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【49歳】ずっと働くと信じていた会社、50歳を前に辞めてもいいですか?
49歳・女性の転職相談大森節子さん
生命保険会社の営業をしている大森さん。以前は営業トップ10に入るほど成績が好調だったが、会社の吸収合併後、得意とする商品がなくなり苦戦が続いている。歩合給制で収入が不安定なため、固定給の仕事へ転職を考えている。「もう50歳だから転職は危険」「まだ50歳、今を逃すと一生動けない」という思いがせめぎ合う日々。
そんな転職活動の悩みに、キャリアアドバイザーが答えます。
きっかけは、職場環境の変化による収入ダウン
――現在はまだ在職中ですね。生保の営業を始められてから3年、転職を意識されているということですが。
歩合給制で働いているんですけど、得意商品がなくなってしまったこともあり、このままだと収入が不安定で、最悪の場合クビになることもあります。固定給の普通のサラリーマンに戻るべきか悩んでいるんですが、知り合いにはこの年齢だと「絶対求人ないよ」「動かないほうがいい」と言われるんです。今も十分歳なんですけど、今動かないと、この先はもっとなくなるんじゃないかって不安なんです。
すべての年代に共通する「転職のコツ」とは?
――今転職しなかったらもうだめかもという本音も確かに分かります。ただ、とりあえず、年齢のことはおいておきましょう。
転職活動で必要なのは「何をやりたいか」。それと「何が売りか」なんです。それをまずはっきりさせないといけませんね。40代ならではの大森さんの「売り」がなければ、30代に負けますし、自分の軸がなければ、転職してもつまらない仕事しか見つからないことが多いんです。
今まで何でもそこそこやってきてしまったんです。営業職一本だったわけではなく、たまたま異動で営業寄りの仕事をしたら売り上げが良くて……。 適性があると思われたのか、そのまま営業職になってしまったんです。
もともとは広報でしたし、以前は法務の仕事を長くやっていたんです。そこで専門性を持つべきだったのかもしれません。
――いや、営業としても成果を上げているわけですから大丈夫ですよ。
ただ【Check】「仕事があるのなら転職しようかな」ではなくて、「私はこれをやりたいから転職したい」という気持ちがないと。
今の仕事がうまくいかなかったから、ほかの仕事がいいのねって受け止められてしまうかもしれません。そうすると正直、何社受けてもダメだと思いますよ。
以前の転職では、営業として売上実績があったんで自信もありました。でも、なにせ今回は実績がありません。得意としていた商品は資産運用寄りで、幅広いお客さまに加入いただける商品だったんですが、今は取り扱いがなくなってしまい、実績を上げるのが難しいんです。
――本部のほうには掛け合ってみましたか? 現場の声を商品に生かすことは、企業にとって重要なことだと思うけど。
もちろんです。ただ、時間はかかります。ある一定期間のうちに成果を上げないといけない仕事なので、それまで自分が持つかどうか、分かりません。
ミドル転職では「〇〇志向」を捨てる
――お話を聞いていると、やはり大森さんは営業に向いていらっしゃいますよね。
そうでしょうか。実は苦手な部分もあるんです。ずうずうしくするのは苦手で、強引な手法で売るのはだめですし。押して売るというよりも、ある程度信頼関係を築いて、本当に納得していただいてから買っていたただくというスタンスなんです。
――「相手の立場に立つ」というのが、大森さんが得意とする営業手法なんですよ。大丈夫ですよ。キャリアも実績もあるわけですから、転職は可能だと思いますよ。
ただ、何度も言ってしまうけど、転職を考えるのなら、本当に「自分が何をやりたいのか」を明確にする必要がありますね。中途半端な気持ちでは転職はできないです。
そうですね……。コンサルなどにも興味を持っています。人に分からないことを、分かりやすく説明するのは大好きですし。
――まずは、やりたい仕事をしっかりイメージしてください。「自分の軸」と「相手(企業)が欲しがっているキャリアはあるのか?」それを、よく考えてください。大企業であれば人材は充足されているかもしれません。でも、中小企業の中には、年齢など関係なく、即戦力を求めている企業があるんです。可能性は低いかもしれないけれど、直接気になる企業に、ダイレクトメールでアプローチしたっていいんですから。
そういえば以前、転職に成功した上司も、やはり自分で気になる企業に働きかけて、活動をしていました。実は査定を控え、現在の仕事に不安になっているので、いろいろ考えてしまうんですよね……。本日はいろいろとありがとうございました。
「得意分野」を理解して、人材紹介会社を良きサポーターに
人材紹介会社に登録しましたが、求人がないと言われました。
――人材紹介会社はそれぞれ得意案件があります。
自分のキャリアと関係のある案件を 得意とする紹介会社に登録することで、仕事の紹介の可能性が増えます。
また1社だけではなく、複数の人材紹介会社に登録することを検討してください。
【Check】年齢だけで、採否が決まるわけではない
年齢を気にして転職活動に臨んでも、結果はうまくいきません。企業は、応募者の年齢で採否を決めるのではなく、どのように貢献できる人材かという点に着目します。
売りとなる強みは、年齢が増すにつれて、明確になるはずです。強みを生かして応募企業でできることを、具体的にイメージし、アピールすることが大切です。
企業が、強みを見つけてくれるわけではありません。求められていることを理解したうえで、強みとマッチングさせて、自ら積極的に売り込む姿勢が必要です。
「求人があるのなら転職しよう」という受け身の姿勢で転職は厳しい
キャリアアドバイザーの転職アドバイス
- ミドル転職では「これがやりたい」という強固なビジョンと「持ち味をこう生かせる」というある程度の勝算が必須。やり直しが利かない現実にもちゃんと向き合って、なりゆき転職は絶対NG!
- 仕事の方向性が合致するなら、中小企業にもどんどんチャレンジを。大手志向、過去の栄光は忘れましょう
- 人材紹介会社を使うなら、複数登録して自分に合った会社を見つけ出し、転職活動をスムーズに!
谷所 健一郎
有限会社キャリアドメイン 代表取締役 キャリア・デベロップメントアドバイザー(CDA)。1万人以上の面接と人事に携わった経験から、執筆、講演活動にて就職・転職支援を行う。ヤドケン転職道場、キャリアドメインマリッジ、ジャパンヨガアカデミー相模大野を経営。主な著書「はじめての転職 必ず成功する転職」(マイナビ)ほか多数。
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