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実録!激辛スーパーリアル面接
今回の挑戦者はアメリカの大学を卒業後に紆余曲折を経て、現在は玩具企画の企業で企画開発を行っている。そのキャリアは充分だ。挑戦するのは有名ソフトメーカーのマーケティング職。今回の面接は自らのキャリアを売り込むのはもちろん、その会社に自分がやりたいことを訴えられるかもポイントだ。
 

vol.40 異業種転職 激辛面接官が好感を持った これぞ人間力の高い名回答だ!

激辛面接官
細田 咲江さん
(Sakie Hosoda)
早稲田大学卒業後、1983年に流通会社に入社。12年間、主に人事部で採用担当や人事教育などに従事。1994年にハナマル キャリアコンサルタントを設立。現在は、高校生や大学生の就職、社会人の転職、主婦向けの再就職に関する講演、執筆など幅広く活躍中。面接官の視点に立ったアドバイスには定評がある。また、埼玉女子短期大学と駒沢女子大学では講師も務める。
今回の募集設定
業種 ソフトメーカー(ゲーム・アニメ)
募集職種 マーケティング職
応募資格 35歳ぐらいまで。学歴不問。
求める人材 ゲームソフトメーカーとしては日本で屈指のメーカー。募集するマーティング職はゲームに関わらず、ネットコンテンツ、eコマースなど幅広いフィールドを網羅している。求めるのはマーケティングという部署でありながら、モノづくりのプロデュースができる人。経験不問ではあるが、即戦力で貢献できる人材を募集している。

今回の挑戦者
北村明信(仮名)
経験年数
4年(現在の会社でのキャリア)。ほかに化粧品メーカー、ホテル業界でマーケティング職の経験がある。
年齢・現状
32歳。今年3月に前社を退職し、現在は転職活動中。
職務経歴
中学時代からインターナショナルスクールに学ぶ。高校卒業後はアメリカの大学に入学。在学中からクレジットカード会社、ホテルに勤務。帰国して化粧品メーカーを経て、現在は玩具企画開発・映像制作(アニメ)会社でマーケティング職に就く。テレビ放送アニメの宣伝、制作進行、版権管理などの経験を持つ。
志望動機
新たな土壌でプロデューサーとして仕事をしたい。
希望年収額
700万円以上。



冒頭から面接官が人間力に惹かれる
北村さんの職務経歴書を見ると、プロデュース能力の点ではキャリアは充分。こんなとき面接官が気になるのが人間性だ。人間的な魅力はもちろん、会社にうまくなじめるのか……? 面接の冒頭ではまずその人の本質的な部分を見られることが多い。
面接官 では面接を始めます。まずインターナショナルスクールへ通っていらっしゃいますね。なにか理由はあるんですか?
北村さん 父が韓国系アメリカ人ということで、ほとんど日本語でコミュニケーションができなかったということ。それと中学のときに素行が悪くて(笑)、その更生のために行かされた、というのが正直なところです。Point1
面接官 それで更生されたんですか(笑)
北村さん はい、ご覧のとおり(笑)。
面接官 その後、渡米されていますよね。それも何か理由はあるのですか?
北村さん それもやはり高校時代に夜な夜なプラプラしておりまして、父がアメリカで生活を改めるように行かせたんです。行ったというよりも行かされたというのが正直なところです。
面接官 なるほど(笑)。高校卒業されて就職しようという気はなかったんですか?
北村さん ええ。プラプラと遊んでいまして、まぁ高校時代からストリートでラップをやってまして、将来はその世界で食えればいいかなぁと考えてはいたんですが(笑)。
面接官 その時代の仲間とは今でも交流があるんですか?Point2
北村さん はい。仲間の中では大学を卒業して会社員をやっているのは私ぐらいなものですから、ある意味で希望の星みたいな感じでもあります(笑)。
面接官 出世頭みたいな感じですね(笑)。それで渡米後に、大学に通いながら就職されていますよね。最初の会社はクレジット会社ですが、こちらではどんな仕事をされていましたか?
北村さん クレジットカードの付帯サービスの企画をしておりました。
面接官 在学中に働いていたのはなにか理由があるのですか?
北村さん 渡米したとき、父からもらったのが入学金だけだったんです。だから最初は(生活と学費のため)夜な夜なビーチでビンを拾っておりまして、そこのボスが紹介してくれたんです。英語と日本語ができるので、最初はカスタマーサービスのアルバイトをしていました。
面接官 じゃあ授業料も生活費も自分で稼いでいたんですか?
北村さん はい、学校の成績がよければ学費免除になるので、そのとき生まれて初めて必死に勉強しました。それで学費免除になったんです。Point3
面接官 じゃ勉強できるんですね。
北村さん まぁやればできると感じました。
面接官 その後ホテルに勤めていらっしゃいますね。それはどういう理由で。
北村さん カード会社の顧客にホテルのゼネラルマネージャーがいらっしゃいまして、その人に誘われたんです。ホスピタリティを生かす仕事に興味がありまして入社しました。
面接官 その後、化粧品会社に入社していらっしゃいますね。それはなぜですか
北村さん 学校を卒業と同時に日本に帰る事情がありまして、そんなときにアメリカで化粧品会社の社長と知り合いになって「キミがほしい」と言われました。
面接官 社長直々に請われたわけですね。北村さんはなぜだと思いますか?Point4
北村さん 1つは若いのにアメリカでビジネスをしていたこと、それと英語力。そしてキャラクターを気に入っていただけたんじゃないでしょうか。おそらく馬力がある人間だと。
 
面接官の本音
人間に惹かれました
北村さんと話をしていると、「どんな人なんだろうか?」という興味がわいてきました。だからついつい聞くことが多くなってしまうんです。制作プロデューサーというのは第一に人間力が必要です。多くのスタッフを束ね、さらに企画をクライアントに売り込まなければいけない。そういう意味で冒頭にいろんな話をしていたんです。

Point1
素直な性格が出ている。
この素直な回答で、面接官は興味を抱くと同時に好感を持った。このように青年期のことを正直に語ることによって人間的な幅の広さが感じられる。

Point2
人間関係についての質問。
ここでは北村さんが、人とどのように関わってきたかを聞いている。昔の友人と現在も付き合いがあることは、人脈が豊富なことの裏づけでもある。

Point3
成功体験を語ることでPRになる。
ここで「やればできる」ことを語ることにより、自信を持った人間であることをアピールしている。
Point4
長所を聞いている。
面接官は好感を持ちながらも、「この人の売りはなんなのか?」と感じ、ここで聞いている。
 



志望動機に疑問あり! 会社員としてのビジョンが必要だ
その後、北村さんのキャリアについての質問が続いた。化粧品会社では新規事業を立ち上げ、現在の会社ではアニメ番組のプロデュースとその実績は充分だ。しかしなぜ転職しようとしているのか? 「わが社でなにをしたいのか?」面接官が確かめたいことはすでに、この1点に絞られている。
面接官 ではなぜ、今回転職されようと思ったのですか?
北村さん 40歳までに玄人受けするプロデューサーになりたいと考えたんです。そのなかで自分のウイークポイントは映像だと考えたんです。その経験を積めるところに行けば伸びるのではないかと考えたわけです。前の会社だと制作できる映像が限定されるので、そのことを考えるとギャップが出てしまうのかなと考えたんです。Point5
面接官 40歳までに経験を積みたいと考えられたのですね。では、将来的には独立したいんですか?
北村さん それは今のところ考えないようにしています。組織にいても、「北村に任せれば面白いことをやってくれるだろう」といわれるプロデューサーになりたいです。
面接官 では、わが社ではどんな仕事がしたいですか?
北村さん すぐにできないとは思いますが、やはり御社のゲームの映像化はいちばんの目標です。ここが大きなポイントだと思うのですが、今回応募したのは御社が自社で販路を持っていることが理由なんです。
今の会社では自社で販路を持たないものですから、自社のリスクでマーケティングをして商品開発をしながらも、クライアントの思惑で売り方が変わってしまう。そういうことを何度も経験しているんです。そういうもどかしさ、ジレンマがあったので、それでブランド力のある御社なら、その力を生かしていい制作物をつくることができると思ったんです。それが今回応募した理由です。
Point6
面接官 ゲームタイトルを映像化して、商売として成り立ちますかね?
北村さん はい、必ず売れます。日本のアニメは世界的に評価が高いということ。それと収益構造において非常に魅力的であるということ。もちろんゲームを売るのが目的なんですが、やり方次第で必ず売れると思います。
面接官 うちのゲームタイトルのなかで売れるのはなんですかね?
北村さん 野球のゲームが魅力的ですね。小学生をターゲットにして。
面接官 わが社ではゲームにおいては最終的な販路まで持っていますので、思う存分やっていただきたいと思います。今はシニア層をターゲットにしたゲームが売れていますが、北村さんになにかアイデアはありますか?
北村さん たしかに最近はシニア層をターゲットにした商品が売れています。今すぐこの状況を検証せよといわれたら無理ですが、あえて言うならばこの状況に乗って肩慣らしをすべきだと思います。具体的にどんな市場を狙ってどんな商品というのは、申し訳ないんですが、この場では申し上げられません。Point7 
面接官 わが社としてもシニア層に切り込みたいんですね。
北村さん 普段から暇なときには販売店に足を運んで、現場の方々とも話す機会を持つようにしているんです。話す内容はお店によっても違うんですが、お店まわりをすることで新しいアイデアが浮かぶんです。現場の方々の声も聞きながら、マーケットをシニア層に拡大することもぜひやってみたいと思います。Point8
その後、質問があって面接は終了。
 
面接官の本音
独立志向が垣間見られる。その力をどう示すのかが問題
北村さんと話をしていると「将来的にはプロデューサーとして独立するのではないか?」という危惧が感じられます。採用担当者によっては「それでもいい」と思う人もいますが「うちの会社を踏み台として利用したいだけなのか?」と考える人もいます。だから、北村さんが面接官に示すべきなのは「どういった会社にしたい」といった社の将来を考えた発言が必要なんです。

Point5
イメージを説明する必要がある。
言っていることは魅力的だが、ただ「玄人受けするプロデューサー」とはどんな人物なのか? ここでは補足説明が必要だ。
こんな答えがベスト
「玄人受けするプロデューサーとは、言い換えるならば『出資者はもちろん、関わる制作スタッフが、このプロデューサーに懸けてみたい』と思われるプロデューサーです。御社の利益に貢献できるプロデューサーといえます」
Point6
端的でわかりやすい志望動機。
ここで北村さんは「なぜマーケティングなのか」を自ら言及している。「ここがポイントだと思うのですが」という前ふりは面接官の気持ちを察していて見事だ。
Point7
面接で企画の詳細は語るべきなのか?
北村さんは「面接で自分の企画を語るべきなのか? 企画だけを取られないか」と考えている。もちろんありえない話ではない。北村さんのように、面接では「入社すれば、いくらでも企画提案をします」というニュアンスを示すだけのほうがいい場合もある。
Point8
実践的なことは評価を上げる。
商品開発は「現場に何度も足を運べ」が基本。机上で考えるのではなく、現場(店舗)に足を運んで、現場の人の声を聞いて企画を練るという、北村さんの仕事のスタンスを示している。
 

今回の面接教訓
教訓 面接は最初の回答次第で自分のペースになる。
  今回の面接では北村さんの最初の回答で、面接官が好感を持ち、北村さんのペースで質疑が進んでいる。
面接官が最初に「経歴についてお話しください」と質問するのは「どんな人なんですか?」という意図が含まれる。このことを考えて自分を魅力的にアピールできる話を用意しておくべきだ。
 
挑戦者の感想
もっといじめられるのかと思っていたんですが……。
今までのこのコーナーを読んでいて、もっと辛口なのかなと思っていたんです。そういう意味では予想外に優しかった(笑)。ただ自分の面接を改めて振り返るというのは初めての経験で、話し方1つでも直す点はあります。貴重な経験でした。
次回の予告
次回の挑戦者は25歳の女性。教育大学を卒業し、一度は教職という狭き門をくぐり抜けた彼女が、旅行業界への未経験転職に挑戦する。果たして彼女は、うまくキャリアチェンジの理由を語ることができるのか!?
 
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