独立・起業
学生時代から
フリーモデルとして
活動していた秋元さんが、
イベント会社設立を
きっかけに始めた
「あたらしい生き方」

私のあたらしい生き方
独立・起業
- 今の働き方・仕事について、詳しく教えてください。
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2015年1月、大学在学中に起業し、現在は「マシュマロ撮影会」というポートレイト撮影会の企画・運営を中心に、撮影スタジオの運営や、モデルのキャスティングといった事業を行っています。
マシュマロ撮影会は、大勢のカメラマンでモデル1人を撮影するスタイルではなく、お客様1人につきモデル1人の個人撮影会を基本としています。60分や90分を1枠として、そこにモデルをアサインし、お客様に好きな枠を選んでいただくシステムです。こうした撮影会をほぼ毎日、年間300回以上行っています。
定番エリアで行う通常の撮影会のほか、廃校を貸し切ったり、モデルの衣装をコスプレに限定したり、特別なテーマの撮影会を行うこともあります。そうした新しい企画を考えるのは、主に私が担当しています。その他にも、私自身がモデルとして撮影会に出演することもありますし、スタッフとして現場に立ち会うこともあります。会社の代表ではありますが、小さな会社なので1人で何役もこなしている感じですね。
- なぜ今の働き方・仕事を選んだのですか? これまでのキャリアや経緯を教えてください。
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高校生の頃からコスプレが好きで、大学に入ってからも趣味で撮影スタジオを利用していました。そこで、たまたま「モデルをやらない?」と声をかけられて、フリーのモデルとして仕事をするようになって。居酒屋のアルバイトも掛け持ちでやっていたので、学生なのに月に30万円くらい稼いでいました(笑)。
その頃は教職を目指していましたが、その一方で「早く自立したい」という思いもありました。このまま頑張って教員免許を取っても、採用されるかどうかはわからない。だったら、これまでやってきたこと、自分の好きなことを仕事にして自立しよう。そう考えて、大学3年のときにイベント会社を立ち上げたんです。
モデルとして活動を続けることも考えましたが、成功する保証はありませんし、撮影会という業界をもっと良くしていきたいという思いがあったので、自分が運営側に回って事業をやることにしました。
撮影会はビジネスとして未成熟な部分がたくさんあって、たとえばフリーのモデルとして働いていたときに、源泉徴収されなかったり、支払調書が送られてこなかったり、なんとなく「仕事として認められていない」感覚があったんです。また、モデルを守る立場の運営者が、撮影現場に立ち会わないことも多く、カメラマンとトラブルになっても何もしてくれないこともありました。
まずは個人事業主として独立する道もありましたが、「事業に対する本気度」を示したくて、敢えて最初から会社を設立することにしました。
- 「あたらしい生き方」に変えて、どうなりましたか? 変わったこと、得たものを教えてください。
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撮影会は決して特殊なものではなく、純粋に写真撮影を楽しむイベントですし、モデルという仕事も立派な職業だと思っています。だからこそ、「ビジネスとして真剣にやろう」と思って頑張ってきました。撮影会の運営者として、必ず撮影現場にはスタッフが立ち会ってモデルに付き添い、カメラマンのお客様には本人確認書類の提出をお願いしています。
起業から3年が経ち、おかげさまでマシュマロ撮影会というブランドもメジャーになってきました。当社のスタイルが浸透してきたことで、少しずつではありますが業界の成長・成熟に貢献できているように感じています。
今は、私のほかに社員が2人、アルバイトが3人いますが、社員を雇った時点で「ただ、自分の好きなことをしている」という感覚はなくなりました。社員の生活を背負った以上、責任を持って経営しなくてはいけません。
同じことばかりやっていても事業は小さくなるだけですから、常に新しいサービスや事業に挑戦するようにしています。責任があるからこそ必死で考え、良いアイデアが生まれますし、そういうチャレンジを私自身も楽しんでいる感じですね。新規事業として、2018年の夏にはカフェギャラリーをオープンする予定です。