ベトナム転職体験談
“上京”感覚でベトナムへ
ITの知識を生かしヘルプデスクに転身

【ベトナムで働く! インタビュー】ITの知識を生かし、青年海外協力隊としてアフリカでの指導経験もあるSさん。帰国当初、地元で再就職を目指していた彼女が海外で働くことになったのはなぜでしょうか。ホーチミンで働き始めた彼女に、ベトナム人の働き方にまつわるエピソードや海外転職の心構えなどを聞きました。

掲載日:2018/10/25

マイナビ転職グローバルを通して、ベトナム転職を成功したSさん

地元を出るなら、東京に行くのもベトナムに行くのも一緒

アメリカの大学で学び、卒業後は日本でITエンジニアとしてサーバー・ネットワークの運用に携わりました。その後、IT企業の営業事務に転身して6年間勤務。海外で人々の役に立ちたいという思いを叶えるため、退職して青年海外協力隊員に応募しました。赴任先はアフリカで、高校のPCインストラクターとして教室の整備やヘルプテスク、アシスタントの技術育成などに携わりました

2年間の任務を終え日本に帰国。地元で仕事を探したものの見つからず、勤務地を見直し始めたころ、ある考えが浮かんだんです。「地元を出るなら、東京も海外も一緒じゃない?」。そこから海外勤務に切り替えて探し、今の仕事に出合いました。アフリカでの経験もあり、海外に出ることへの不安はあまりありませんでした。

連携が求められるヘルプデスク。言葉の壁は?

ホーチミンの企業でITヘルプデスクのチームリーダーをしています。社内外の日本人ユーザーの問い合わせに答え、ユーザーと社内のベトナム人技術者の橋渡しをする仕事です。ヘルプデスクの仲間はベトナム人2人。彼女たちとは日本語で、技術者やほかの現地社員との会話は英語で会話をしています。会話ではストレスを感じることなく、連携してやっています。

日本では当たり前の「ほう・れん・そう」がない!

苦労しているのは、「報告・連絡・相談」の習慣がないため仕事の経過が見えづらいこと。日本だと仕事が終われば進捗報告をし、トラブルがあれば関係者に共有しますが、ベトナム人は完了しても報告するという習慣がありません。担当した仕事がチームの成果や組織の業績にどう影響するか意識していないようです。いつか報告がくると待っていてもいっこうにアクションがなくやきもきしたときもありましたが、今は「これもベトナム式」と受け入れ、自分から一つひとつ確認しに行っています。

指導する際に気を付けているのは、言葉遣い。厳しすぎると相手が萎縮して仕事がしづらくなるので“褒めて伸ばす”よう心がけています。仕事が終わったら「対応してくれてありがとう」と伝え、叱る場面では「何でこうなったんだろう?」などと問い掛けます。仕事とはいえ人と人なので、そこは大切にしたいところですね。

仕事の息抜きは、惜しみなく

ベトナム人の印象は、「自由」で「マイペース」。仕事中に手が空くと、堂々とSNSをチェックしたり、ネットサーフィンをしたり、サッカー中継を見たり。日本の会社だと、手伝うことはないか聞いたり、業務以外のことはしてはいけない空気がありますよね。自由人ぶりに当初は面くらいましたが、みんなやるべきことはやったうえでのフリータイムと理解できたので、郷に入れば郷に従えで私もある程度合わせています(笑)。

海外就職を考えている方へ

海外転職は漠然と高い語学力が求められるイメージがありますが、正しくは、「応募企業の同僚と日常会話ができるレベルの語学力」です。ですから、過小評価してあきらめているならもったいない! 思いきって飛び込んでみてもいいと思います。私はむしろ渡航前の書類手続きが大変でした。英語で履歴書を作成したことがなかったので苦戦しました。海外での経験がある分、働くほうが楽でした。行ってしまえば何とかなることは多い気がします。

ベトナム転職で気になるポイントを直撃!

大家との直接交渉で即日入居も

渡航前の最大の関心事が「家探し」でした。入居先はすぐ見つかるのか、契約は煩雑ではないか、水道・電気・ガスは各管轄局と契約するのか……。ベトナム語が分からないなか、何から始めればいいのかとても不安でした。いざ来てみると、会社のサポートもあり、所要日数一日のスピード入居となりました。

日本語が分かるベトナム人人事担当者と一緒に事前に内見を予約していたアパートに訪問しました。その後、折角なので数軒回ってみようということで、担当者と一緒に周辺のアパートを探してみることにしました。ベトナムでは大家と直接交渉するのが一般的で、入居者を募集しているお宅は軒先に「room for rent」の看板が出ています。気になったお宅のチャイムをドキドキしながら鳴らし、「部屋を見せてください」と訪問しました。部屋が気に入ったら契約書を交わし、予約用のデポジット(保証金)を大家に渡します。

私の場合、午前に内見してデポジットを支払って職場に戻り、就業後にゲストハウスをチェックアウトして入居先を訪問。契約書にサインして初月家賃を支払って契約し、その日の内に入居することができました。

サービスアパートメント、キッチン付きはお高め

わが家はワンルームの一般的なアパートメントです。家賃と水道代、洗濯・掃除サービス付きで月250ドル。家具やエアコン、冷蔵庫などの基本的な設備が付いています。キッチンはありませんが、毎日お湯をもらうことができるか大家さんに相談したところ、湯沸かしポットを用意してくれたので、カップラーメンやインスタントコーヒーくらいの簡単なものは作れる環境です。ホーチミンの中心街にあって会社まで徒歩7分。小さなベランダもあって、道に面していて場所が分かりやすかったのが決め手でした。

外食文化のベトナム。昨今は日本食も充実

朝食を街の屋台や食堂で食べるのが「ベトナムスタイル」です。うちの周りにも食堂や食べ物屋さんがたくさんあって、1食100~200円くらいのご飯を外で買って家で食べています。筋金入りの料理好きや日本食じゃないと調子が出ないとかでなければ、外食で十分だと思います。

近くのコンビニエンスストアでは、どら焼きからおにぎりまで並んでいて、日系スーパーでは麺つゆなどの調味料も手に入り、日本食が恋しくなることはありません。私はアジア料理に使われる香草に抵抗がなく、ローカルフードが大好きなのでこちらの食文化を満喫しています。

初期費用を抑えるなら、ゲストハウスがおすすめ

初期費用は10万円くらい。内訳は概算で片道航空券が5万円、家を決めるまでの滞在費が5日間で3,000円、初月の家賃2万8,000円で生活費が2万円。滞在費が安いのはゲストハウスにしたからです。設備やサービスは簡素ですが、ホテルより手頃です。

生活費は、私がインドア派で浪費家ではないからかもしれません。およそ8割は食費です(笑)。残りは交通費と日用品代、それと読書が好きなので書籍代。アマゾンの「Kindle Unlimited」で電子書籍をダウンロードして読んでいますが、月980円でいろいろ楽しめています。