男性の育休取得日数、「5日以内」が4割。育休を取らない理由は「特にない」が「収入減への不安」を上回る
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2022年度の育児・介護休業法の改正により男性の育児休業(以下、「育休」と称する)の取得率に注目が集まっています。厚生労働省が2022年7月に公表した調査によると、育休取得率は女性が85.1%、男性が13.97%と、男性は過去最高となりました。この数字の前提として女性は出産前に退職する人が3割~4割といわれていることを踏まえても、育休に対する男女の意識差、また職場での育休の取りやすさにはまだまだ大きな差があるようです。
そこでマイナビ転職では、小さなお子さまを持つ会社員・公務員800名を対象とした調査を実施いたしました。男女別の育休取得日数や育休で不安なこと、更に妻・夫から見たパートナーの育休への満足度など、気になる実態を調べました。
※調査対象は、小学生未満の子供を持つ20代から40代の男女会社員(正社員)・公務員800人。WEB調査で2023年3月3日(金)~3月5日(日)までに行ったアンケート調査結果を基にしています。
公務員・大手企業で育休取得が進んでいる?
初めに、育休経験者のプロフィールを確認しました。育休経験者の職業は、男女共に「公務員」の割合が高い結果に。特に男性は「公務員・教職員・非営利団体職員」が3割を超えています。政府が育休取得率の目標を掲げていることもあり、育休取得が積極的に進められている様子がうかがえます。
次に勤務先の従業員規模を見ると、育休経験者の男性は8割以上、女性は6割以上が大手企業に勤務しているようです。育休の取得は大手企業でより進んでいる様子。こちらは、2023年4月1日以降、大手企業は育休取得状況の公表が義務化されていることも、影響している可能性が考えられます。
続いて世帯年収の中央値を見ると、育休経験ありの男性は「950万円」と、育休経験なしの男性に比べて100万円上回っています。これは、育休経験ありの男性の8割以上が大手企業であることも影響していると言えるでしょう。
パートナーの就労形態は、全体では「フルタイム勤務」が8割の結果に。パートナーが専業主婦・主夫であっても育休経験有無では大きな差はなく、パートナーがフルタイム勤務であれば育休を取る、パートナーが専業主婦・主夫であれば育休は取らない、というような傾向は現状見られないようです。
職場の制度の理想と現実のギャップは?
続いて、職場の制度の理想と現実のギャップを男女で比較しました。理想とされているが導入されていない制度は、男女共に「事業所内保育施設の利用」「育児に関する費用援助制度の利用」が上位の結果に。次いで男性は「男性も育休を取得しやすい環境」、女性は「ワーママ交流サポート制度の利用」が続きます。
特に「男性も育休を取得しやすい環境」は女性でも男性と同程度のスコアでギャップが感じられています。2022年度から段階的に改正・施行されている育休制度ですが、取得率を上げるためには引き続き「育休を取得しやすい環境」を整えることも重要であると言えるでしょう。
子の看護休暇、時短勤務を利用したことのある男性は1割に満たず
続いて利用したことがある制度では、男女差がはっきりと出る形になりました。在宅勤務や時差勤務といった「柔軟な働き方」に関する制度の利用率については男女差はあまりないものの、子の看護休暇、時短勤務、育休といった「育児」に関する制度の回答は、男性はいずれも1割未満。
パートナーがフルタイム勤務の男性が約7割いるなかでのこの数字は、「就業時間を切り上げて保育園にお迎えに行く」「子供が熱を出した時は仕事を休んで看護をする」といった役割が女性に偏っていることを示唆し、同じ「子持ち社員」でも、女性と男性では、働くことそのものへの難易度が違う様子がうかがえます。
「身近に育休経験者あり」が、育休の取得しやすさに
次に、現在の勤務先の仕事の仕方や人間関係について。育休経験有無別で見ると、男女共にすべての項目で育休経験者の割合が未経験者のスコアを上回る結果に。仕事の仕方や人間関係が良好な状況が、育休の取得しやすさに影響していると言えるでしょう。また、「身近に産休・育休経験者がいる」は育休経験有無でスコア差が大きくなっています。
身近に経験者がいることで育休のハードルが下がるとすれば、今後、男性も育休を取得しやすい社会にしていくためには、男性の育休経験者の情報・事例シェアが、育休取得率アップの鍵になるかもしれません。
仕事の仕方や人間関係の理想と現実のギャップ差は?
仕事の仕方や人間関係の理想と現実とのギャップを比較しました。理想だが実現されていない項目は、女性で「ワーママ(パパ)の働き方が会社全体で理解されている」が最も高く、次いで「休みを取りやすい雰囲気」が続きます。
自由回答のなかでも「上司や同僚が積極的に有休(有給休暇)を使うタイプなので、子の看護で休む時も負い目が少なくて済む」「人手不足で自分の体調不良でも休める空気ではないのに、育休なんて言えるわけがない」という趣旨の意見もありました。「休みの取りやすさ」はワーキングマザー・ファーザーの働きやすさに大きく寄与すると言えそうです。
育休経験者ほど、現在の職場が働きやすいと感じている
次に、今の職場の働きやすさを100点満点で表すと何点になるのかを確認したところ、平均点は65.1点。従業員規模別では、中小企業(62.8点)より大手企業(67.3点)がやや高い結果になりました。育休経験有無別では、経験なし(66.9点)より経験あり(72.0点)の点数がやや高い結果となっています。
また、自由回答を男女別で比較してみると、点数が低い理由は、男性では「仕事量・残業の多さ」に加え「休暇制度を利用しづらい」などが意見として散見されます。対して女性では「育児への配慮のなさ」や「子育てをしながら働くことが厳しい」など、子育てに関する意見が多く挙がっています。
次に点数が高い理由は、男性では「休みの取りやすさ」に加え「育児・家庭への配慮」など、育児に関する理由も見られます。女性では「育休の取りやすさ」など制度が整っていることに加え、「子供に何かあっても仕事を抜けたり、家に居ながら仕事ができる」などの“柔軟さ” に満足している様子です。
全体的に、男性の意見のなかでは「育児」に関する記述が少なく、女性の意見のなかでは「育児」「育休」「子育て」など、育児に関するさまざまなワードが出現。これは、前述のとおり、女性のほうがより「子の看護で急な休みを取る」「育休」「時短勤務」など、仕事で育児中であることの影響を受けやすい点が理由に挙げられるでしょう。「働く」を考える前提として普段から「子育てといかに両立していくか」とアンテナを張っている様子がうかがえます。
男 性 | 0~50点 | ・仕事量が多過ぎる ・育休を取りにくい ・長時間労働が常習化していること ・家庭に専業主婦がいる前提の働き方であるフルタイム残業ありというのが多い |
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90~100点 | ・休暇の取得について制度として確立しており、取りやすい風土がある ・育児に寛容であり、組織全体に理解が深まっている。ただし部署による ・上司が適材適所を判断してくれて、家庭のことも考慮してくれるから ・フレックス、在宅勤務が利用できる |
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女 性 | 0~50点 | ・仕事量が半端なく、子育てしながら働くのはかなり厳しいため ・復職にあたっての条件が厳しい ・時短勤務だが、早めに帰るのと急な休みが続いて有休を取るのが気まずい ・旦那と同じ職場で働いていたが、旦那が育休を取ることにぐちぐち言われた |
90~100点 | ・産休や育休について積極的に協力をしてもらえる会社である ・子供の急な体調不良にも有休や在宅勤務への切り替えなど柔軟に対応できる ・自分が休んでもフォローしあえる関係を保てているから ・急な休みでも対応してくれるが、長期的な業務はあまり任せてくれない |
育休取得日数、男性は5日以内がトップ。女性は半年以上が圧倒的多数
次に、育休経験者に育休取得日数を確認したところ、女性では8割以上が「半年以上」と回答。対して男性は約6割が「2週間以内」、4割が「5日以内」という結果に。こちらは回答数が少ないですが、同様の質問をパートナーの育休取得日数としても確認したところ、男性回答は「半年以上」が、女性回答は「5日以内」がボリュームゾーンと、本人の取得日数と同様の傾向の結果に。
やはり男性の育休取得率は年々増加しているものの、取得日数の実態としては男女で大きな差があることが明らかになりました。男性の育休は、育休と言ってイメージされがちな「長期で会社を休み子供と向き合う時間を取る」には程遠く、お盆や年末年始の休暇期間とあまり変わりないという人も少なくない様子がうかがえます。
育休を経験した男性の約3割が、育休は「希望の日数より少なかった」
続いて、育休取得日数が希望どおりだったかを確認したところ、男女共に半数以上が「希望どおりの日数」と回答。ただし、男性の約3割は「希望の日数より少なかった」と回答しており、女性に比べて少なく感じている人が一定数いる状況です。更に、パートナーの育休取得日数が希望どおりだったかも確認したところ、こちらも女性回答は「希望の日数より少なかった」が約3割。
一部では「会社として男性育休の取得実績を作るために、有休が残っているのに育休として取るように言われた」というケースもあるそう。今後、育休取得を浸透させていくにあたり、取得することだけが目的とならないよう、実態にも注目していく必要がありそうです。
男性育休の取得タイミングも「子の出生直後」が最多
次に育休取得タイミングについて尋ねたところ、男女共に「子の出生直後に」が約7割と最も高い結果に。次いで男性は「母子の健康状態に応じて」、女性は「慣らし保育など登園開始前後」が続きます。更に、パートナーの育休取得タイミングも確認したところ、こちらも男女共に「子の出生直後に」が最多の結果に。
もとより子の出生直後8週間以内は、今回の法改正で「産後パパ育休」として条件付きの就業が認められ、出生時育児休業給付金の創設などより育休を取りやすくする制度が組まれているほど、男性育休が必要とされる時期。出産直後の女性は体のダメージが大きく、子のお世話どころか自身の生活もサポートが必要な人もいます。また、出生直後に夫が子育てと向き合う時間が取れないと、夫と妻の間で育児経験値の差がつきやすく、結果その後十数年にわたる育児を「妻が主導し夫が頼まれて手伝う」という役割固定、ひいては妻の復職後も負担が妻に偏るというスパイラルに陥りやすいという説もあります。
今回の法改正で男性が育休を分割取得ができるようになったのも大きなポイント。一度目は出生直後、二度目は妻の復職や、保育園入園直後の慣らし保育時期に充てるなど子育て環境が大幅に変わる時期を、夫婦で一緒に乗り越えることも可能になりました。育休が必要になるタイミングや必要日数は夫婦によってそれぞれですので、育休を受け入れる企業や上司の立場としては、先入観を持たず当人の希望を聞くことが大切と言えそうです。
男性の育休取得、上司や家族のすすめもきっかけに
次に育休取得のきっかけを確認したところ、男女共に「初めから取ろうと決めていた」が最も高くなっています。ただし、男性は48.3%、女性は74.3%と、大きな差が生じている状況。「初めから取ろうと決めていた」以外の回答を見ると、男性は上司やパートナーに「促されて」が女性より10pt以上高い結果に。
「育休を取る」というキャリアモデルやパパ像は新しい故に身近に事例がない人も多く、まだ男性からは「男が育休を取る(取れる)なんて考えたこともなかった」という意見を耳にすることもしばしば。男性の育休取得を促進するためには、引き続き社内や周りの人の呼び掛けなどが重要のようです。
男女共に育休の不安1位は「収入減少」。2位以降に男女差がクッキリ
次に育休取得で不安だったことを確認したところ、男女共に「収入減少」が最も高い結果に。ただし、男性は1位と2位の「特にない」が僅差で、女性が「収入減少/将来のキャリアへの影響/保育園との兼ね合い」など、すでに育休から復帰後まで見据えてさまざまなことを不安に感じているのとは対照的です。
ただし、これには男性の育休取得日数が短く、キャリアや収入に影響するほどの期間に至っていないこと、そして、男性の長期の育休取得の事例がまだ少なく、育休後の影響をイメージしづらいという点もあるかもしれません。今後男性も半年以上など長期にわたる育休取得が増えてきた場合、女性と同様の不安が拡大していくことも考えられます。
続いて、育休未経験者に対して育休を取得しなかった理由を聞いたところ、こちらも1位は「収入減少」。ただし、「特にない」が収入減少を大きく上回っていることから、育休の必要性を感じていない人が一定数いることが分かります。実家の支援などで必要がないケースもありますが、育休が推進で期待されている「育児に関わりたい男性を積極的に後押しする」だけでなく、「女性に偏りがちな家事育児の負担を均等化し、女性の社会進出や就業継続を後押しする」という面が、制度の普及の一方で追いついていない現状もあるのかもしれません。
また、ほかの理由では「職場に取得してはいけない空気があった/職場に前例がない」が上位に。まずは育休に対する理解を社会全体で深めること。そして、男性女性かかわらず、育休を取りたいと思った時に誰もが当たり前に育休を取得できる空気を一人ひとりが作ること、それを可能にする企業側の適切な人員配置が求められるでしょう。
育休取得によるキャリアへの影響、男性は「特にない」
次に育休取得によるキャリアへの影響を確認したところ、男性は「影響はなかった」が約半数。次いで「ワーク・ライフバランスを意識するようになった」「仕事に新たな視点が生まれた」が上位に。対して女性は「ワーク・ライフバランスを意識するようになった」が半数で「子持ちの同僚への見方が変わった」「賃金にネガティブな影響」「残業が減った」なども4人に1人以上の割合です。
「ワーク・ライフバランス」や「残業が減った」はポジティブな変化に見えるかもしれませんが、保育園のお迎え時間に間に合わせるために「仕事を切り上げざるを得ない」というケースが多く含まれる可能性を考えると、ここでも男女で回答差が大きく出たことは注目すべき。上司同僚の立場にある人は、頭の隅に置いておきたい点です。また、「昇進への影響」は、産休育休を経た後、「育児をしながらでは今までのような仕事ぶりは不可能」と本人の意向にかかわらず責任の重い仕事から外されてしまう、いわゆる「マミートラック問題」も含まれると考えられます。
男性2位の「仕事に新たな視点が生まれた」は、育児といういわば「重大プロジェクト」を会社とは違ったメンバー(パートナーや両親、義両親、保育サービスなど)と連携して進めることによって新たな気づきを得られたり、社外の知り合いが増えることで新たな刺激を受けられるというものもあたります。育休の期間は会社の業務から離れる時間になりますが、ビジネスパーソンとして有益な経験をする機会にもなり得るようです。
一方で、今後出そうな影響は、男性は「影響がなさそう」がトップで、傾向にも変化はなし。女性は「昇進に影響が出そう(20.5%)」が男性と比べて高い傾向です。同じくワーキングマザーの先輩社員の姿などを見て、今すぐは影響がなくても、将来的に影響が出るかもしれないと感じる部分があったのかもしれません。
復職時の不安「子育てと仕事の両立」に男女差
続いて、育休から復職する際に感じたことを確認したところ、男性は「特にない」がダントツで約半数。女性は「子育てと仕事の両立が不安」「子の体調不良で仕事を休んだり早退したりせざるを得なくなることが不安」の二つが半数超。男性の不安が少ない理由は育休の取得日数の少なさもありますが、子の体調による急な休暇や早退に対しては、女性は過半数が不安に感じているにもかかわらず、男性は6.9%にとどまったことは驚きです。
前述の使ったことがある制度の「子の看護休暇」の使用率にも差が出たとおり、育児で仕事を休むのは女性の役割になっている部分があるのかもしれません。
育休中にできたこと、男女で約2倍の差が
次に育休中にできたことを確認したところ、多くの項目で女性が男性のスコアを10pt以上上回る結果に。育児以外の「大人の食事を作る」「買い物」「掃除・洗濯・ゴミ出し」など子の誕生以前からある家事の部分でも、女性が多く担っている傾向が見て取れます。
自分自身の育休への満足度、男性77.0点/女性82.8点
次に自分自身の育休への満足度を100点満点で確認したところ、男性は平均77.0点、女性は平均82.8点。男性の点数は女性の点数をやや下回る結果となっています。
では、育休満足度の点数の理由にはどのような意見があるのでしょうか。自由回答の理由を見ると、点数が低い理由は、男性では「育休期間の短さへの不満」に加え、思うように育児への貢献ができなかったとジレンマを抱えているような意見が散見されます。対して女性では「パートナーへの不満」が挙げられました。点数が高い理由は、男性では「子供・家族との時間が取れた」「育児の大変さが少しでも分かった」が、女性では「子育てに専念できた」「子供の成長を感じられた」などが見られました。
パートナーの育休への満足度、男性→女性83.3点/女性→男性69.8点
男性のパートナーに対する点数は80点超えで、女性の自己評価を上回る形に。女性のパートナーに対する点数は70点を下回り、前問の男性の自己評価には及ばない結果となりました。
では、パートナーの育休満足度の点数の理由にはどのような意見があるのでしょうか。自由回答を確認したところ、点数が低い理由は、男性回答では「日数が短い」に加え「初めての経験で点数の基準が分からない」といった消極的な感想が挙がっています。対して女性回答では「日数の短さ」や「育児の協力が得られなかった」といった意見が見られました。
次に点数が高い理由は、男性回答では「自分以上に頑張ってくれた」「子供に付きっきりで面倒を見てくれた」などが挙げられ、ほとんど育児をしてくれたといった内容が多く散見されました。女性回答では「期待以上に動いてくれた」「2人で役割分担できていた」などの意見が挙がります。男性は自分以上に頑張ってくれていたという点で、女性は自分と同等まではいかないが期待するレベルに達していたという点で評価しているように見受けられます。
男性自身の満足度 | 0~50点 | ・ほとんど取っていないため実感がない ・もう少し計画的に何をすべきか考えてから育休に入れば良かった ・貢献できたことは少ない |
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51~100点 | ・子供との時間を十分に持つことができたから ・育児休暇を取ることで育児の大変さが少しでも分かった ・体力的に余裕がまったくない妻に、微力だけど寄り添いながら、育児という貴重な時間にしっかりと向き合えた |
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女性から、パートナーの育休への満足度 | 0~50点 | ・社会保険料免除が目的で数日取得し、家族で旅行しただけ ・育児休暇中に資格取得のための勉強をすると言ったから ・子供の面倒と旦那の食事など負荷が多かったから |
51~100点 | ・昼間も自分の時間を持てないことを分かってくれたと思うから ・夫と同時に2人で育休に入ったおかげで子育ての大変さをシェアできた ・夫が1人で、2人の子供を見られるようになった。私1人で背負わずに2人で育児ができて負担が半減した。楽しみながらできた |
女性自身の満足度 | 0~50点 | ・子供の面倒だけで自分の体のメンテナンスをできなかったため、体調不良が悪化している ・社会人として大人とのつながりが欲しかった ・子供と一緒にいられるのはうれしかったがパートナーの家事の協力は一切なかった。休暇なので遊んでいると捉えていたよう |
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51~100点 | ・十分な期間の休暇が取れ、子供とゆったり過ごせる時間が確保できたから ・子供と長く一緒にいることができて親になった自覚を持つことができたり、子供の成長を傍で感じられたから ・良い経験になった。やはり金銭面は苦しくなったのでマイナス5点 |
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男性から、パートナーの育休への満足度 | 0~50点 | ・初めての経験なので満点の基準が付けられないので、真ん中にしました ・特に何も不満がないから ・職場の雰囲気で十分な期間、育児休暇を取れなかったから ・出来る人がやればいいから無理しないでと言ったら、母乳をあげる事以外ほとんど何もしなくなった。だから何もしないのではなくて何もできないのだと割り切る事にした |
51~100点 | ・文句の付けようのないくらい頑張ってくれたので ・自身は仕事を継続していたが、そちらに影響がないように子供の面倒を見てくれたから ・期待以上に子育てに積極的に取り組んでくれているため ・自分の仕事中は全て任せられたから |
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育休周知が義務化されてから約1年。厚労省の調査などによると男性の育休取得率は確実に上がっていますが、実態は数日の取得が半数近くを占めるなど、育休普及の趣旨である「積極的に子育てをしたいという男性の希望を実現、女性側に偏りがちな育児や家事の負担を夫婦で分かち合うことで、女性の出産意欲や継続就業の促進、企業全体の働き方改革(厚労省ホームページより)」には程遠い現状が明らかになりました。
とはいえ、男性の育休への関心は若年層を中心に広がりつつあり、今回の調査でも、実際に育休を取得した男性からは「子育ての大変さが分かった」「仕事に新たな視点ができた」など、取って良かったという意見もうかがえました。一方で、「そもそも人手不足」「育児以前に自分の体調不良でも、業務の皺寄せがいくことを考えると休みを取りづらい」という意見も。今後は、「前例がない」というハードルに加えて、「育休の間、誰が業務をフォローするか」という現場目線の対策が、企業に求められるようになります。
調査では「育児にかかわらず休みを取りやすい環境であることがワーキングマザー・ファーザーとしての働きやすさにつながる」という声も見られました。育児以外にも自身の病気や介護など、さまざまなライフイベントが訪れる可能性は、長く勤めることを考えればすべての社員・労働者に不可避です。優秀な人材を逃さないために、あらゆる社員の変化に対応しうる職場を作っていくことが、今後ますます重要になるでしょう。
マイナビ転職 編集部
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【調査概要】マイナビ転職『育休に対する男女の意識差と実態調査』
調査期間:2023年3月3日(金)~3月5日(日)
調査方法:小学生未満の子供を持つ20代から40代の男女会社員(正社員)・公務員を対象にWEB調査を実施
有効回答数:800名(内訳:勤務先従業員規模ごとに1,000人未満、1,000人以上で各400名)
※グラフの内訳は端数四捨五入の関係で合計数値と合わない場合があります
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【本件に関するお問い合わせ先】
株式会社マイナビ
転職情報事業本部 サイト戦略広報部 ブランド推進課
Email:mt-brand@mynavi.jp
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