筆者:SYさん エンジニアスペシャリスト(入社4年目)
このお話をいただいて、どの本を紹介しようかいろいろ考えました。普段は小説(特にミステリー)をよく読むのでなにかおすすめのものはあるかなぁと本棚を眺めていたのですが、そこである本が目に留まりました。
それが今回紹介する『1日ひとつだけ、強くなる。/梅原大吾』です。著者は日本初のプロゲーマーであり、現在もトップ層で活躍を続けている梅原大吾氏(ウメハラ)です。
この本を読んだのは確か5年以上前だとは思うのですが、これを本棚で見つけた瞬間に、もしかすると自分の今の生き方においての重要な部分を形成してくれた本だったのではないかと感じ、こちらを紹介しようと思いました。
梅原氏は、ゲームを始めてから20年、プロゲーマーになってから5年(2015年出版当時)という過程で、常に成長することに対して真剣に向き合ってきました。
この本にはその経験の中で梅原氏が導き出した、長いスパンで努力をし成長し続けていくためのヒントがたくさん散りばめられています。
今回は、その中でも特に私の印象に残っている、成長のとらえ方やモチベーションの保ち方に関する内容についてご紹介したいと思います。
梅原氏は前述のとおり何年も格闘ゲームを続けていますが、いくら自分が一番好きなゲームとはいえどどうしても飽きというものはきてしまうそうです。特にプロゲーマーになった当初は、大会での順位ばかり気にしてしまったり、「練習をしなければいけない」という義務感が先行してしまい、まったく楽しめなかったといいます。
そこで梅原氏は、自分のモチベーションを外的要因(大会の順位、周りからの評価)だけに頼るのではなく、自分自身の成長を実感する喜びや楽しさからも得るように考え方を変えました。 「大会で勝った」というようなわかりやすい成果はそのままモチベーションへと繋げやすいですが、良い結果というのは常に安定して出すことができません。なので、外からはなかなか評価してもらえない内的な成長を自分自身でどれだけ実感できるか、ということを重要視するようになりました。
本書ではその方法の1つとして、「新しい発見を毎日メモして、成長を確認する」というものが紹介されています。シンプルに、1日を振り返ってみて何か発見がないかと自分自身に問いかけ、気付いたことをメモする。
さらにこの発見というのは、小さいものほど良いとまで書いてあります。とにかくハードルは下げて、それでも確実に1日ひとつずつ成長を実感する。それを積み重ねて、成長への感受性を高めていく。
このような小さな成果は誰も評価してくれませんが、だからこそ自分のやっていることは誰よりも自分が一番評価しなくてはいけないのだ、と記されています。
この考え方はゲームの上達だけに留まらず、勉強や仕事などでのスキルアップを目指す際にも共通して有用なものだと思います。
私は学生の頃や社会人になってからも様々な場面において自分の成長を認識することを大事にするようになりました。
自分の中に評価の軸を1つ持っておくことで、新しく知識を取り入れることや技術を学ぶことを素直に楽しめていますし、長期間安定してパフォーマンスを出せているように思います。
この後本書では、外部の評価にのみ頼ってしまうことのデメリット(大会での優勝のみを目標としていたプレイヤーが、いざ優勝すると今度は負けるのが怖くなってしまいそのまま引退してしまったという話等)の話へとつながり、まだまだ興味深い内容が続いていくのですが、軽いご紹介ということでこの辺りにしておきたいと思います。
プロゲーマーという特殊な職業に就く方の著書を我々が読んでも果たして参考になるのか、と思う方もいるかもしれませんが、実際に読んでみると仕事や人生においても役に立つ考え方が凝縮されている本だということがわかると思います。
ゲームが好きな方はもちろん、そうでない方も是非読んでみてください。
それでは最後に、本書と私が格闘ゲームをする際に使用するレバーレスコントローラー(ウメハラも使用中、移動がレバーではなくボタンになっています)の画像で締めようと思います。