シゴトサプリトピックス
採用で重視される「コミュニケーション能力」って、結局何なの?
掲載日:2015.6.11

転職サイトに掲載されている企業の求める人物像で、必ずと言っていいほど目にする「コミュニケーション能力が高い人」の文字。「話し上手ならいいの?」 と、今一つピンと来ないという人もいるのでは?
そもそも、具体的に「コミュニケーション能力」はどういうスキルのことを言うのでしょうか。就職・転職関連の著作を数多く持つキャリアコンサルタントの細田咲江さんに話を聞いてみました。
「実は、コミュニケーション能力の定義はあいまいです。端的に言えば、『その時々の状況に臨機応変に対応し、さまざまな人と信頼関係を築ける力』でしょうか。その場をうまく取り繕うことや、話し上手であればいいというわけではありません」
たとえば、交渉の場面で自分の言いたいことだけを伝えても成立することは少ないもの。相手の状況や関係性を考慮し、強く出るのか、譲歩するのかなど、柔軟に対応する能力が必要になります。面接官は、応募者の何を見てコミュニケーション能力をチェックしているのでしょう?
「最初の2~3の定番の質問は、誰でも用意してきた答えを話しますよね。鍵となるのは、そうしたマニュアル的な会話の後です。面接官は一つの質問に対して深く掘り下げたり、その人の経歴から聞かれたくないであろうことを突っ込んだりします。その対応から、この人は仕事上でどういう振る舞いをするのかをイメージするわけです」(細田さん 以下同)
また、20代後半から30代のビジネスパーソンの場合、上司と部下をつなぐパイプ役としての立場を特に求められ、そうしたコミュニケーション能力を面接の際に重要視されることも多いようです。

「そういう役割を担うなら『社交的じゃないと』と思われるかもしれませんが、必ずしもそうである必要はありません。上と下の双方から信頼されるには、それぞれの意向をくみ取って行動するのが大切です。上司の言うことにはなんでも『はい』といい顔をして、部下の相談には『なんとかするよ』といって何もしないのが、一番信頼関係を損ないます」
うむむ……立場や年齢の異なる人との関係を築くのはなかなか難しいものです。コミュニケーション能力を上げるには、どんなことをすればいいのでしょう?
「私が一番オススメしているのは、ずばり『居酒屋コミュニケーション』です。一人で飲み屋に行き、まったく知らない相手と友だちになってみましょう。自分と相手の共通点を見つけたり、自分の話だけでなく相手の話にも興味を持ったりしないと、会話が弾みませんから。相手の様子を見て、何を話し、どう反応するかを考える訓練になるはずです」
ほかにも、無関係の部署の人や苦手な相手と積極的に話すことも有効だそう。要するに、あえて会話しづらい人と話すことで、会話や意思疎通の筋トレをしておこうというわけですね。
採用面接でしっかりチェックされる「コミュニケーション能力」。一朝一夕に身に付くものじゃないだけに、積極的に自ら動き、鍛えていくしかなさそうです。
(南澤悠佳/ノオト)
取材協力/細田咲江
早稲田大学卒業後、流通会社で12年間、主に人事部に従事。1994年にハナマルキャリアコンサルタントを設立。高校生や大学生の就職、社会人の転職、主婦向け再就職講座などの講演・執筆で幅広く活躍中。現在は、埼玉女子短期大学でキャリアデザインの教授として授業をもっている。
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