秘書とは?職務内容や仕事のやりがい・向いている人の特徴を解説
掲載日:2024年05月20日
![秘書とは?職務内容や仕事のやりがい・向いている人の特徴を解説](https://d3pl8hewtdyu3c.cloudfront.net/knowhow/caripedia/img/vol183/img183-1.png)
![谷所 健一郎](https://d3pl8hewtdyu3c.cloudfront.net/knowhow/common/stype/img/profile/profile_yadoken.jpg)
記事まとめ(要約)
- 秘書は、上司の業務をサポートする役割
- スケジュール調整や電話応対、メール送付、来客対応、各種手配業務など、業務内容は多岐にわたる
- さまざまな業務を通じてスキルを身に付けられることがメリット
- 未経験からでも秘書に応募できる場合もあるが、基本的なパソコンスキルやビジネスマナーは欠かせない
- 秘書に関連する資格を取っておくと転職に有利に働く可能性がある
秘書は、主に企業の社長や役員などの業務が円滑に回るようにサポートする仕事で、その職務内容は多岐にわたります。
秘書の仕事について「自分に向いているのだろうか」「どんな仕事内容なのか」と考えている人に向けて、秘書の職務内容を6つに分けてお伝えします。また、秘書になるための方法や、仕事のやりがい、向いている人の特徴についても解説します。
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秘書とは
![秘書とは](https://d3pl8hewtdyu3c.cloudfront.net/knowhow/caripedia/img/vol183/img183-2.png)
秘書とは、企業の管理職や経営者、弁護士、政治家をはじめとした専門的な職業に就いている人の業務をサポートする仕事です。総務省の日本標準職業分類によると、秘書は以下のように定義されています。
秘書
国会議員、会社社長・重役など高度に専門的・管理的な職業に従事する者に対して内外との連絡、文書作成、スケジュール調整などの日常的な業務を補助する仕事に従事するものをいう。
引用元:総務省 日本標準職業分類(現行、平成21年12月告示)「説明および内容例示」より「大分類 C-事務従事者 25-一般事務従事者 255 秘書」
「個人秘書」と「グループ秘書」の違い
秘書の業務形態は主に個人秘書とグループ秘書の2つに分かれます。
個人秘書は、一人の上司を一人の秘書が担当する業務形態です。一方で、グループ秘書は、複数の上司に対して複数の秘書、もしくは一人の上司に複数の秘書がつく業務形態です。
グループ秘書は一般企業で多く取り入れられている業務形態であり、秘書は秘書室や秘書課といった部署に配属されます。
男性の秘書はいる?
秘書には女性が多いイメージがあるかもしれませんが、性別は秘書の適性とは関係ありません。
企業や組織の多様性を重視する動きもあることから、男性秘書の活躍も見られます。
秘書の職務内容
![秘書の職務内容](https://d3pl8hewtdyu3c.cloudfront.net/knowhow/caripedia/img/vol183/img183-3.png)
秘書は、上司の日常的な業務を補助する役割があります。ここでは、秘書の主な職務内容を6つに分けて解説します。
1.スケジュール調整
上司の仕事に関するスケジュール調整は、秘書の重要な職務です。例えば、以下のようなシーンでスケジュール調整が必要となります。
- 出張
- 来客
- 会議
- 会合
スケジュール調整においては、予定の抜け漏れや重複がないように気を配る必要があります。すでに入っているスケジュールに加えて、新たなアポイントが入った場合は上司が対応できる日時や場所を確認して調整を行います。
2.電話の応対、メール・郵便物の対応
上司宛てに電話があった場合、上司に取り次ぐか、秘書自身が対応します。上司が不在の際は、電話の要件をまとめたメモを作成し、後ほど上司に伝えます。
郵便物の確認やメール対応も、電話応対と同様に、秘書の職務として大切です。
3.来客対応
上司への来客があった際に、会議室や応接室へ案内したり、飲み物を準備したりすることも秘書の職務です。
来客者の目的などを事前に把握しておき、目的に合わせた対応を行います。例えば、業務の打ち合わせであれば同席し、議事録を取る場合もあります。
4.書類・資料の作成および管理
書類・資料の作成や管理も、秘書が行う職務の一つです。秘書が取り扱う主な書類には、以下のようなものがあります。
- 社内文書
- 社外文書
- 会議や商談に関する資料
- 経費精算書 など
また、各種書類の作成だけでなく、ファイリングやデータ化、不要な書類の破棄といった書類管理も行います。
5.手配
秘書は、上司の業務遂行に関するさまざまな手配も行います。一例としては、以下のような手配を行います。
- 上司が出張する際の移動手段や宿泊先
- 取引先への暑中見舞いや年賀状、手土産
- 慶弔の電報
- 会食や接待場所の手配 など
6.そのほかの業務
上記以外にも、秘書は上司の業務を円滑に進めるためにさまざまなサポートを行います。そのほかの業務としては、例えば以下のようなものが挙げられます。
- 会議室や応接室の予約
- 執務エリアの整理整頓や清掃
- 備品の管理 など
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秘書の給料の目安
![秘書の給料の目](https://d3pl8hewtdyu3c.cloudfront.net/knowhow/caripedia/img/vol183/img183-4.png)
「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、秘書の年収は平均約476万円でした(※)。同じくオフィスワークである「受付・案内事務員」の平均約322万円と比較しても高水準と言えます。
秘書は、組織における重要な役職者のサポート役を担うことが多く、業務の責任や重要性が高い傾向にあることに加えて、求められるスキルも多岐にわたるため、ほかのオフィスワークと比較して給料の水準が高いことが考えられます。
(※)企業規模計(10人以上)が対象。決まって支給する現金給与額(326,900円)×12カ月+ 年間賞与そのほか特別給与の平均額(835,700円)を合算して算出。
秘書のやりがい・メリット
![秘書のやりがい・メリット](https://d3pl8hewtdyu3c.cloudfront.net/knowhow/caripedia/img/vol183/img183-5.png)
秘書のやりがいは担当する業務によっても異なりますが、上司の業務をサポートすることで、上司から感謝されることが一つのやりがいとなるでしょう。
また、社内外問わずさまざまな関係者とコミュニケーションを取るなかで、ビジネスの視野や、人脈が広がります。さまざまなビジネスパーソンとの出会いを通じて企業全体を見る目が養われることもメリットと言えるでしょう。
加えて、業務を通じて基本的な事務処理能力や、コミュニケーション能力、柔軟性などさまざまなスキルを向上させられることも秘書のメリットと言えます。
秘書になるには
![秘書になるには](https://d3pl8hewtdyu3c.cloudfront.net/knowhow/caripedia/img/vol183/img183-6.png)
秘書になる方法はさまざまですが、一般的には以下のパターンがあります。
- 一般企業で社会人としての経験を積んでから秘書に転職するケース
- 総務や営業、事務といった部署を経験してから、秘書部門に異動するケース
企業によっては、新卒入社で秘書業務を担当するケースもあります。
未経験からの転職も可能
秘書になるために必須な資格や経験はなく、なかには未経験可の求人もあります。ただし、書類作成や来客対応などの業務を行うために、パソコンスキルや基本的なビジネスマナーは必要です。
秘書の業務に必要となる可能性が高い主なパソコンスキルは以下のとおりです。
- 文書作成
- 表計算および表作成
- プレゼン資料作成
- メール送受信
- オンライン会議ツールの操作
参考書や動画、通信教育などを活用してスキルを身に付けると良いでしょう。また、この後紹介する資格を持っていると未経験でも転職に役立つでしょう。
秘書の仕事に役立つ資格
ここでは、秘書の仕事に役立つ資格を2つ紹介します。
1.秘書検定
秘書検定は、公益財団法人実務技能検定協会が運営している検定試験です。受験にあたって条件はないため誰でも受けられます。秘書検定は、以下のとおり4つの難易度に分かれています。
3級 | 基本的な職場常識を問われる |
---|---|
2級 | 3級よりやや複雑な場面設定になり、効率の良い仕事の進め方も問われる |
準1級 | 物事の判断力や対応力が問われる |
1級 | より高度な判断や、先を読む能力が問われる |
3級と2級は筆記試験のみですが、準1級と1級は筆記試験だけでなく面接試験も実施されます。
2.CBS(国際秘書)検定
CBS(国際秘書)検定は、一般社団法人日本秘書協会が運営している検定試験で、グローバル社会で活躍するために必要な、日本語と英語での実務能力を測る検定です。試験は以下の2種類に分かれます。
試験種別 | 試験科目 |
---|---|
CBSプライマリー試験 | ビジネス実務、ビジネス英語 |
CBSファイナル試験 | オフィス業務管理、経営管理、秘書実務、日英両語による個人面接 |
秘書の仕事に英語は必要か
秘書の仕事において英語は必須ではありませんが、英語を身に付けていると活躍の場が広がります。
例えば、海外を拠点とする日系企業や、国内の外資系企業の秘書として勤務できる可能性が高まるでしょう。英語ができることで、以下のような業務が可能になります。
- 外国人社員および来客への対応
- 英文のメールおよび書類作成
- 国際電話への対応
- 通訳および翻訳
英語の勉強には、例えば以下のような方法があります。
- 参考書や動画を活用して独学で学ぶ
- オンラインの英会話レッスンに参加する
- 英会話スクールに通う
自分に合った方法で英語を勉強することは、秘書業務においても役立つでしょう。
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秘書に向いている人・向いていない人の特徴
![秘書に向いている人・向いていない人の特徴](https://d3pl8hewtdyu3c.cloudfront.net/knowhow/caripedia/img/vol183/img183-7.png)
秘書になりたい人にとって、「自分は秘書に向いているのか」という点は気になるところです。ここでは、秘書に向いている人と向いていない人の特徴をそれぞれ解説します。
秘書に向いている人の特徴
まずは、秘書に向いている人の特徴を見ていきましょう。
1.細やかな気配りができる人
秘書には細やかな気配りが求められます。上司がスムーズに仕事を進めるためには、上司の仕事全体を俯瞰しながら、今何をすべきかを考えて、抜け漏れなく動くことが必要だからです。
2.サポートが好きな人
秘書は、自分が前に出るのではなく上司を陰からサポートする仕事です。上司が必要としていることを先回りして把握することが求められます。秘書は簡単な仕事ではありませんが、他者のサポートが好きな人には向いている仕事です。
また、上司といってもさまざまなタイプの人がいるため、一つのやり方にこだわらず、相手に合わせて柔軟に対応できる人が秘書に向いています。
3.管理能力が高い人
スケジュール管理や書類管理など、秘書の仕事にはさまざまな管理が含まれます。
更に、上司と共に社外の人に会う機会も多いため、清潔感のある身だしなみやマナーを守るなど、相手に好印象を与えるための自己管理能力も必要です。
4.優先順位を考えられる人
秘書の業務の性質上、上司から複数の指示が入ることも多く、指示された順に動くだけでは、必要な場面で必要なサポートを行えない可能性があります。優先順位を考えて動ける人は秘書に向いているでしょう。
5.コンプライアンス意識の高い人
秘書は仕事の中で、自社や取引先企業に関するさまざまな情報に触れる機会が多いため、コンプライアンス意識(法律や企業倫理を守る意識)が高いことは非常に重要です。機密情報を口外してしまうと、大きな損害やトラブルに発展する危険性があります。
秘書に向いていない人の特徴
ここでは秘書に向いていない人の特徴を見ていきましょう。
1.守秘義務を守れない人
守秘義務とは、「職務上知った秘密や個人情報を開示してはいけない」という義務であり、公務員や医師、弁護士など職業によっては守秘義務が法律によって定められています。
秘書は自社や取引先に関する情報に触れることも多く、守秘義務を守れることが前提となります。
2.自分が前面に立って仕事をしたい人
秘書の仕事は、スケジュールや書類の管理、電話対応など、上司が本業に集中できるようにサポートすることがメインです。そのため、「自分が中心となって活躍したい」と考えている人は、秘書に向いていないかもしれません。
3.時間にルーズな人
時間にルーズな人は、秘書に向いていないでしょう。秘書は上司のスケジュール管理も大きな役割の一つです。秘書が時間にルーズであると、上司の仕事にも大きな支障をきたしてしまいます。
4.臨機応変に対応できない人
秘書の仕事には急な来客や上司のスケジュール変更など、さまざまなイレギュラーが発生します。イレギュラーな事柄に対して臨機応変に動くことが秘書には求められます。
秘書への転職を成功させる3つのポイント
![秘書への転職を成功させる3つのポイント](https://d3pl8hewtdyu3c.cloudfront.net/knowhow/caripedia/img/vol183/img183-8.png)
ここでは、秘書への転職を成功させる3つのポイントを解説します。
1.企業研究を行う
応募先企業のホームページや求人情報などをもとに企業研究を行いましょう。秘書の業務は幅広く、企業によっても業務内容が異なります。
加えて、「なぜ自分はその企業で秘書になりたいのか」を整理しておきましょう。履歴書作成や面接にも生かせるほか、秘書になってからも自分のモチベーションを維持するための軸となります。
2.生かせる能力を整理する
求められている秘書業務と関連する経験があれば、生かせる能力として整理しておきましょう。秘書経験がなくてもパソコンスキル、語学力、秘書に関連する資格はスキルや知識としてアピールできます。
3.秘書に向いている人の特徴を押さえる
先述した、秘書に向いている人の特徴を押さえたうえで採用試験に臨みましょう。自分に足りない部分があれば、補えるようにスキルアップに取り組むことも必要です。
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秘書は幅広いスキルが身に付くやりがいの大きい仕事
![秘書は幅広いスキルが身に付くやりがいの大きい仕事](https://d3pl8hewtdyu3c.cloudfront.net/knowhow/caripedia/img/vol183/img183-9.png)
ここまで、秘書の概要や職務内容、向いている人・向いていない人の特徴について解説しました。秘書の職務内容は、電話やメール対応、スケジュール管理、来客応対をはじめとして、出張における各種手配など、多岐にわたります。さまざまな職務を通じて身に付くスキルも多く、やりがいのある仕事です。
細やかな気配りが得意な人や、誰かのサポートをしたい人は、秘書の仕事を選択肢の一つとしてみてはいかがでしょうか。
監修者
![谷所 健一郎](https://d3pl8hewtdyu3c.cloudfront.net/knowhow/common/stype/img/profile/profile_yadoken.jpg)
谷所 健一郎(ヤドケン)
キャリア・デベロップメント・アドバイザー(CDA)
有限会社キャリアドメイン 代表取締役
有限会社キャリアドメイン 代表取締役 キャリア・デベロップメント・アドバイザー(CDA)。1万人以上の面接と人事に携わった経験から、執筆、講演活動にて就職・転職支援を行う。ヤドケン転職塾 、キャリアドメインマリッジを経営。主な著書「はじめての転職ガイド 必ず成功する転職」(マイナビ出版)、「転職者のための職務経歴書・履歴書・添え状の書き方」(マイナビ出版)、「転職者のための面接回答例」(マイナビ出版)、「転職者のための自己分析」(マイナビ出版) ほか多数。
マイナビ転職 編集部
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