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兼業小説家の八木さんに聞く! 夢の職業と会社員の両立、その実態は? 

シゴトサプリトピックス

2015.11.19

「食べていくには難しい」と言われるけれど、あこがれを抱く職業ってありますよね。そんな職業に就く夢を、会社員との両立でかなえている人がいます。


2013年に宝島社第12回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞した八木圭一さんは、会社員として働きながら小説家デビュー。受賞作である「一千兆円の身代金」は、今秋に香取慎吾さん主演でドラマ化されました。


八木さんは現在も勤めながら執筆活動を行っています。なぜ、小説家としてデビューしても、会社員と小説家の二足のわらじを履いているのでしょうか?


「受賞が決まった時、周りからは作家としての独立を勧められました。ただ、新人がすぐに食べていけるほど、この世界は甘くはありません。年間に200人がデビューし、5年後も生き残るのは5%以下と言われています。特に自分の場合、初挑戦で運が先行したこともあり、一本立ちするタイミングは今ではないと思ったんです。そこで、働きながら、より執筆に時間を充てられるよう、デビュー直前に転職活動を始めました」


会社勤めだからこそ、小説の着想に生きる部分も

八木さんは、兼業したい旨を伝えたうえで、文芸書籍に特化した広告のデザイン会社に転職。現在はコピーライターを務めています。仕事で本と触れ合うので、必然的に業務だけで月15冊ほどの書籍を読んでいるそうです。


「普段手に取らないジャンルの本も読むので勉強になりますね。それだけでなく会社組織に身を置くことで葛藤なども生じ、それも作品作りにつなげられます。兼業作家だから得られるもの、書けることもあるでしょうね」


恵まれた環境とはいえ、仕事と小説は頭を切り替えなければなりません。平日は夜まで仕事があるため、執筆活動は休日がメインになってしまい、自分を追い込むためにカフェや図書館に朝からこもっているのだとか。プライベートの時間は極端に少ないと言います。


“切り替え”が運命を変え、現在の執筆活動を支える


「正直、頭を切り替えられない人は兼業に向いていないでしょうね。自分も課題で、あとは体力と気力も必要ですね。日々睡眠時間を削っていますが、書けるチャンスがありがたいので、苦ではありません」


日本の財政問題に関心を持っていた八木さんは、もともとはノンフィクション作家を目指して、コンテストに応募。しかし、なかなか結果が出ませんでした。そこで切り口を変え、財政問題をテーマにしたミステリー小説を執筆。その路線変更が功を奏し、初めて小説のコンテストに応募したところ、なんと大賞という結果をつかみました。


やりたいことがあるなら、兼業も視野に入れて

「小説家になってから周りの人が応援してくれて、励みになります。努力がこんなにも評価される職業は、ほかにそうそうないと思います。書くのが好きな人ならば、小説はオススメです。ほかの仕事をしながらでも挑戦できて、お金はあまりかからないですし、探せば年中コンテストが開催されていて、誰にでもチャンスがありますよ」


独立のタイミングについては、「これ以上、小説の仕事が受けきれなくなった時」と目標を持っているそう。時間的にも体力的にもハードにはなりますが、夢に一歩近付く充実感は、何ごとにも代えられないと言えそうです。


(名久井梨香+ノオト)


取材協力/八木圭一

1979年生まれ。雑誌編集者を経て、コピーライターとして活動する兼業作家。2013年『一千兆円の身代金』(宝島社)で第12回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞し、作家デビューする。今年10月に2作目となる小説『警察庁最重要案件指定 靖國爆破を阻止せよ』(宝島社)を出版。


<書籍紹介>

『警察庁最重要案件指定 靖國爆破を阻止せよ――』(宝島社)

靖國神社に届いた爆破予告。公安警察は犯行グループへの関与が疑われる重要参考人として、対馬出身の大学生・清水に目をつけるが――。国の在り方、個の在り方を問うサスペンス!


『一千兆円の身代金』(宝島社)

元副総理の孫を誘拐した犯人グループの要求は、財政赤字の見直し、もしくは一千兆円の身代金だった。政府、マスコミ、国を巻き込んだ事件の結末とは――?

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