実際の面接体験談をもとに、過去1万人以上を面接した人事のプロ『ヤドケン(谷所 健一郎氏)』が回答内容を評価。「自分なら質問にどう答えるだろう?」と面接を受けているつもりで読みながら、回答のコツを盗み取ってください。
面接でのやりとりを知ることで、緊張や不安が和らぐだけでなく、面接本番で使える回答のバリエーションも増やすことができますよ。
Episode.06 3Dデザイナー(グラフィックから3Dへ転身)
immrさん(28歳・女性)
希望職種:プロダクトデザイン、工業デザインなど3Dデザイナー
応募企業:プロダクトデザイン事務所
面接官:人事部長(1次面接)
経験職種:パチンコ・パチスロのマンガ雑誌の編集・進行管理(担当雑誌の重要作家を担当)、
広告、記事、カラーページのレイアウトやデザインなど雑誌にかかわるグラフィックデザイン全般など
★現在は、フリーのグラフィックデザイナーとして仕事をしています。ホームページの更新の仕事も請け負っているので、Dreamweaverの基本的な操作も心得ております。
また、3D CAD/CAMやSolid Edgeなど、製図、設計や試作に必要な技術を習得するため学校に通っています。
Check! デザイナーの面接のポイント
クリエイティブ系職種の面接では、経験年数よりも、「何をどのくらいのレベルでできるのか」、「どんな業務を手掛けてきたのか」「応募企業でどんなことをやりたいと考えているのか」などの具体的な質問が中心になる。
今回のようなデザイナーの募集であれば、「どんな雑誌のデザインを手掛けてきたのか」「具体的にどういうプロダクトを作りたいと考えているのか」、などの質問が想定されるね。応募企業の製品の特徴や、技術力などを理解し、自分の強みや興味・関心と結びつけて回答を考えておこう。
クリエイターの場合、実務経験があるほうが有利だけど、未経験でもセンスやスキルを示すことができれば、大きなハンディにはならないはず。未経験の場合、経験がないために「頑張ります」という意欲だけを強調する人がいるけど、それではアピールにならない。応募職種で求められるニーズを理解し、自分のスキルを当てはめてアピールすることが重要だ。これまでの実績を示す作品などがあれば、応募時や面接時に提示することも有効だね。
しかし、過去の実績だけにとらわれず、常に新しいものにチャレンジしていく前向きな姿勢も示すように心掛けよう。
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面接レポート
人事部長 「前職の退職理由をお聞かせください。」
私 「以前の職においては人間的にも仕事的にも問題はなく、むしろ充実しているくらいでした。しかし、自分の中にある3Dデザイナーとして仕事をしたいという思いから、以前の会社でグラフィックデザインを実戦の中で学び、習得したうえで辞めました。」
前職が、人間関係に問題なく仕事も充実していたということを最初に語っているけど、前向きな転職だという印象を与えていいね。「人間的にも仕事的にも」という言い方は、あいまいな感じがするから、「人間関係や業務内容に問題はなく」と表現したらどうだろう。
ちょっと気になることは、3Dデザイナーになりたいと考え、前職でグラフィックデザインを習得したうえで退職したという言い方は、間違いと言うわけではないけど、企業を研修の場として考えている、と受け取ってしまう面接官もいると思う。
ここでは、習得して退職したという言い方ではなく、あくまでもグラックデザインの仕事に携わっている中で、3Dデザインをどうしても勉強し、仕事に生かしたいと考え、退職したという説明をしてはどうだろう。
人事部長 「弊社を志望した動機はどのようなものですか?」
私 「元々3Dのモノ作りに身を投じようと思っていた事、そしてテクノロジーの進化と共にデザイン面からも新発想と機能を追加したモノ作りを行いたいと思ったからです。そのために3Dの基礎を現在職業訓練校で学んでおります。
日本の優れた技術をより発展させ、商品を開発し、流通を変革していきたいと思っております。」
志望動機として、良くできていると思うよ。応募企業で3Dデザインを実践し、企業貢献をしていきたい、という言葉を加えるともっといいね。応募企業の技術力や営業力など、応募企業だからこそ働きたいという理由を明確にしよう。
例えば、企業の方針がimmrさんの技術に対する考え方と一致し、「強み」を生かして貢献できるということを、具体的に示すことで、更にインパクトを与えられると思う。
*「なぜ応募企業なのか」という答えを見つけよう
【回答例】…… 元々3Dのモノづくりに身を投じようと思っていた事と、テクノロジーの進化と共にデザイン面からも新発想と機能を追加したモノ作りを行いたいと思ったからです。そのために3Dの基礎を現在職業訓練校で学んでおります。日本の優れた技術をより発展させ、商品を開発し、流通を変革していきたいと考えている中で、御社の3Dデザイナーの求人広告を拝見し、御社の目指している「~という経営方針」に共感しました。
人事部長 「仕事だけでなく私生活も含めて、今後どのように将来設計をされているかお答えください。」
私 「もちろん結婚も考えておりますし、子供も産みたいと思っております。しかし、この職に骨をうずめるつもりでおりますので、できる事ならずっと仕事をしていきたいと思います。」
問題のない答えだけど、いきなり結婚について語るのではなく、まず、仕事に関しての将来像を語ってみたらどうだろう。
原則として転職の場合は、キャリアを積んで、成長していきたいという姿勢が大切だから、「結婚したら辞めます」という将来像では、採用は難しいよね。育児休暇制度など、福利厚生についても聞きたいところだけど、ここでは質問の主旨と変わってしまうから、ずっと続けたいというのがベストな回答だと思うよ。
*将来設計は、まず仕事のビジョンから語ろう
【回答例】…… デザインというモノづくりに身を投じようと思っています。いずれは、結婚もしたいと考えていますが、この職に骨をうずめるつもりですので、できる限り、ずっと続けていきたいと思います。
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面接を終えた感想
今は主にインターネットで転職先を探していますが、作品などを提出する以前に、全然書類選考が通りません。面接も苦手で、なるべくたくさん受けておきたいのに、それ以前になっています。やはり3Dデザインが未経験だからだめなのかと、少し落ち込み気味です。
グラフィックデザインの経験があるのだから、自信を持って、堂々と応募しよう。どこかに「3Dは未経験だから~」という自信のなさが表れているのかもしれないね。専門的に勉強しているのだから、インターネットで応募する場合、フリースペースに「作品だけでも見てほしい」ということを書いてみたらどうだろう。もし、自分が作成したWebページがある場合は、URLを記載しておくのもいいね。
更に、フリーで仕事をしていくことも可能な職業の場合、「なぜ企業に転職したいのか」という点を示せるかがポイントになるんだ。応募企業で働く応募者と、応募者を雇う企業のメリットについて、考えてみよう。
*フリーではなく、企業で働く魅力について考えてみよう

有限会社キャリアドメイン代表取締役
谷所 健一郎(ヤドケン)
有限会社キャリアドメイン 代表取締役 キャリア・デベロップメントアドバイザー(CDA)。1万人以上の面接と人事に携わった経験から、執筆、講演活動にて就職・転職支援を行う。ヤドケン転職道場、キャリアドメインマリッジ、ジャパンヨガアカデミー相模大野を経営。主な著書「はじめての転職 必ず成功する転職」(マイナビ)ほか多数。
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