
サイボウズは7月8日、サイボウズエンジニアのブログ「Cybozu Inside Out」にて、2025年のエンジニア新人研修の講義資料を無料で公開した。
サイボウズでは、新卒メンバーの研修として、人事全体研修、エンジニア研修、職能受入研修、配属先チーム研修を行なっている。このうち、エンジニア研修は4月から5月の期間に「講義実習」と「実践演習」の2フェーズで行われたもので、その資料となる。
内容は、AIツール開発から、ソフトウェアライセンス、セキュリティ、ソフトウェアテスト、パフォーマンス、Kubernetes入門、テクニカルライティングなど、アプリ開発からインフラ運用、ドキュメント作成などまで、ソフトウェアライフサイクル全般にわたるものとなっている。
例えば、AIツール開発では、AIアプリの基礎、Difyの紹介、Difyワークショップなどが解説されている。また、Kubernetes入門では、コンテなオーケストレーションについて、Kubernetesとは何か、構造と動作、代表的なリソースなどが解説されている。
サイボウズでは研修の理想として「配属後にスムーズに業務に取りくむことができる」「入社1年後にチームや組織に貢献できている実感がある」「この先の長いキャリアを歩むにあたっての土台を作る」ことを挙げている。そのためには、「自社、自身を理解する」ことや「成長するための力を身につける」ことが重要だとする。
資料はSpeaker Deckで公開されているほか、一部研修については、YouTube上の動画として閲覧することもできる。いずれも登録などは必要なく、誰でもすぐに閲覧できる。昨年の研修で利用した資料や動画も公開されている。
AIツールやクラウドマネージドサービスなど、エンジニアの手間を減らし開発や運用を効率化するサービスが次々と登場している。一方で、ジュニアエンジニアの基礎的な学びやスキル習得、転職などの際の新しいスキル習得などをどう担保していくか業界としての課題になりつつある。研修の公開資料は、個人の学びだけでなく、組織としての人材育成などの面からも参考になりそうだ。
【参考】:2025年のエンジニア新人研修の講義資料を公開しました - Cybozu Inside Out | サイボウズエンジニアのブログ
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