
Microsoftは現地時間11月11日、統合開発環境「Visual Studio 2026」(VS 2026)の一般提供を開始すると発表した。
リリースまでの1年間で5,000件以上のバグを修正し、300件の機能リクエストに対応するなど「過去最大」のアップデートになった。大きな特徴として、パフォーマンスの大幅な向上、ユーザーエクスペリエンス(UI/UX)の再設計、AIを活用した開発への対応を挙げている。
パフォーマンス向上については、起動速度が大幅に向上したこと、UIのレスポンスがスムーズになったこと、煩わしいUIのフリーズがVS2022と比較して50%以上削減されたことを挙げる。これらにより、大規模なプロジェクトでも快適な操作性を実現し、エンタープライズ規模の開発から小規模開発まで、同じように作業効率を上げることができるようになった。
UI/UXの再開発については、基本となる部分の完成度をさらに高めることに注力し、作業フローを洗練させた。柔軟な設定が可能な仕組みや、美しくモダンなUIへの再設計、IDEの使い勝手をあらゆる面で向上させる数100の改善がバックグラウンドで実施された。
互換性については、VS 2022のプロジェクトや拡張機能と完全に互換性があり、既存のソリューションを開いて、すぐにコーディングを開始できる。VS 2022で動作する4,000以上の拡張機能はすべて動作する。移行作業も不要で、新しいIDEを初めて起動した瞬間から、ワークスペース、ツール、プロジェクトなど、従来通りの使い慣れた環境を利用できる。
AIへの対応については「世界初のインテリジェントなIDE」とする。AIを活用することで、従来の作業フローを変えないまま、より迅速な作業を支援する。AIはこれまでの作業の代替ではなく、作業をさらに進化させるものだという。AIを活用することで難しいデバッグやパフォーマンスのプロファイリング、アプリケーションのモダナイゼーションなどが実施しやすくなる。新しいAIエージェントとして、C#、C++エージェントが追加された。
アップデート方法も新しくなった。従来は、IDEとともに、.NETやC++ビルドツールのアップグレードの必要があった。アップデートによって既存のプロジェクトに影響を与えることがあったが、VS 2026からは、IDEとビルドツールが分離され、.NETやC++コンパイラに影響を与えることなく、VS自体をいつでもアップデートできるようになった。
さらに、毎月の自動アップデートにより、新機能、デザイン調整、生産性向上といった機能が IDEに直接配信される。
【参考】:Visual Studio 2026 is here: faster, smarter, and a hit with early adopters - Visual Studio Blog
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