
米マイクロソフトは現地時間1月8日、2025年後半におけるAI導入の状況に関するグローバル調査の結果を発表した。
AIの導入は世界的に加速しており、2025年後半のグローバル平均は、2025年前半の15.1%から、16.3%へと1.2ポイント増加した。生成AIを中心に、世界中でおよそ6人に1人が、AIを学習や仕事、問題解決に活用している状況だ。これだけ急速に普及した技術は、近年の技術のなかでも目を見張るものだという。
国別で見ると、普及率トップ7は、UAE(アラブ首長国連邦)の64.0%、シンガポールの60.9%、ノルウェーの46.4%、アイルランドの44.6%、フランスの44.0%、スペインの41.8%、ニュージーランドの40.5%で前半から変化はなかった。これらは、デジタルインフラ、AIスキルの育成、政府によるAI導入に早期から投資してきた国々だ。
米国はAIインフラと先進的なAIモデル開発の両方でリードしているが、労働年齢人口におけるAI利用率は28.3%で、23位から24位に低下した。小規模で高度にデジタル化され、AIに重点を置く政策を展開する経済圏と比べると、大きく遅れをとっている。
順位を大きく上げた国は韓国だ。政府の政策、韓国語におけるフロンティアモデルの能力向上、消費者の共感を呼ぶ消費者向け機能の導入が牽引し、25位から18位へ上昇した。韓国では生成AIを学校、職場、公共サービスなどで活用しており、最も急成長しているChatGPT市場の1つとなっている。
日本は19.1%で2.4%と大きく増加したものの順位は53位。中国は16.3%で61位となっている。
一方、北半球諸国(グローバルノース)と南半球諸国(グローバルサウス)の格差も広がっている。グローバルノースのAI導入の伸びは、グローバルサウスのほぼ2倍の速さだった。その結果、グローバルノースは労働年齢人口の24.7%がAIツールを利用しているのに対し、グローバルサウスではわずか14.1%だった。
このほか、2025年後半のトピックとして、オープンソースAIプラットフォームであるDeepSeekの急速な台頭を挙げている。DeepSeekの最も普及が著しいのは、中国、ロシア、イラン、キューバ、ベラルーシで、アフリカにおける人気も急上昇している。
DeepSeekの台頭は、米国と中国間のAI競争も浮き彫りにしている。アフリカ全土における中国の勢いは、2026年もさらに加速する可能性があるという。また、AIの普及は、新しい技術へのアクセス性によって左右されるため、今後は、技術の普及が遅れている地域やコミュニティから新しいユーザーが生まれる可能性があるとしている。
なお、調査で用いたデータは生成型AI製品の利用率で、Microsoftのテレメトリを集約・匿名化し、OSやデバイスの市場シェア、インターネット普及率、国別人口の違いを反映して調整したものとなる。
【参考】:Global AI adoption in 2025 - A widening digital divide - Microsoft On the Issues
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