「自分を表現したい」 その想いを支えるインフラを作りたい。 paperboy&co. 代表取締役社長 家入 一真
高校時代の友達は、コンピューターと油絵だった。
美大を目指した予備校でも、うまく人と交われなかった。
それでも、忘れなかったことが1つある。
ものを作ることで人と繋がっていく喜び。それが家入一真の原点。
  profile
  家入一真いえいりかずま
1978年、福岡生まれ。高校中退後、地元福岡のデザイン会社とWeb制作会社に勤務。2001年に合資会社マダメ企画を設立後、2003年に有限会社paperboy & co.を設立。その後、同社を株式会社paperboy & co.に組織変更し、代表取締役社長を務める。
  paperboy&co. 代表取締役社長 家入 一真
ひきこもりだった高校時代
「情報発信する喜びを提供し、支援すること」。家入氏率いる株式会社paperboy&co.の基本理念である。しかし、家入氏にとってこの理念は、自身の心の拠り所でもある。
高校時代、僕はひきこもりだったんです。きっかけは中学生時代に仲がよかった友達との喧嘩でした。それを機に、だんだん周りの人と話せなくなっちゃった。高校へ入学しても同じような状況が続き、ズルズルと学校行かなくなっちゃって……、結局高校1年の終わり頃に中退しました。

その頃の僕の相棒は、高校の入学祝いに親に買ってもらったPC-9801 FX。外界との繋がりはパソコン通信のニフティサーブだけでした。人と顔をあわせることができなかった僕にとって、文字だけでコミュニケーションができるネットの世界は、とても心地良かった。それに、自分と似たような人や、好きな分野の友達を簡単に見つけられたし……。そんな感じで、やがてフリーウェアを作って配布するようになっていったんです。

初めて作ったソフトウェアは、気持ち悪い顔のアイコンが、血を吐きながら飛んでくるスクリーンセイバー(笑)。それが『Vector』という冊子のCD-ROMに収録されたんです。ユーザーがアイコンを好きな画像に差し替えられる仕組みになっていたんですが、いろんな人たちが面 白がって自作アイコンを作って配布してくれたんです。

僕が作ったものを誰かに使ってもらえるなんて、自分が認められたような気がして、とても嬉しかった。同時に、プログラムを作って配布することによって、いろんな人と繋がっていけるということに、とても興奮しました。考えてみると、あれが僕の原点だったのかも知れないですね。

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