あなたのお子さん、あるいは自分や家族に 障害があります、と言われた時に
あなたならどう思われますか?
健康的に育ってきたのに とある日、「自閉症です」と言われた保護者の方の多くは 「そんなはずない」と否定をしようとします。
障害を受容するまでに 「ショック期」「否認期」「混乱期」 「解決への努力期」「受容期」と 様々な感情の波を繰り返していくそうです。
さて、「きらり」に来所される保護者の方はどうでしょうか?
もちろん、受容をし前向きに考えておられる方もいます。 もちろん、まだ受容をしきれないながらも どこかに繋がらなければと苦しい中で動いてくださっている方もいます。
頭では障害があると分かっていても 普段生活をする中でこの子には障害があって、こういう特性だから こういう言葉かけをしてあげないと…と 実行できる人も実はそう多くありません。
家族の手前、兄弟姉妹の手前、 今さら態度を変えられない… または逆に過剰になりすぎて、 家族が我慢をせざるを得ない状況になっている事も。
障害があるからって特別なことが必要な訳ではないんです。 障害があるからって誰かが我慢をしたり苦しむ必要もないんです。
私の子どもにも障害がありますが 彼に告知をしました。
あなたには発達障害があるよ、それはこういう特性があるよ。 けれど、あなたの上に障害が貼られているのではなくて あなたの持っているモノの中に発達障害というモノがあるだけで あなたがあなたである事に何も変わりはないよ、と。 視覚優位の彼には絵で示しながら。
発達障害の彼、ではなくて 彼には発達障害がある、のです。
障害がある。と言われると 障害を主体で考えてしまいませんか?
もちろん知識も必要ですが、何よりもその子を見てあげて欲しい。 「障害者であるその子」ではなく、ありのままの子どもたちを見て欲しい。 そして、それを保護者と共有していくことで きっと保護者にも「障害者の彼ら」ではなく、 あの日あの時ただただ可愛かった彼らが戻ってくると思うのです。
私たちはこどもたちを支援する施設ですが 「他の子とは違って変…」と言われ続けた保護者の心のケアもしています。 (受容のために私たちが出来ることは小さいのかもしれませんが)