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神奈川の星 〜神奈川で働く、輝く〜

知っているようで知らない身近なあの人の仕事内容や職場環境。神奈川で働く職業人に仕事の「楽しさ」「苦しさ」「面白さ」を聞きました。輝いている職業人の生の声から、あなたの仕事のヒントが見つかります。

古き良き街の温もりを甦らせ、「家族みんなで行きたくなる新横浜」をつくる。

最初は、古き良き街並みを再現することが施設最大のコンセプトでした。

1965年頃、横浜市内最大の水田地帯であった新横浜は、新幹線の開通などを皮切りに、オフィス街として発展を遂げていきました。しかし、街の発展を喜びつつも、温かみが失われていくことを危惧していた私は、新横浜に本社を置く20名ほどの社長とディスカッションを重ね、「オフィス街だけではない新横浜」を模索し始めました。
最初は、昔の新横浜の街並みを再現する施設の設立を目指していましたが、施設をビジネスとして成功させるためには、街並みの再現以外に、目玉となりうる商品が必要だと感じていました。1990年代当時、人気を博していたベトナム料理などの海外のめずらしい料理も候補に上がりましたが、なかなかピンとくるものがありません。そこで、古き良き時代を再現する施設内では、日本人であれば誰でも受け入れられ、さらに家族で訪れても美味しく食べられる普遍的な料理こそが最適ではないか…そう考え、私くらいの世代の外食として人気の高かったラーメンを候補に上げました。そして全国各地のラーメン店を食べ歩いてみると、ラーメンには、それぞれの地方の郷土料理のような文化性があることに気付き、これを1箇所で食べることができたら面白いと、全国各地のラーメン店を新横浜に集めることにしたのです。

「秘密基地」ができるまでには、様々な困難が待ち受けていました。

「全国各地のラーメンを、飛行機に乗らずに食べに行ける」というコンセプトで、1994年にオープンした新横浜ラーメン博物館ですが、オープンまでの道のりは平坦ではありませんでした。当時、ラーメン店は全く脚光を浴びていなかったため、私が尊敬の念を持って地方の店を訪ね歩いても、ラーメンの殿堂をつくりたいという熱い想いは感じてもらえたものの、出店依頼は断られるばかり。相手が根負けするぐらい、足しげく想いを伝えに全国各地のラーメン店に何度も通い、少しずつ出店する店舗を集めていきました。なかには、承諾してもらうのに、3年もの月日を要したラーメン店もあったほどです。
また、当時はフードアミューズメントの概念が浸透しておらず、テレビや新聞にアピールしても反応はほとんどナシ。オープン前日、従業員が皆帰った後に、1人で館内に残ってささやかなお祝いをしたときには、自分の秘密基地ができたような嬉しさと、オープン当日への不安がないまぜになっていました。しかし結果的にはオープン当日から大行列ができる盛況ぶりで、心からほっとしましたね。

2014年で、開館20周年。新横浜の素晴らしさを、もっと多くの人に知ってもらいたい。

オープン1年目の来訪者数は155万人でしたが、3年目には110万人ほどまでに減少し、一過性だったのではという噂も流れました。しかし、ラーメンの文化を発信し、新横浜に温かみを取り戻したいという想いが薄れることはなく、より多くのラーメン店を紹介できるように、レギュラー店以外に期間限定店を設けた結果、人気が再過熱。現在では、設立20年目を迎える2014年を見据え、世界中に広がりつつあるご当地ラーメンを、当館で召し上がっていただけるような仕組みを構築している段階です。
また、当社は新横浜ラーメン博物館の他に「新横浜L’ENTRACTE」という施設をつくり、大人の社交場として音楽を発信しています。新横浜で活躍中のミュージシャンを中心に月に2度ライブを開催し、全国のミュージシャンが新横浜L’ENTRACTEで演奏することをステータスに感じてもらえるように取り組んでいます。
これからも、新横浜ラーメン博物館と新横浜L’ENTRACTEの力を結集し、新横浜により多くの人が集まるよう尽力していきたい。オフィス街として、家族が集まる温かい街として、大人の癒しの街として――。様々な顔を持つ新横浜が横浜有数の観光地になるよう、私もこの場所と一緒に成長し続けたいと思っています。
【インタビュー実施日:2013年2月7日】

企業写真
■ 企業プロフィール
1994年3月に「新横浜ラーメン博物館」がグランドオープン。「ラーメン+アミューズメント=ラミューズメント」をコンセプトに人気を博し、その年の日経優秀製品サービス賞 優秀賞を受賞。全国にある有名店、幻の名店を次々と誘致してラーメンファンの心を掴むと共に、昭和のレトロな空間が楽しめる観光スポットとして、神奈川はもちろん全国から人が集まっている。
http://www.raumen.co.jp/

株式会社新横浜ラーメン博物館/館長 岩岡 洋志さん

不動産会社勤務時に、生まれ育った新横浜が様々な企業の進出に伴いコンクリートに囲まれた街になることに寂しさを感じ、本来の温かみを取り戻すべく「新横浜ラーメン博物館」を1994年に設立。館長として新たなコンテンツを次々と提案し、新横浜に多くの人が訪れるよう、力を尽くしている。