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即戦力がすべてじゃない―エンジニア採用の本音と転職フェア活用術

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エンジニア需要が高まって久しい昨今、これからエンジニアを目指している方や、すでにエンジニアとして働きながら転職を考えている方へ、ぜひ知っておいてほしい情報があります。

マイナビ転職が実施している転職フェアのなかでも、エンジニア求人に特化した転職フェアが開催されているのをご存じですか? フェア当日は大手・優良企業のブース出展に加え、転職活動に役立つ講演や資料配布など、さまざまなコンテンツが用意されています。

本記事では、その転職フェアで実際に行われた講演会の内容を抜粋し、エンジニアの転職市場の現状や採用側が注目しているポイント、更にフェアの効果的な活用方法について、講師を務めた松田さんのお話をもとにご紹介します。

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講師:松田 和正さん(Pure Career/代表)

国家資格キャリアコンサルタント。22年間、NTT東日本に勤務。SE、PM、エンジニア育成・採用業務を経て7年間の管理職も経験。現在はキャリア相談、企業の人材育成・チーム形成等の研修・社外相談役として活動中。

※この記事はMEETS CAREER by マイナビ転職で2026年7月13日に掲載された記事の転載です。

エンジニア市場の現状と広がるキャリアの可能性

今回のマイナビ転職フェアは、ITエンジニア、メーカーエンジニア特化のフェアとなっていますので、エンジニアを求めている企業だけが集まっています。そんななかで、まずはエンジニアの市場環境を皆さんにお伝えしたいと思います。

現在の市場環境を見ると、中途採用におけるITエンジニア不足は3年連続で最も高い水準にあり、更に2024年には電気・電子・機械・半導体など、ものづくり分野のエンジニア不足も顕著になっています。

一方で、「エンジニア」とひと口に言っても、その役割は多岐にわたります。IT分野の開発職だけでなく、製造現場で専門技術を担うエンジニアも含まれます。

企業が求める人材像も多様化しており、高度な専門スキルを持つスペシャリストに加え、技術を伝える指導役や、リーダー・マネージャー、更には技術を分かりやすく説明するコンサルタントやカスタマーサポートなどもニーズが高まっています。

こうした背景から、現在のエンジニア市場は従来以上に領域が広がり、多様な役割で人材が求められている点が大きな特徴でしょう。

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“即戦力”がすべてではないエンジニアの中途採用

ここからは私の経験も踏まえて、採用する企業側の視点をお話していきましょう。

中途採用はすでにポジションが用意されており、「この業務を担ってほしい」という明確な目的のもとで行われます。企業としては、経験者を迎え入れることでチーム力を高め、目標達成を加速させたいという狙いがあるためです。しかし、採用の判断基準は単純にスキルや経験の有無だけにとどまりません。私はこの採用を通じて、3つの観点を意識するようになりました。

1. 現状理解と自走力

まず求められるのは、既存の業務環境を素早く理解し、自ら考えて行動できる力。いわゆる「即戦力」として機能するかどうかは重要であり、ミッション遂行に必要な知識や経験を持っていることは確かに望ましいです。ただし、それ以上に重要なのは、与えられた環境下で自律的に動けるかどうか、なんです。

2. 役割認識と主体性

次に重視されるのが、「自分に何が求められているのか」を自ら捉えようとする姿勢。単にスキルを持っているだけでなく、

  • 自分の役割を主体的に理解しようとする意識
  • 現在の自分にできることを考え、行動に移すマインド

が問われます。

このような姿勢を持つ人材こそ、変化の多い現場で真価を発揮できるのです。

3. 不確実な状況でのチーム志向

仕事には、予期しない出来事や未経験の課題がつきものです。そうした場面で重要になるのが、個人の対応力とチームへの向き合い方です。

  • 問題を一人で抱え込まない
  • 周囲に適切に頼りながら進める
  • チーム全体で目的達成を目指す

こうした行動ができるかどうかが、選ばれる人材になり得るかどうかの大きな分かれ目といえるでしょう。

「一緒に働き続けられる仲間か」が最重要

エンジニア採用においては、必要なスキルや経験があることは前提条件ではあります。しかし、それ以上に大切なのは、「長く共に働ける仲間になれるか」という点ではないでしょうか。

チームにはさまざまな役割があり、専門性を発揮するスペシャリストだけでなく、

  • 技術の伝承を担う人
  • チームを率いるリーダー
  • 分かりやすく伝えるコミュニケーター

といった多様な存在が必要です。

将来的には、後進の育成にも関わり、組織の成長を支える存在へと期待が広がります。そのため採用では、単なる即戦力ではなく、チームを補完し合える「仲間」としての資質が見極められています。

採用側が知りたいのは「これまで何を大切にしてきたか」。採用担当者が知りたいのは、応募者の具体的な経験そのものだけではありません。

  • どのような業務に取り組んできたのか
  • 困難な場面で何を大切にしてきたのか
  • どのような価値観で仕事に向き合ってきたのか

こうした点から、その人がチームの一員としてふさわしいかを判断しているのです。

ほぼ未経験のAさんがエンジニアとして大成するまで

私自身の採用経験をご紹介すると、過去、技術や実務経験がほぼない若手の方、ここではAさんとしますが、そのAさんをプロジェクトメンバーとして採用した経験もあります。

その時は技術・経験ではなく、Aさんの「常に学び続ける姿勢」や「主体性」を評価して採用し、Aさん自身も期待していた通りに顧客獲得などでの結果を残してくれたのです。

Aさんの事例は、採用において必ずしも“即戦力となるスキル”だけが決定打ではないということを示しています。

  • 分からないことを学び続ける姿勢
  • 周囲の意見を吸収する力
  • 自分の役割を主体的に考える行動力

こうした要素が結果としてチーム全体の成果に大きく寄与し、長期的に価値を発揮する存在として評価されるのだと思います。

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転職活動を成功に導くワーク

さて、せっかくなので転職フェアを最大限に活用していただくにあたり、頭の準備体操を一緒にやってみたいと思います。今から「4つの質問」をしますので、各問いに対して1分間で考え、できるだけ言葉にして書き出してみてください。

転職活動を成功に導くワーク

「書けなかったこと」にこそヒントがある

スムーズに書ける部分と、なかなか言葉にできない部分が見えてきましたね。実は、この「書けなかった領域」にこそ自己分析のヒントがあるんです。言語化できなかった点は、今後企業との対話や情報収集を通じて補っていくべきテーマであり、転職活動そのものを通じて掘り下げていきましょう。

企業の話を聞くなかで、「自分の強み」や「やりたいこと」に新たな気づきが生まれることも多くあります。だからこそ、一度言語化した内容を持ち帰り、移動時間や帰宅後に書き足していくことで、より深い自己理解につながっていくのです。

チャンスは意外と近くにある? 転職フェアを最大限に活用しよう

最後に、転職フェアを最大限に有効活用していただく方法などをお伝えしていきます。

転職活動において多くの人が経験するのが、「入社してみたら思っていた内容と違った」というミスマッチです。これは、事前に得られる情報が限られていることや、企業理解の不足によって生じやすいもの。この課題を解消するための重要な機会が転職フェアなのです。

ミスマッチの正体は「情報不足」

企業と個人の関係は、人と人との関係に似ています。初対面では分からなかった一面が、時間をかけて関係を深めるなかで見えてくるように、企業もまた、実際に接点を持つことで理解が深まるものです。

だからこそ、入社前にどれだけ多くの「生きた情報」を得られるかが重要になります。企業ホームページや求人情報、口コミ、SNSなど、現代の情報源は多岐にわたりますが、それらだけでは見えない実態も多いものです。

転職フェアの最大の価値

転職フェアの最大の特徴は、「応募前に企業担当者と直接対話できる点」でしょう。しかもこの場では、選考の場とは異なり、企業と求職者がフラットな関係でコミュニケーションを取ることができます。

この双方向の対話によって、

  • 企業の価値観や社風
  • 求める人材像
  • 実際の働き方や現場のリアル

といった、文字情報だけでは分からない部分を直接確認できます。同時に、求職者自身も自分の価値観や希望を伝えることで、お互いの「相性」をすり合わせることが可能です。

「迷ったらGO」が基本姿勢

一方で、「事前に調べていない企業のブースに行ってもいいのか」「応募する気がない企業に話を聞くのは失礼ではないか」といった不安を抱く人も少なくありません。

しかし結論としては、これらはすべて問題ありません。むしろ「少しでも気になったら行ってみる」という姿勢が重要です。

  • 同じ企業に複数回訪問する
  • その場で応募意欲を伝える
  • キャリア相談を活用する

こうした行動もすべて歓迎されており、積極的に動くことで得られる情報の質と量は大きく変わることでしょう。

偶然の出会いがキャリアを変えることも

実際の事例として、転職フェアで偶然立ち寄った企業との対話がきっかけとなり、そのまま選考・内定に至ったケースもあります。

  • 当初は興味がなかった企業であっても、
  • 担当者との相性
  • 話を通じて見えた仕事内容の魅力

などによって、新たな選択肢が開けることも。

企業側が評価するのは「行動と視点」

企業担当者は、来場者の主体的な姿勢を評価する傾向にあります。

例えば、

  • 現職での悩みや疑問を率直にぶつける
  • 異業種からの挑戦の可能性を尋ねる
  • 自分の市場価値を客観的に知ろうとする

といった質問をする人に対し、「考え方や行動力に感動した」という声もありました。

企業側にとっても、単なる採用の場ではなく、「将来性のある人材と出会う場」であり、こうした前向きな姿勢は強く印象に残るものです。

視野を広げることで見えてくる自分の価値

転職フェアの意義は、単に転職先を探すことにとどまりません。複数の企業と対話することで、自分の現在地を客観的に見つめ直し、キャリアの選択肢を広げることができます。また、自分では気づいていなかった強みや可能性を、企業側から教えてもらえることもあるでしょう。

転職フェアは、「情報収集」と「自己理解」を同時に進められる貴重な場。先入観にとらわれず、積極的に対話を重ねることが、ミスマッチのない転職と新たな可能性の発見につながります。

まとめ

エンジニアの転職は今、チャンスが広がっている一方で、「自分を知ること」と「リアルな情報を集めること」がこれまで以上に大切になっています。今回ご紹介した講演内容にもある通り、少し立ち止まって考えたり、人と話したりすることで、自分の強みや新しい可能性に気づけることも多いはずです。

エンジニア向けの転職フェアは、そんなきっかけづくりにぴったり。まずは気軽に参加して、いろいろな企業と話してみるところから始めてみてはいかがでしょうか。

思わぬ出会いが、あなたの次のキャリアにつながるかもしれません。

 

関連URL:

▼エンジニア向け転職フェア

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