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第一線で活躍するヒーローたちの「仕事」「挑戦」への思いをつづる

Vol.190 映像作家/映画監督 関根光才
せっかちな性格はまた、自分の背中も押す

掲載日:2018/11/2

関根光才さんの写真1

数々の企業CMや有名アーティストのミュージックビデオなどの映像作品を手掛け、海外でも多数の広告賞に輝いている関根光才さん。
このほど、長年の夢だった長編映画の監督も実現させた。
着実にキャリアを積み重ねている関根さんだが、20代のころは「30歳になるまでに自分の作品を作りたい」と焦っていたという。その心の内、そして仕事への向き合い方などについて伺った。

Profile

せきね・こうさい/1976年東京都生まれ。上智大学卒業後、CM制作会社に就職、2008年に独立。18年9月にドキュメンタリー映画『太陽の塔』が公開され、11月9日(金)からは監督・脚本を手掛けた映画『生きてるだけで、愛。』が新宿ピカデリーほか全国にて公開予定。

これまで数々のCMやミュージックビデオ、ショートフィルムなどの映像作品を手掛けてきた関根さんが、初めて長編劇場映画の脚本・監督を務めた『生きてるだけで、愛。』が2018年11月9日(金)から公開予定だ。原作は本谷有希子さんの同名小説。疾走感あふれる文体のエッセンスを生かしつつ、他者とのつながりを求める現代の若者の姿をリアルに表現し、エモーショナルな人間ドラマとして描いている。

関根さんは大学で哲学を専攻するも、留学先の米国で写真について学び、映像に興味を持つようになった。「もともとストーリーテリングにも興味があり、いつかフィルムを回して映画を撮ることが大きな目標になりました」

卒業後、映像を勉強しようとCM制作会社へ入社。しかし、ここで思いがけず理想と現実のギャップに直面する。「もっと能動的に、自分たちで作るという感覚で仕事ができると思っていました。でも実際はそうでもなかった。しかも、僕の担当は進行管理や予算の調整。今思えばそれも大事な仕事なのですが、焦っていた僕はこれ以上ここに居たらだめだと思い、演出部のある制作会社へと転職しました」

関根光才さんの写真2

新しい会社では助監督からスタート。CM制作の仕事は華やかで面白かった。予算もあっていろいろなものに取り組めた。「ただ、CMはクライアントからの発注があって作るものです。つまり常に受け身。それは仕方ないけれど、いつしか自分自身がそれに慣れてしまい、主体的に作りたいと思っていなくても表現した気になってしまう。それが怖かった。それにその会社では下積みが長く、CM1本を任される監督になるまで8年ほどかかるのが通例。20代で映画監督になれるかどうか見極めたかった僕はそんなには待てず、自分から何か仕掛けないとまずいなと考えていました」

ターニングポイントは29歳の時だ。アジア太平洋広告祭に、仕事の合間に制作したショートフィルム『RIGHT PLACE』を出品。同作は各国で多くの映画賞を獲得し、監督として作品作りができる環境になっただけでなく、関根さんを海外でも知られる存在にした。

「基本的にせっかちで、30歳までに自分の作品を世に出せなかったら、この仕事を辞めて全然違うことをやろうと考えていました」。関根さんの両親はアーティスト。周囲には型にはまらない大人たちが多く、変わった人もいたが、みな独立独歩で生きていた。「その姿を見て育ったので余計に一本立ちしたいという気持ちが強かったのかも知れない。とにかく20代の僕は生き急いでいましたね(笑)」

今の仕事に燃焼し、次のチャンスをつかむ

関根光才さんの写真3

08年に会社を辞め、独立して映像作家の道を歩み始めた関根さん。「僕は才能があるタイプではないので、『考え抜く』という努力でアイデアを生み出しています」と語るが、人の心に残るストーリーとインパクトのある演出は海外でも評価が高く、広告業界を中心に世界を飛び回って活躍している。11年の東日本大震災以降は、映像作家仲間でNOddIN(ノディン)というプロジェクトを立ち上げ、アート表現で社会や政治に訴えかける運動も展開中だ。

「映像という表現を通して、人に感動を提供したり、世界や社会をほんの少しでもベターにしたりしたいと思っています。僕はお金を稼ぐことを仕事の目的にしたくない。お金から自由になって働きたいという思いがあります。とはいえ、暮らしていくため、やりたいことをやり続けるためにはお金が必要です。そのバランスの取り方が非常に難しいですね」

こうして映像作家として活動してきた関根さんだが、あこがれ続けてきたのは長編映画を撮ることだ。実はフリーになる前後から幾つか制作のオファーをもらっていたが、どれも立ち消えになっていた。そんななかで、映画『共喰い』などの作品を手掛けたプロデューサーを紹介され、長編映画初監督作『生きてるだけで、愛。』に取り組むことになる。

その当時、別のつながりを通して同作の原作者である本谷有希子さんとも知り合っていた。「とにかく偶然の出会いが重なり、つながっていくのが不思議でした。でもだからこそ、もしかしたら、この作品の監督をやれるかも知れないと思いました」。予感は的中。しかも長編映画初監督作にして脚本も担当することになる。

「脚本は、出来上がるまで2年もかかってしまいました(笑)。僕はこの作品を、恋愛をベースにしながらも、人と人とのつながりという普遍的なものをテーマにした人間ドラマにしたかった。幸い主人公役の趣里さんをはじめ、素晴らしいキャストとスタッフに恵まれ、それを実現することができました。独特の雰囲気を持つ映画に仕上がったと思います」

ずっとやりたかったことだけに、感慨もひとしおだ。「撮り終えた直後から、もう次の映画に挑戦したいという気持ちになりました。ストーリー性のあるもの、メッセージを伝えるものを僕は本当に作りたいんだとあらためて実感しましたね」。とは言っても、まだ映画監督としてスタートラインに立ったばかり。「長編映画をもっと撮りたい。そのためにはまず目の前にある仕事で自分を燃焼し尽くす。そうすれば次のチャンスが巡ってくると信じています」

ヒーローへの3つの質問

関根光才さんの写真4

現在の仕事についていなければ、どんな仕事についていたでしょうか?

小説家になってみたいというのはあります。でも、今の仕事とそんなに変わりはないですね(笑)。

人生に影響を与えた本は何ですか?

ミヒャエル・エンデの『はてしない物語』です。子供のころに何度も読みました。今、映画をやっている原点にもなる一冊。この本を読んで、ストーリーテリングというのがすごく人間にとって尊いことなんじゃないかなと思うようになり、それが今もずっと心の中にあるんです。

あなたの「勝負●●」は何ですか?

考えること。大事なことを始める前に、頭の中でちゃんと準備できているかを確認するために考えます。

Infomation

初の長編劇場映画『生きてるだけで、愛。』が公開!

「生きてるだけで、ほんと疲れる」――。芥川賞作家・本谷有希子さんの同名小説を、関根光才さんが長編劇場映画初監督した『生きてるだけで、愛。』が2018年11月9日(金)から新宿ピカデリーほか全国にて公開される。脚本も関根さん自らが担当。恋愛をベースにしつつも、普遍的な人と人とのつながりという意味での人間ドラマを目指しているという。「現代はSNSなどモバイルでコミュニケーションが取りやすくなった分、本当につながっているという感覚が希薄になっていると感じます。生々しい感情をあらわにした本作に触れてもらうことで、オブラートにくるんでしまっている自身の感情を解放させ、広い世界へ飛び出すきっかけにしてもらえたらと思います。スクリーンにたたきつけるような、趣里さんの熱のこもった演技にも注目して欲しいですね」
出演:趣里、菅田将暉、仲里依紗、西田尚美、田中哲司ほか
公式サイト:http://ikiai.jp/

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