転職ノウハウ

応募企業の探し方や履歴書の書き方、面接のポイントから円満退職の秘けつまで。あなたの転職を成功に導くためのノウハウを紹介!

退職理由をポジティブにする秘訣

採用担当者の一番の興味は応募者の「退職理由」ではない

前職に関する否定的な発言はNG。プラス面に目を向けてみよう

面接の際、前職の退職理由をどのように言えばよいか悩む方が多いようです。退職はネガティブな行為と勘違いし、後ろめたい気持ちになっているからでしょうか。転職者は全員、前職を退職するのですから、否定的にとらえることはありません。

そもそも人材採用の目的は企業の収益力を高めることです。したがって、採用担当者の一番の興味は「自社に利益をもたらす人材かどうか」です。本来、面接で重点的にチェックされるのはこの点であり、なぜ前職を辞めたのか(辞めたいのか)が採用・不採用の分かれ目になるわけではありません。

転職活動を成功させる上で大切なのは、退職理由ではなく、前向きな志望理由をしっかりと言えるようにすることです。もしも退職理由を根掘り葉掘り追及されるとしたら、原因は、前向きな志望理由を積極的に言えていないからに他なりません。面接で心掛けるべきは、どんな業務でどんな貢献をしたいのか、どんなスキルを生かしたいのかということを明快に語り、採用担当者の興味をそそることです。

その結果、退職理由自体がポジティブな印象に変わります。要するに、「私は○○の仕事がしたいので思い切って前職を辞める決意をした」という積極性が伝わるのです。ただ、この時気をつけたいのは前職に関する否定的な発言です。会社や上司の悪口などはもっての外。自分の過去のキャリアを否定することになりますし、人格面の評価が大きく下がってしまいます。

採用担当者の高評価を得る秘訣は、ずばり前の会社を褒めること。つまり、肯定的な発言や感謝の発言です。たとえば「前職では○○の仕事を学べてとても良かった」「○○のスキルを指導してくださった上司には大変感謝している」。このような発言は自分のキャリアのアピールにもなり、人格的にも好感を持たれます。

とはいえ、「前の職場は褒めることなど何もない」「嫌でたまらなくて辞めたのに褒めることなんかできない」といった方もいるでしょう。しかし採用担当者の立場で考えてみてください。前職の環境や条件、人間関係を悪く言う人と、職場に問題があってもしっかりと努力して仕事を覚え、スキルを身につけたことに感謝している人ではどちらを信頼できると感じるでしょうか。

同時にお勧めしたいのは、ノートに前職の悪かった点とそのプラス面を書き出し、志望企業との違いを分析することです。この違いゆえに応募企業に魅力を感じたことを伝えれば、ますますポジティブな印象へと変わります。

面接の話題は、実は自分が方向性を決められるのです。前向きなストーリーが言えるようにして面接に臨み、力強く未来を切り開いてください。

前の会社を褒めると前向きな志望理由が見えてくる

就転職・キャリアコンサルタント

坂本直文●さかもと・なおふみ

キャリアデザイン研究所代表。劇的就職塾主宰。大学講師。全国各地の大学にて年間200回以上講義。著書多数。近著に『就活ノート術』(日本実業出版社)、『人生のエントリーシート』(PHP研究所)。


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