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BIエンジニアからデータサイエンティストへ――転職で花開いた新たなキャリア

転職者プロフィール

アクセンチュア株式会社
テクノロジーコンサルティング本部
データアナリティクスグループ マネジャー
Y.Iさん
(2008年10月入社/35歳)
【仕事内容】
BIのシステム構築を6年半担当。プログラマやサブシステムの設計担当としてプロジェクトに携わり、プロジェクトリーダーやチームリーダーも務める。

いわゆるITコンサルタントとして、小売業を中心に情報システムのプランニングなどを担当。その後、ビッグデータ関連のプロジェクトを担当し、アナリティクスに関する知識習得後はデータサイエンティストとして活躍。

エンジニアからITコンサルタント、そしてデータサイエンティストへ

ビッグデータに注目が集まるとともに、クローズアップされるようになってきた仕事に“データサイエンティスト”がある。データサイエンティストとは、ビッグデータの中から、多変量解析などの統計手法を駆使して、ビジネスに役立つ知見を引き出すスペシャリストだ。

今回紹介するY.Iさんは、BI(Business Intelligence)のエンジニアから転職し、ITコンサルタントを経て、現在はデータサイエンティストとしての道を歩み出している。これからデータサイエンティストを目指す人にとっても、大いに参考になるはずだ。

BI分野で設計~開発~テスト工程を効率よく学んだ

学生時代は理工学部で環境資源学を専攻していたY.Iさん。流体力学を応用して、地下に埋蔵されている石油の状態をシミュレーションする研究などを行っていた。

研究室の先輩たちの就職先は、石油関連企業とIT企業が大半だったこともあり、IさんもIT企業を志望するようになった。家庭の事情で就職活動に出遅れたものの、大手コンピュータ系システム開発会社に就職した。

Iさんは、入社から一貫してクロスプラットフォームにおけるBIシステムの構築を担当し、BIにおけるETL(※)・DWH・レポートの設計、開発、運用、保守などを手掛けた。

BIは、ERPパッケージやCRMソフトといった業務システムにより蓄積される企業内データを分析・加工し、経営や業務の意思決定支援を行うもので、その性質上、金融、小売、製造業など、業種を問わず幅広い顧客との接点があったという。

また、BIの分野はソリューションパッケージも充実しているため、そのカスタマイズを通じて、設計~開発~テスト工程を効率よく学べたのは、Iさんにとって大きな収穫だった。「最初はプログラマやサブシステムの設計担当としてプロジェクトに携わり、3年目を過ぎた頃からは、プロジェクトリーダーやチームリーダーも任され、さらにプリセールスも担当するようになりました」

しかし、入社から6年を迎えたIさんは、転職を意識し始める。

  • ETL:蓄積された企業内データから必要なデータを抽出(Extract)、DWHで利用しやすい形への加工(Transform)、対象となるデータベースへの書き出し(Load)の部分を指す。

ITコンサルタントへの道を選んだのは、自身の仕事の意味を知るため

「前職では、BIシステムの構築を中心に手掛けていたため、BIツールや開発技術・手法には詳しくなれたのですが、“何のためにその数値を見るのか?”という部分に立ち入れない歯がゆさに似たものを感じていました」

自分の担当する業務が、どういう意味を持っているのかを知りたいと考えるエンジニアは多いだろう。

業務用アプリケーションシステム開発のエンジニアは、下流工程から上流工程に進み、要件定義などに携わる段階で、顧客の業務にまで踏み込んでいく。豊富な業務知識を蓄えたその先には、ITコンサルタントというキャリアが描ける。BIの分野も同様だ。

事実、Iさんの前職も「これからはBIだけではなく、コンサルティングもやっていかなければならない」という風潮があったという。だが、それならば転職をせずに、そのままキャリアを積んでコンサルタントを目指すという道もあったのではないだろうか? その点について質問をぶつけると「仕事としてはそうですが、それと同時に上昇志向のある“人”と一緒に仕事をしたいと思ったのです」と、当時の気持ちを振り返った。

優れたコンサルタントを目指すには、いかに多くの先行事例を学べる環境にあるかも重要である。新たな環境の下で、しっかりと基礎を学びたい、という気持ちもあったに違いない。「BIに関する経験やスキルを武器に、経営や業務の改善を行う仕事を目指せる会社」という条件で転職先を探した。

そして、最初に面接を受けたのがアクセンチュアだった。

「面接ではシニアマネージャに、現行プロジェクトの話を伺いました。BIで経営を改革するという仕事の目標が明確で、話を聞いているうちに、この人たちとならさらに自分を磨けると思ったのが入社の決め手です。歓迎してくれている雰囲気も好印象でした」。重要な局面において「人で判断することが多い」というIさん。大学の研究室の先輩が同社に在籍していたという点も、入社を後押ししたという。

きっかけはカリスマとの出会い

入社後は、小売業を中心に、情報システムのプランニングを通じて業務改善を行うコンサルタントとして活躍した。

「驚いたのは、自分より年次の若い人たちもコンサルタントとして活躍していることです。でも、こちらにも前職での経験で開発工程の知見があるため、プロパーでコンサルタントになったメンバーよりも有利な部分もあります」

プロジェクトにおける開発工程はデリバリーチームが担当するが、その工程を体験しているかどうかで、スケジュールはもちろんのこと、事前に想定される技術的な課題についてもクリアできる可能性が高い。

「例えばアクセス数が増大したとき。どこがボトルネックになるかを知っていれば、事前に問題を回避できます。システムの裏側を知っているのと、そうでないのとでは、大きな差が出ることもあります」

前職ではプリセールスも担当していたため、主要なBIベンダのメンバーを知っていることも強みになった。Iさんが開発現場で学んだことは、すべてコンサルティング業務に生かされていると言ってよいだろう。

そんなIさんが、いわゆるデータサイエンティストという新たなキャリアに踏み出したのは、2012年ごろ。「データサイエンティストとして各方面で名前が知られている当社の工藤と共に仕事をする機会に恵まれました」

アクセンチュアでシニア・プリンシパルを務める工藤卓哉氏は、アクセンチュアを退職して米国に留学。国際公共政策などを学んで米国政府職員としてニューヨーク市などでデータサイエンティストとして実務にあたった後、日本に戻り、再びアクセンチュアで活躍している、いわばデータサイエンティストのカリスマ的な存在である。

Iさんは彼と一緒に仕事をすることで多くの刺激を受け、データサイエンティストの道を志すようになったという。

大切なのは、何かひとつ自分の物差しを持つこと

データサイエンティストは、多変量解析などの統計手法と技術を連携させて出来た、膨大なデータの中から企業経営や業務改善に役立つ知見を得るアナリティクスに関するスキルが求められる。

このアナリティクスの部分こそが、従来の企業経営コンサルタントとデータサイエンティストとの明確な違いともいえる。Iさんは、どのようにしてそうしたスキルを磨いているのだろうか。

「同僚と週に1回開いている勉強会を通じて、アナリティクスの基礎から、多変量解析などの専門知識までを習得しています。そのほかに、当社の『ナレッジ・エクスチェンジ』で海外の先行事例を読むことも多いですね。だんだん、知識に厚みが出てきました」

アクセンチュアの企業情報ポータル「ナレッジ・エクスチェンジ」は、世界54カ国27万5000人以上の社員がアクセス可能な、グローバルレベルの情報共有システムで、同社の世界中の拠点から吸い上げられる最新事例や、最先端の技術を使った取り組み事例がデータベース化されている。こうした仕組みを使って豊富な事例から有益な手法を学んだり、案件担当者とビデオ会議や電子メールで直接ナレッジをシェアし合ったりしたという。

BIエンジニア、ITコンサルタント、データサイエンティストと、これまで、さまざまな経験をしながらキャリアを形成してきたIさんに、これからデータサイエンティストを目指す人にとって大切なことは何かを聞いてみた。

「いろいろなことに興味を持つこと。そして、その中のひとつを深く知ることだと思います。ひとつのことを深く理解していれば、他と比較するときに自分の物差しになります。私の場合は、それがBIツールでしたが、別に技術知識でも業務知識でも構いません。完璧である必要もないと思います。例えばSIでの経験がある方で、何かひとつの分野なり業界なりをしっかりやり込んでいる方なら、いくらでもチャンスが広がるのではないでしょうか」

データサイエンティストの業務は、企業経営や業務改善といったゴールを定め、目的の定義、統計手法の検討と適用、外部基盤の構築などを行う。経営コンサルタントからならば目的の定義、技術からならば基盤構築など、自分の得意分野などさまざまな角度からアプローチすることが可能だ。

ただしIさんがそうであったように、統計手法など、アナリティクスに関するさらなる知識の習得が必要になるだろう。

将来は子どもに自慢できる何かを残したい

最後にIさんに、将来の目標を聞いてみた。

「現在は、アナリティクスに関する経験を深めていくことが目標です。ゆくゆくは公共や政策などにも貢献できるようなプロジェクトを手掛けてみたいと考えています」

また、子どもが生まれてから、仕事に対する視点も少し変わったという。

「もっとしっかりしなければというのは当然ですが、自分の得たものを広げていくことも大切だと感じるようになりました。子どもに胸を張って話せる仕事をしたいし、将来は、自分がHubとなって人を育てられたら嬉しいです。今でもこの業界で使われているあの手法は自分が確立したとか(笑)、あの有名なデータサイエンティストは自分が育てたとか(笑)

アクセンチュアという優れた環境の下で、工藤氏という良き先輩にめぐり合い、データサイエンティストとして花開いたIさん。今後はIさんに刺激を受けた後輩たちが、データサイエンティストとして数多く育っていくに違いない。

人事に聞く、Iさんの評価ポイント

書類選考においては、BIにおける経験・スキルが豊富であったことがポイントで、入社後は即戦力として活躍していただけると感じ面接に進めました。面接時は、バランスがとれた考え方ができる点と、コミュニケーション能力が高かったことが、評価のポイントになりました。

何よりも評価したのは、Iさんの「コンサルタントとして、いろいろなことにチャレンジしたい」という向上心でした。アクセンチュアでは「求める人物像-未来のアクセンチュアに必要なDNA-」10ポイントをまとめています。Iさんはその中の「チャレンジに、手加減をしない」という項目にまさに合致する人物だと感じました。アクセンチュアに入社後も活躍してくださると確信し、採用を決定しました。コンサルタント職、アナリティクス分野と次々に新たなチャレンジを重ねられ、今もなお成長を続けていらっしゃるIさんには、まさにアクセンチュア社員らしい活躍をしていただいてます。

※企画・制作:@IT自分戦略研究所編集部
※JOB@ITの記事(2013年11月)に再編集を加えて掲載しています。

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