
三菱総合研究所とNECソリューションイノベータは12月15日、人の心をデジタル化してサイバー空間に再現し、シミュレーションやサービス設計に活用する「ヒューマン・デジタルツイン(以下 HDT)」の技術実証等を目的とする共同研究を開始した。
この共同研究では、実世界の人に働きかけて行動の変化を促す取り組み(介入)の結果と、日本人の心理・行動特徴を学習したHDT上で同じ介入をした結果を比較することで、HDTが実世界の人の行動の変化をどこまで再現できるのかを検証する。
両社によるとこれまでのデジタルツインは、工場や都市といった物理的なモノをサイバー空間で再現する「モノのデジタルツイン」が中心だったが、センサーやAIといった情報処理技術の発展とともに、人を再現するHDTの活用に注目が集まり始めているという。
また、HDTは、人の姿勢や動作といった外観的な情報を反映したHDTによる、物理的な身体負荷等のシミュレーションが先行しているが、昨今では、心理状態や価値観、パーソナリティー、感情などの人の内面的な情報も反映したHDTのニーズが高まっているという。

例えば、アンケートやインタビューの結果についてシミュレーションする場合、個人や集団の傾向や意思決定に至る内面的な情報を反映したHDTが必要になる。内面的な情報を精緻に反映しシミュレーションできれば、実世界の人へ調査することなく、結果を世代や地域ごとの価値観を踏まえた政策立案やマーケティングなどへ迅速に役立てることができる。
そこで、今回、大規模な心理的特性データを学習させたHDTを新たに開発し、サイバー空間での「人の心」の再現可能性を検証する。研究の成果は、2026年末を目途に取りまとめて公表する予定だ。
【参考】:三菱総合研究所とNECソリューションイノベータ、ヒューマン・デジタルツインの共同研究を開始 | NECソリューションイノベータ株式会社のプレスリリース
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