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建コンいろいろ(廃棄物コンサルタント編)

こんにちは。福岡の建設コンサルタント、株式会社オービット営業部のHです! 当社は測量部、設計部、情報技術部を擁する建設コンサルタントですが、 建設コンサルタントには、他にもいろいろな部門があります。 私が以前経験した部門に「廃棄物コンサルタント(廃コン)」があり、その時を思い出しながら書いてみます。 地方公共団体が整備するごみ(※廃コンの世界では何故か平仮名で表記します)処理施設は、①焼却等施設、②再資源化施設、③最終処分場に大きく分類されます。 地域の産業構造、人口動態、世帯構成等によって、発生ごみの構成や量は地域ごとに大きく異なります。 また、地域によっては最終処分場の建設が困難なケースもあります。 こうした地域ごとの条件を勘案し、整備する施設の要件や供用年数、費用等を検討します。 例えば、農林水産業が盛んで多様な事業系ごみが発生し、最終処分場適地のないA市では焼却等施設は溶融炉としてごみの減容化・無害化を目指し、最後に残る溶融スラグを建設材料としてメーカーに引き取ってもらう、 また、住宅都市かつ最終処分場適地のあるB市では、焼却等施設は安定稼働かつランニングコストに優れた従来型とし、最終処分場は近隣への臭気配慮や浸出水処理のコスト削減を目的に屋根付きとする、といったように各地域に応じた施設の全体像を計画します。 各施設の整備段階に先立って、環境アセスメント等必要な手続きのほか、全体事業費の算出、補助金・起債手続き、複数年度の予算確保を目的とした債務負担行為の設定、 計画に基づき性能を満足する施設の設計、工事発注、施工管理等を行います。 施設の供用開始後は、法令で定められた精密機能検査等を行います。 また施設が役割を終えた際は、公金で整備した施設の用途廃止時に必要な財産処分承認申請を行ったり、施設解体の設計、工事発注等を行ったりします。 廃コンは、このような廃棄物処理に関する一連の行政手続きを支援業務として実施することが使命です。 1人の技術者が、計画策定、資金調達、施設設計、施工管理、維持管理から用途廃止まで、一連の業務に携われることが魅力と考えます。 一方、国の廃棄物行政は社会情勢等を反映し都度方針がバージョンアップされますが、その際には業務が多忙を極め、そうでないときは業務量が安定しないといった面があります。 画像は、オービット大野城支店の近所にある清掃工場です。 こうした施設の整備の陰に、コンサルの仕事が関わっていることを知って頂けると幸いです。

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