デメリットも大きいと思います。立地によって商品構成によって売上が左右されてしまう。ブレが大きいんです。そのときに商品がないと、すぐにすたれてしまう。その点、ネット販売の場合、エンドユーザーに近いのでクイックな対応で売れると思います。
中谷さん ネット販売は仕入れる商品をシステム的に決めることがありますので、A社にいたときよりもバイヤーとしての裁量が少ないかもしれません。それはどうお感じになられます?
中島さん 希望としてはA社で働いていたときのような環境がベストなんですけど、企業ごとに仕組みがあるでしょうから、その点は勉強していきたいと思っています。
中谷さん ネットのスキルは初心者レベルと聞いていましたが、ある程度のスキルを持っておいていただきたい。どのように取り組んでいかれる予定でしょうか?
中島さん 詳しい知人とかを頼って勉強していきたいと思います。
 

「マーケットが伸びているから売上は伸びる」と話すのは評価を上げない。ネット通販の可能性を広げる提案であるとか、独自の見解を述べなければならない。

中島さんの答えは普通のMDならば最低限やっていること。ネット通販を念頭にどんな人脈があるのか、またお客様の声を聞く独自の方法などを語るべきだ。

この答え方は「以前勤めていた会社のほうが自分を活かせます」と聞こえる。
こんな答えがベスト
 

 
面接で提案をしていく
  中島さんの場合、受け答えもしっかりしていて実績もあります。ただもっと提案する力が必要です。MDという職種を考えると、企画面での提案も必要でしょう。また新たなマーケット開拓の提案があってもいいと思います。
キャリアプランをしっかり持っておく
  自分が将来的にどんな仕事をしていきたいのか、という点も弱いと思います。まず「なりたい自分」を明確にしてください。そして自分のキャリアプランを示して、その計画が志望する会社に役立つことを訴える。面接官が共感するようなPRが欲しい。
企業研究をしっかりしておく
  中島さんはアパレル業界でのキャリアはありますが、ネットビジネスの経験はありません。だから面接前には企業研究は必要です。MDという職種ならば、なおさら企業研究や業界研究は必須です。
なぜ応募したのか? 志望理由は基本です。
  中島さんの志望理由は、「ネット販売は伸びると思います」だけでしたが、志望するからにはその企業の特徴も含んだ答えが必要です。
 
自分の問題点が明確になりました。

自分ではわからなかった現状の問題点が浮き彫りになりました。今後の課題に対して準備していきたいと思います。
身勝手な志望動機が
致命的マイナスとなった!
 
中国で生まれ育った挑戦者は、現在までの7年間、個人事業主としてIT関連業務と中国からの輸入業務を手がけてきた。今回、彼女が挑むのは中国との取引があるバッグメーカー。彼女にとって中国語は母国語なだけにコミュニケーション力の問題はなく、貿易業務も経験がある。しかし、そんな挑戦者にも思わぬ問題点があった。

 
 
併せて読みたい記事
賛成! あたらしい生き方。マイナビ転職

豊富な転職・求人情報と転職ノウハウであなたの転職活動を支援する【マイナビ転職】。マイナビ転職は正社員の求人を中心に“日本最大級”常時 約8,000件以上の全国各地の豊富な求人情報をご紹介する転職・求人サイトです。毎週火・金更新であなたの希望の職種や勤務地、業種などの条件から検索することができます。職務経歴書や転職希望条件を匿名で登録するとあなたに興味を持った企業からスカウトされるサービスや、転職活動に役立つ職務経歴書サンプルや転職Q&A、会員登録をすると専門アドバイザーによる履歴書の添削、面接攻略など充実した転職支援サービスを利用できる転職サイトです。

キーワードから記事を探す

検索フォーム

人気コンテンツランキング
転職成功ガイド