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AI活用とセキュリティ強化で求められるアプリケーションの近代化、Cloudflareがグローバルレポートで指摘

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Cloudflareは米国時間1月14日、アプリケーションモダナイズに関するグローバル調査「アプリイノベーションレポート(2026年版)」のレポートを発表した。レポートは、英語のほか、日本語、韓国語、ドイツ語などで閲覧できる。

調査は、北米、欧州、中東・アフリカ、アジア太平洋地域の企業リーダー層2350名以上を対象に行なったもので、モダナイゼーションへの取り組みが進んでいるリーダー企業と、モダナイゼーションが遅れているラガード企業に分け、それぞれの違いから、モダナイゼーションが競争優位性にどのように関わるかを説明している。

先進的なリーダー企業に見られる特徴は大きく4つあった。「意思決定の効率化(アジリティ)」「AIファーストのアブローチ」「設計段階からのセキュリティ(セキュリティバイデザイン」「開発者支援(ディベロッパーイネイブルメント)」だ。

リーダー企業は指揮系統を大幅に簡素化し、チームが複雑なイニシアチブを迅速かつ効果的に推進できるようにしていた。一方、ラガード企業は、スケジュールどおりに行動し官僚主義や部門横断的な協力体制の不足に直面しやいことがわかった。リーダー企業の73%が意思決定権限をごく一部に限っているのに対し、ラガード企業は35%だった。

また、AIついては、リーダー企業がAIファースト戦略を採用しており、そうした企業は投資から明確な成果を得られる可能性が約3倍高くなっていた。リーダー企業の93%が「ソフトウェアの更新こそがAI活用を強化するための最も重要な要素である」と回答していた。

AIは、単に使用する段階から、既存システムに深く組み込む段階に移行しており、リーダー企業の91%はすでに既存のポートフォリオにAIを組み込んでおり、74%が今後1年間で統合を倍増する計画を立てていた。

セキュリティについては「単なる盾に留まらず、成長の推進力としての存在」と指摘する。セキュリティをモダナイゼーションの一環として取り組んでいる企業は、高度なAI成熟度に到達する可能性が4倍高かった。

また、モダナイゼーションが遅れているラガード企業は、自社のインフラに対する信頼度が85%低下しており、多くの場合、セキュリティ侵害が発生してから事後対応的にモダナイゼーションを行っていた。

開発者を支援することは、革新のために重要な取り組みとなる。開発者が迅速に作業を進め、モダナイゼーションへの取り組みを優先することで、目標達成が速まったり、新技術の導入が推進されたりする。リーダー企業はモダナイズのための基盤を構築を終えていることが多い一方、ラガード企業は取り組みが遅れている。また、いずれにも共通する課題として、設定、メンテナンス、コンプライアンス管理などの事後対応作業がアプリケーションモダナイゼーションへの取り組みを遅らせる要因となると指摘している。

レポートではそのうえで、AI、信頼性、スピードに対応したアプリケーション再設計が必要だと説いている。詳しい内容は、日本語版レポートとして公開されており、情報登録後、無料で閲覧することができる。

【参考】

日本語リリース:
Cloudflareの最新レポート、AIの成長を妨げ、サイバーセキュリティを弱体化させる「技術的なガラスの天井」の存在を警告 | Cloudflare

日本語版ダウンロードサイト:
2026年Cloudflareアプリイノベーションレポート | Cloudflare

英語リリース:
New Cloudflare Report Warns of a ‘Technical Glass Ceiling’ Stifling AI Growth and Weakening Cybersecurity | Cloudflare

ライター

齋藤 公二 (さいとう こうじ)
インサイト合同会社 代表社員 ライター&編集 コンピュータ誌、Webメディアの記者、編集者を経て、コンテンツ制作会社のインサイト合同会社を設立。エンタープライズITを中心とした記事の執筆、編集に従事する。IT業界以前は、週刊誌や月刊誌で、事件、芸能、企業・経済、政治、スポーツなどの取材活動に取り組んだ。
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