転職ノウハウ

応募企業の探し方や履歴書の書き方、面接のポイントから円満退職の秘けつまで。あなたの転職を成功に導くためのノウハウを紹介!

実録!激辛スーパーリアル面接
働き始めてから「他にやりたい仕事があるんだ」と思う人は多い。20代だと「キャリアチェンジするなら今のうちだ」とも考えるだろう。しかし、いざ転職活動となると厳しい現実を知ることになる。今回の挑戦者は元教員の女性。彼女はキャリアチェンジの準備ができていたのか? その辺りが今回のポイントとなった……。
 

vol.41 異業種転職 いざキャリアチェンジ 現実は準備不足でしどろもどろに!?

激辛面接官
細田 咲江さん
(Sakie Hosoda)
早稲田大学卒業後、1983年に流通会社に入社。12年間、主に人事部で採用担当や人事教育などに従事。1994年にハナマル キャリアコンサルタントを設立。現在は、高校生や大学生の就職、社会人の転職、主婦向けの再就職に関する講演、執筆など幅広く活躍中。面接官の視点に立ったアドバイスには定評がある。また、埼玉女子短期大学と駒沢女子大学では講師も務める。
今回の募集設定
業種 旅行業(旅行代理店)
募集職種 一般職
応募資格 30歳ぐらいまで。短大・大卒以上。
求める人材 国内外の旅行を扱う中堅旅行代理店が正社員で一般職を募集。事務職は派遣社員として雇用しているが、今回は将来的に企画職や営業職として活躍できる人材を募集。まずはコールセンター担当となる予定だ。

今回の挑戦者
弘田真弓(仮名)
経験年数
未経験。
年齢・現状
25歳。就職活動中。
職務経歴
教育大学を卒業し、講師として小学校に勤務する。2年間勤務したのち異動。2校目の小学校では担任を任される。
志望動機
学生時代から憧れていた旅行業界で働きたい。将来的にはツアー企画に携わることを目標にしている。
希望年収額
250万円以上。



キャリアチェンジの理由はどうなのか?
人気ある旅行業界での正社員雇用とあって応募は殺到。採用担当者は経験の有無に関わらず人材重視で書類選考を行った。弘田さんは小学校教員というキャリアと、やる気が感じられて書類選考を通過。しかし面接では経歴を聞かれた後、ストレートに「転職理由」を問いただされることになる……。
面接官 では経歴からお話ししていただけますか?
弘田さん 大学で4年間勉学をしておりまして、卒業してからは小学校の講師として2年間働いていました。Point1
面接官 教育大学を卒業して念願かなって先生になられたのに、なぜ今、まったく違う業界、旅行業界なんでしょうか?
弘田さん 私、大学4年生のときに民間の会社に就職しようか教職に就こうか、すごく迷ったんです。もともと大学では地理学研究室におりまして、その理由として旅行にもすごく興味があったんです。いろんな文化を知ったり、風景を見たりするのがすごく好きなんです。旅行会社に就職しようかと思っていたんですが教員の話が来まして、そのときは先生としてがんばってみようと思ったんです。Point2 そのときは教員になろうと決めたんですが、勤めた2年の間にも旅行会社に勤めたいという思いが募りまして、この機会に、やりがいのある旅行会社に入ろうと思いました。
面接官 教師の仕事はやりがいはなかったのですか?
弘田さん やりがいがないといえば嘘になります。子どもと関わることに憧れは持っていたんですが、私は子どもとの信頼関係を築くよりも、おとなとの信頼関係を求めたいという思いがありまして、旅行会社でお客さまのニーズにこたえる仕事に就きたいと思いました。
面接官 子どもとの信頼関係では不足なんですか?
弘田さん やりがいことが変わったというか、自分がやりたいことと教員という仕事は実際には矛盾していたんです。教員の2年間は充実したものだったんですが、やはり矛盾を感じて旅行会社で働いて大人との信頼関係を築きたいと思いました。Point3
面接官 教員で求めたことというのはなんだったんですか?
弘田さん 私は子どもたちに話をすれば言うことを聞いてくれると思っていたんです。実際に1年間担任をしてみても、ストレートに言っても思いが通じなくって、そのなかで教師としてはどうやったら人の話を聞くのかを考えて、別の視点でものを言ったりとか、面白い話をしたり、相談にのらなければいけない。……そういったところでやりがいはあったんですが、そういったところから、その……、別の世界でやりがいを感じたいと思っているんですが……。
面接官 では、旅行業界で求めるものはなんですか?
弘田さん いずれはツアー企画の仕事がしたいと考えていまして、ツアー企画をするには実際に自分で旅行先へ行ってみて、実際にどんなものが美味しいか、面白いのか自分で研究してみる。そうして作り上げた旅行をお客さまに買っていただくのは、すごくやりがいを感じると思うんです。自分が好きな旅行をビジネスとしてやっていけるというのはすごく楽しいと思うんです。
面接官 旅行はお客さんとして行くと楽しいものですが、仕事としてやると楽しい部分ばかりでもないんです。Point4
 
面接官の本音
矛盾を感じたり迷ったりする人なのでは?
弘田さんの話を聞いていると、「学生時代に旅行会社か教師か迷った」「教師をしていても矛盾を感じた」など、根本的に「なにをやりたいのか決まっていない人」「仕事を始めても、やりたいこととの違いを感じて辞める人」と思いました。この時点で不採用と考えています。キャリアチェンジをするうえで重要なのは、新たな仕事にチャレンジする決意なんです。「前職に矛盾を感じた」「以前の会社が不満だった」は愚痴にしか聞こえません。

Point1
キャリアチェンジの理由を話す。
キャリアチェンジをする場合ただ経歴を話すのではなく、なぜ教師になったのか、またなぜ今になって旅行会社に応募したのかを話すべき。

Point2
迷っていたことはマイナスにしか伝わらない。
学生時代に旅行会社に興味があったと言っても「なぜ就職しなかったのか」「なぜ教員なのか」と面接官は受け取るだけだ。
こんな答えがベスト
「学生時代は教員しか考えていませんでした。それで教員採用試験を落ちたあとも講師でも教師になろうと考えていたんです。ただ2年間の教員生活のなかで、本来は趣味であった旅行を仕事にしたいという想いが募りました」

Point3
矛盾を感じればすぐに辞めるように受け取られる。
どんな仕事をやっても「やりたいこととの矛盾」はある。ネガティブな思考で考える人と受け取られる。
こんな答えがベスト
「教員生活は充実して、自分なりの結果も得てとても満足しています。ただ働き続けることを考えると、20代のうちに新たな方向に進みたいと考えたんです。それは教師ではなく旅行会社なんです。2年間の教員生活にはけじめをつけましたし、この2年間で体験した子どもとの信頼関係を築く努力は旅行業界でも生かせると自負しています」
Point4
「楽しいから仕事にする」は通用しない。
面接官は「旅行業界の楽しい部分だけを見ている人」と受け取っている。学生の就職なら通用するかも知れないが、社会人を経験した人が語る志望理由ではない。
 



キャリアチェンジ、業界や市場の動向などの研究は最低限必要だ!
面接官は弘田さんの旅行業界への認識不足を感じていた。そこで具体的な企画を聞いてみることに。
面接官 では旅行業界については勉強されてきましたか?Point5
弘田さん ……あっすいません、まだ勉強はしていません。
面接官 旅行会社を受ける方はほとんどが旅行好きの方なんですが、現実的には楽しいことばかりじゃないんです(きつい口調)。弘田さんの旅行に関する体験の蓄積はどのぐらいあるんですか? それとどんな企画ができるんでしょうか?
弘田さん 北海道に4年間暮らしていまして、そのときに道内を旅したんですが、たとえば富良野のラベンダー畑だと、7月の中旬に行ったら枯れているものが半分ぐらいありまして、6月の中旬が見ごろと教えてもらいました。札幌はお店が充実しています。旭川には動物園がありまして、そこがとてもよかったです。
面接官 北海道にはお詳しいみたいですが、うちは北海道の旅行だけ扱っている会社ではありませんので。それと今お話された程度の情報は旅行者ならたいてい知っていますよ(突き放すように)。弘田さんが考えるお客さんのニーズを満たす企画ってどんなものがありますか?
弘田さん たとえば……、富良野のラベンダー畑なら駅から歩いていかなくては行けないんです。私は歩いて行ったんですが途中で車に乗せてもらいました。でも車がないと不便なのでタクシーやレンタカーをツアー料金に組み込んだパックをつくればいいんじゃないかと。
面接官 それはもうありますよね。けっして新しいものでもありませんよ(きつい口調で)。Point6
弘田さん (かなり動揺して)……そうですね、……新しいものがないと売れませんね。
面接官 弘田さんがわが社に入社したことでのわが社のメリットはなんですか?Point7
弘田さん そうですね、民間企業に勤めるのは初めてなので、最初は至らない点があると思いますが、教師を2年間経験して精神力が強くなったので、その点は強いと思います。けっして辞めません。Point8
面接官 わかりました。お話をうかがって感じたのは、教員に憧れて教師になられたのに自分がやりたいことと違っていた。それなら今度旅行業界に入ってもやはり、考えていたことと違うこともあると思うんです。旅行業界のこともあまり勉強されていないみたいなので、もっと勉強されてからのほうがいいんじゃないですか?
弘田さん ……そうですね、もっと情報を得たり本を読んだりしたいと思います。 
面接官 それでは弘田さんは「おとなとの信頼関係を築きたい」とおっしゃっていたんですが、どのようにその信頼関係を築いていくつもりですか?
弘田さん 人の話をよく聞くことを一番に考えます。そのなかでどういうことを要求しているのかを捉えることが大事だと思います。
面接官 弘田さんは先ほど「子どもは言うことをきかない」とおっしゃっていましたけど、おとなのほうがもっと話を聞きませんよ。どうされますか? お客さまの要求を100%満たすことなんてできませんよ。
弘田さん やはり窓口での対応とか、旅行後のアフターケアが大切だと思います。
面接官 はいわかりました。
その後、質問があって面接は終了。
 
面接官の本音
学生のような回答ではキャリアチェンジはできない。
学生ならば「旅行が好きで旅行会社に応募しました」は通用するかもしれません。しかし、何年かの社会人経験を積んだ人のキャリアチェンジの場合は通用しません。キャリアチェンジの基本は「私は前職でこのようなキャリアを積んできました。そのキャリアは御社で役立ちます」なんです。

Point5
旅行業界の実情を知っているのか?
弘田さんは旅行者としての視点で旅行の楽しさを語っていた。そこで面接官は旅行会社の視点でどのように市場を考えているのかを聞いている。ここで「勉強していない」という回答は不採用と判断される。
Point6
顧客との対応力を見ている。
ここで面接官はわざときつい口調で質問をして「窓口業務に就いたときお客さんにどう対応するのか」を見ている。
Point7
最後のチャンス。
ここで面接官は単刀直入な質問をする。これは最後のPRのチャンスだった。
Point8
会社にとってのメリットを語る。
面接ではつねに「私を雇用すれば、御社にこのように役立ちます」と語るのが基本。「私は辞めません」は会社への貢献ではない。
 

今回の面接教訓
教訓 キャリアチェンジする場合は必ず業界研究をしておく。
  キャリアチェンジを考えている人は業界研究が必要だ。この知識がないと「きちんと考えて転職しようとしていない」と受け取られる。
 
挑戦者の感想
ただただ勉強不足を感じました。
たしかに旅行会社に憧れは感じていたんですが、旅行業界についての知識はほとんどありませんでした。それと自分の職業に対する意識をしっかり持たないといけないことを実感しました。
次回の予告
次回の挑戦者は23歳の男性。大学在学中よりウェブコンテンツ制作のアルバイトを続けている彼が、企画、制作までできるディレクター職を目指して面接に挑戦する。果たして、その結果やいかに!?
 
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