シゴトサプリトピックス
10年先も食べていける? どんな環境でも通じるポータブルスキルの身に付け方
掲載日:2015.8.10

ビジネスの状況が目まぐるしく変化する昨今。もしかしたら10年後には、今の仕事がなくなってしまうかもしれません。その時に備え、どんな環境でも通じるスキルを身に付けるならどうすればいいの?
「いつの時代でも、どこに行っても自身のスキルが生かせる、ハイパフォーマーな人が持っているのは、普通の人以上の強い成長意欲です。そして、その根源にあるのが欠損感です」
こう話すのは、『どこの会社でも通用する、ポータブル・スキルを身につけろ!』(クロスメディア・パブリッシング)の著者の吉井りょうすけさん。ポータブルスキルとは、業種・職種の垣根を越えて、どんな会社でも生かせる仕事の技術のことを言います。
大抵の人は入社して数年経つと、成長したいという気持ちと裏腹に、「同じことの繰り返し」を始めます。過去と同じやり方を繰り返しているだけなのに、後輩ができたりすると、それをもって「前よりも仕事ができるようになった」と錯覚。結果、現状に甘んじてしまうそうです。
「数千人、数万人の人が働く会社でも際立った成果を上げる一握りの人がいます。こういう人には、いつまでも“自分はまだまだ”という強い欠損感を常に持っている人が多くいます。これは、自分がダメなやつと卑下するのとは、違います。『こうなりたい』と強くあこがれる誰かと出会ったことで、それに近付こうとしている。それがあまりに強烈なので、欠損感となるのです」
前向きで強烈な欠損感。これを持てるかどうかで、成長意欲が変わり、また、普通の人がハイパフォーマーになれるかどうかを左右するよう。

では、どうしたら「前向きな欠損感」を持てるのでしょうか?
「それは、『本当にいい仕事』に触れることです。誰かに指導を仰いだり、本を読んだりしている人は多いと思いますが、『言葉から学べること』は限られます。お辞儀一つとっても、『いいお辞儀』を学ぶなら、いいお辞儀を見なければ、何が優れているのか分かりません」
「本当にいい仕事」を身に付けるには、「仕事そのもの」を観察する必要があります。そうすることで、今の自分に足りないものが見えてくるのだとか。これは、尊敬する人の企画書など、書類などでも良いそう。
「例えば、お笑い芸人・ダウンタウンの松本人志さんは、子どものころから何百回と落語を聞いてきたとお話しされています。落語の話し方に徹底的に触れた結果、名人の『間』や『言葉の選び方』が内面化したのでしょう。作家の村上春樹さんも、自分の好きな作家の本を何十回と読み直し、文章のリズムに触れ続けました。著名人になるほど高い技術を持った方々の多くは、知らぬ間に成長のステップを踏んでいるのです」
今必要とされているスキルは、仕事の効率化や小手先のテクニックで何とかなるものかもしれません。とはいえ、10年先も食べていくには、成長のプロセスを理解し、ステップアップのために時間を投資しているかどうかが肝心のようです。
(名久井梨香+ノオト)
取材協力/吉井りょうすけ
株式会社ワコルダー代表取締役。経営コンサルタント。ビジネスモデル構築からマーケティングのコピーライティングまで、売上を増やすためのコンサルティングを行う。著書に『ノウハウを学んでいるのに、なぜ、儲からないのか?』(クロスメディア・パブリッシング)、『新時代の課長の技術「場づくり」リーダーシップ』(PHP研究所)がある。
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