【26歳】「未経験OK」の求人に応募しているのに、書類選考すら通りません

社風が合わず退職。つなぎのつもりで派遣へ

――どうして転職活動を始めたんですか？

4大卒業後に、ベビーシッター・保育士の派遣会社に正社員として勤務しました。でも会社の社風が合わずに4カ月で退職しました。

その後、派遣社員として財団法人や保育所で事務の仕事をしています。派遣を選んだのは手っ取り早く仕事の「つなぎ」として働くためでした。

でも、仕事の責任と待遇が見合っていないと思うようになって、契約の更新があるのかないのかはっきりしない不安定な状態が続くのもストレスで……。それで転職活動を始めました。

「〇〇性」が読み取れない職務経歴書は出す意味がない!?

――大崎さんはどんな職種を希望されているんですか？

私は、人と接するというよりも、裏方でコツコツと働くほうが向いていると思うんです。なので営業事務の仕事を希望しています。でも、いくつか事務で応募してみたんですが、書類で落ちてしまうんです。

今は小さい会社でいろんなことを少しずつやっているといった感じですし、経験もあまりないので不安なんです。それで、未経験OKの求人を選んでいるんですけど、本当に未経験でもOKなのかが疑問で……。

――大丈夫ですよ。派遣で事務職の経験もありますよね。応募してみないと始まりませんし、もし応募条件の経験年数に達していなくても、私は応募してもいいと思っています。

「経験は2年しかありませんが、スキルを磨いています」と書いていいわけです。偽りなく、きちんと自分で業務の勉強すればいいんです。

「経験年数」や「派遣社員だから」ではなくて、【Check】具体的に事務職で何をやったかが、企業に伝わっていないのが問題では？　職務経歴書にほとんど具体的なことは書いていないんじゃないかな？

そうなんです。いつも5行ぐらい。何を書いていいか分からなくて。

――それはダメ！　3年事務の経験があるんだから、経理の仕事、営業サポートの仕事、総務の仕事と分類して、応募企業が見やすいように書いてみてください。

WEB応募でやりがちな志望動機の「〇〇化」

――それと、応募企業によって自己PRの方法を変えていますか？　応募書類の志望動機も1社ごとに内容を変えて書くんですよ。テンプレート化させて、使い回してはいけません。

そうだったんですか……　WEBから応募していたので、基本的に皆同じものを送っていました。

――WEBでの応募は簡単だけどね。やはり志望動機の中に、自分がどのように会社に貢献できるのかを書かなければだめですよ。応募企業ごとに、自分の経験、スキルが生かせるかを考えてみてください。

ところで、パソコンスキルはどう？　事務経験があるからある程度はできるよね？　応募書類にはちゃんと書いた？

最初に勤めた会社で先輩に教えてもらいながらやっていたので、もちろんできます。でも応募の際に、スキルとしては特に書いてなかったですね。

――それは書かなきゃ。事務職への応募に、保有スキルにワードとエクセルのスキルは必須ですよ。ある程度触れるんだったら書いておく。応募条件に挙がっているのであれば、勉強する必要もあるでしょう。

……なるほど。採用する側からの視点って、そんなに意識していませんでした。

――採用情報をしっかりチェックしてみると、企業が求めるスキルが見えてきますよ。希望職種に役立つ資格やスキルを確認して、応募書類の書き方を見直してみてください。

あと他人の目を通して、評価してもらうというのも大事です。第3者の目を通すのは、おすすめですよ。

資格は多ければ多いほどいいわけじゃない!? 「取得状況」を伝える際のコツ

資格マニアなので、いろいろ資格を持っているんですが、これをうまくアピールする方法ってありますか？

――どういうふうに応募企業でその資格が生かせるか考えてください。保有資格に応募企業とは関係のない資格を書く時は注意が必要です。例えば営業事務を求めている会社が、大崎さんの「保育士」と書かれた職歴書を見たら、「この人は将来的に保育士に就きたいのかな」と思われてしまうこともあるかもしれません。

【Check】企業に伝わる職務経歴書を書く方法

今まで携わってきた仕事について、企業ごとに、詳細に思い起こしながら、箇条書きにします。

次に応募企業で求められる能力を、想像で構いませんので、書き出してみましょう。今までの実務経験と、応募企業で求められる能力と合致する部分が、「強み」なのです。難しく考えず、応募企業でパソコンが必要だと考えれば、ワード、エクセル、パワーポイントのスキルを生かせると書き出してみましょう。

応募企業のことを意識しているだけで、アピール材料が変わってきます。求められるスキルと合致する部分は、事例を含めて、積極的にアピールしましょう。「こんなスキルでは……」と謙虚な姿勢では、採用担当者に強みは伝わりません。応募企業で活き活きと働く自分の姿をイメージすることで、アピールできる業務が見えてくるはずです。