シゴトサプリトピックス

貯金は「お金を使わない」にあらず！　浪費家を脱出するお金の使い方

掲載日：2015.11.5

「日ごろ節約を意識しているのにお金が貯まらない」「給料が少なくて貯金ができない」……。貯金がないと将来が不安になり、結婚やマイホーム購入などは夢のまた夢……。どうすればお金が貯まるのでしょうか？

「まずは、蓄える仕組み作りをしましょう。とにかくお金を使わないというやり方で必死に節約をしている人がいますが、そうではなく、物の価値を考え、メリハリのある使い方をするのが大切です」

こう話すのは、家計再生コンサルタントの横山光昭さん。横山さんによれば、たとえ年収200万円でもポイントを押さえれば貯金は十分可能だそう。

お金を使う際に意識したい3つのポイント

そのポイントとは、お金を使う時に「消費」「浪費」「投資」の3つを意識することです。具体的には以下の通りです。

• 消費……生活に必要なものの購入や使用料としての支払い
• 浪費……嗜好（しこう）や、度を超えた買い物など、つまり無駄遣いにあたるもの
• 投資……知識を得られる習い事や本代、更に貯蓄など、将来の自分にリターンがある生産性の高い使い方

この3つの理想の割合は、給料を100％と考えた時に、消費70％、浪費5％、投資25％（貯蓄は15％を目安）です。

「お金を使う前と使った後に、消費・浪費・投資のどれに当たるかを考えてみましょう。例えば、投資だと思って買った本も、読んでみて勉強にならなかったら、それは浪費に当たります。とはいえ、まったく無駄遣いをしないのも息苦しいはず。収入の5％分は、浪費と自覚しながらもあえて使ってみましょう」（横山さん　以下同）

仕組み作りでお金が貯まっている実感を得る

また、食費などの流動支出をケチケチと節約するよりも、家賃や携帯電話代、生命保険料などの固定支出を見直したほうが効果的。1カ月1万円でも削ることができれば、年間で12万円も支出を減らせます。

更に家計簿をつけてみましょう。その際に、消費・浪費・投資をカラーペンで色分けするなどし、お金の流れが一目で分かるようにするといいのだとか。毎月振り返り、目で成果を実感するのも大切です。

「レコーディングダイエットのように、貯金も記録をつけて、お金が貯まってきたことを実感できれば続けられます。まずは仕組み作りをして、少しでも成果を出していきましょう」

ちなみに、生活防衛資金として少なくとも生活費の6カ月分は蓄えておくのがいいそうです。もし車を買いたいなどの目標があれば、それとは別に貯めていきましょう。

貯金成功の秘訣は、「お金を使わない」ではなく、「メリハリを持って使う」こと！　物の価値を考え、お金を使ってみましょう。

（名久井梨香＋ノオト）

取材協力／横山光昭

家計再生コンサルタント、ファイナンシャルプランナー。株式会社マイエフピー代表取締役。家計の借金・ローンを中心に盲点を探り、抜本的解決・確実な再生を目指す。著書に『年収200万円からの貯金生活宣言』（ディスカヴァー・トゥエンティワン）など、多数有り。