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WebAssembly 3.0リリース、64ビットアドレス空間、ガベージコレクションなどに対応

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W3CのWebAssemblyワーキンググループは現地時間9月17日、WebAssembly(Wasm)の最新バージョン「WebAssembly 3.0」を発表した。

2025年3月にリリースされたWebAssembly 2.0に続くメジャーバージョンアップで、大幅なアップデートが施された。リリースでは、64ビットアドレス空間、複数のメモリ空間、ガベージコレクション、型付き参照、テイルコール(末尾再帰)、例外処理などを挙げている。

64ビットアドレス空間は、Wasmアプリケーションが利用できるアドレス空間を4ギガバイトから16エクサバイトに拡張したもの。従来よりはるかに大規模なアプリケーションとデータセットをサポートできるようになった。

複数のメモリ空間は、単一のモジュールで複数のメモリを宣言し、直接アクセスできるようにしたもの。従来から、複数のアドレス空間を同時に使用できたが、それぞれを別々のモジュールで宣言し、アクセスする必要があった。メモリ間で直接データをコピーすることもできる。静的リンクやセキュリティ(プライベートデータの分離)で活用できる。

ガベージコレクションは、Wasmランタイムが自動管理する新しいメモリ領域として追加するもの。低水準なガベージコレクションだが、構造体や配列型を扱うことができ、割り当てと有効期間はWasmによって自動的に処理される。

型付き参照では、参照先のヒープ値の正確に記述できるようになり、安全性を確保するために必要となる追加の実行時チェックを回避できる。

テイルコール(末尾再帰)は、関数呼び出しの一種で、現在の関数を即座に終了することで、追加のスタックスペースの消費を回避する。

例外処理は、Wasm内でネイティブな例外処理を提供するもの。従来は、例外処理をWasmにコンパイルする効率的な方法がなく、JavaScriptなどのホスト言語に頼っていた。

 すでに多くのWebブラウザで新機能のサポートがはじまっている。

【参考】:Wasm 3.0 Completed - WebAssembly

ライター

齋藤 公二 (さいとう こうじ)
インサイト合同会社 代表社員 ライター&編集 コンピュータ誌、Webメディアの記者、編集者を経て、コンテンツ制作会社のインサイト合同会社を設立。エンタープライズITを中心とした記事の執筆、編集に従事する。IT業界以前は、週刊誌や月刊誌で、事件、芸能、企業・経済、政治、スポーツなどの取材活動に取り組んだ。
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