異動のあいさつの基本とは?スピーチ・メールに盛り込む内容と例文を解説
掲載日:2024年05月30日


記事まとめ(要約)
- 異動のあいさつは取引先やチームメンバーとの関係を良好に保つために行う
- 正式な辞令が出てから部署内、異動先、取引先にあいさつをする
- あいさつの方法は相手によって変え、内容はできる限り簡潔にまとめる
異動の辞令を受けたら、部署内の仲間やお世話になった取引先などにあいさつをする必要がありますが、どのようにあいさつをすべきなのでしょうか。
異動のあいさつの意味を知りたい人や、基本マナー・ルールについて知りたい人に向けて、押さえておきたいポイントや注意点を解説します。メールやスピーチの内容を考える際に生かせる例文もご紹介します。
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異動のあいさつは良好な人間関係を保つため
異動のあいさつは自分のためだけに行うのではなく、異動後も取引先やチームメンバーと良好な関係を保つために行います。あいさつをする際は、今までの感謝をしっかり伝えることが大切です。
あいさつの内容はもちろんですが、伝えるタイミングなどのマナーを守りましょう。仕事や引き継ぎで忙しい人も多いですが、「立つ鳥跡を濁さず」の言葉を肝に銘じ、丁寧に対応することが大切です。
異動のあいさつの基本を覚えておこう
異動のあいさつを進める前に知っておきたい3つの基本を解説します。どういったタイミングで、誰に、どのような方法であいさつをしたら良いのか分からず困っている人は参考にしてみてください。
あいさつのタイミングは上司の指示があってから
異動のあいさつは、正式な辞令後、上司のOKが出てから行いましょう。内示や打診の段階で勝手に動いてしまうと、部署内の人が引き継ぎのために動き出してしまったり、会社の都合で異動がなくなったりした時などに無用な混乱を招いてしまいます。
あいさつは部署内・異動先・取引先が対象になる
あいさつをする範囲は、部署内、異動先、取引先が対象です。
現在所属している部署内へのあいさつは、すべての人に行うのがマナーです。加えて、特にお世話になった別部署の人がいる場合も、異動のあいさつを行ったほうが良いでしょう。
また、異動先の部署にも異動の前に簡単なあいさつをしておくとスマートです。
取引先へのあいさつは、今後の業務に支障をきたさないよう、後任者の連絡なども交えて行います。直接会って伝えられれば良いですが、難しい場合はメールで連絡し、その後にあいさつに伺っても問題はありません。
また、タイミングが合わず直接会えない場合、「本来は直接お礼を申し上げるべきところ、メール/電話でのご連絡となり、申し訳ありません」などの言葉を添えれば、問題ありません。
あいさつの方法は3パターンある
あいさつの方法には、口頭、電話、メールの3パターンがあります。
今までお世話になった人や、これからも付き合いが続く人など、相手によって方法を変えて対応することが大切です。相手や自分の状況に応じて「今後も良好な関係を保つためにはどうしたら良いか」という視点から検討してみましょう。
最も気持ちが伝わりやすいのは、直接会って口頭であいさつをすることです。前述のとおり、特に身近な存在であった上司や同僚には直接伝えるようにしましょう。
取引先や、時間や距離の問題で直接会うことが難しい相手には、電話やメールであいさつをします。メールのみの場合は、おわびの言葉を添えます。
部署内全体へのあいさつはBCCを使った一斉送信のメールのほか、機会をもらえればスピーチで伝えるという方法もあります。
また、異動のあいさつは役職の高い人から順に行うのが一般的です。ただし、会社によってルールが設けられているケースもあるので、上司や先輩に確認を取り、失礼のないように段取りましょう。
異動のあいさつ例文
異動のあいさつは、できる限り簡潔に済ませることが大切です。相手に時間を割いてもらうことになるので、長々と話さない、長文にしないように注意しましょう。
具体的な例文を記載するので、参考にしてください。
メールの場合
【部署内へ送る異動のあいさつ例文】
件名
異動のごあいさつ(◯◯部 ◯◯〔氏名〕)
本文
◯◯部 ◯◯さん
お疲れさまです。◯◯(氏名)です。
私事ではございますが、◯◯部(現部署)を離れ、◯月◯日付で◯◯部(異動先)へ異動することが決まりました。
在籍中にいただいた温かいご指導の数々、心から感謝しております。
◯◯さんから学んだ経験を生かし、◯◯部(異動先)でも精一杯に尽力する所存です。
以降の業務については、後任の◯◯(後任者の氏名)さんへ引き継ぎますので、よろしくお願いいたします。
◯◯(後任者)
メールアドレス:sample@aaa.com
内線番号:000
なお、異動後も私のメールアドレスに変更はありません。
本来は直接ごあいさつに伺うところ、メールでのご報告になってしまい申し訳ございません。
今後も引き続きよろしくお願いいたします。
(署名)
【取引先へ送る異動のあいさつ例文】
件名
異動のごあいさつ(株式会社XX ◯◯〔氏名〕)
本文
株式会社◯◯ △△部
◯◯様
お世話になっております。株式会社XXの◯◯(氏名)です。
急なご報告となり恐縮ですが、このたび◯月◯日付で◯◯部(現部署)から○○部(異動先)へ異動することとなりました。
本来であれば直接ごあいさつに伺うところ、メールでのご報告となってしまい、大変申し訳ございません。
◯◯様には着任以降、大変お世話になりました。
いつも温かいお言葉を頂き、本当にありがとうございました。
心から感謝しております。
以降の業務は◯◯(後任者)が担当いたします。
◯月◯日以降のご連絡は、◯◯(後任者)までいただけますと幸いです。
◯◯(後任者)
メールアドレス:sample@aaa.com
内線番号:000
今後も変わらず、ご愛顧いただけますと幸いです。
なお、私の連絡先については、内線番号のみ変更になります。
内線番号:×××
メールアドレス:sample@abb.com ※これまでと変わりません。
今後も引き続き、よろしくお願いいたします。
(署名)
【異動先の部署へ送る異動のあいさつ例文】
件名
異動のごあいさつ(○○部〔現部署〕 ◯◯〔氏名〕)
本文
◯◯部(異動先)の皆さま
お疲れさまです。○○部(現部署)の◯◯(氏名)です。
このたび、◯月◯日付で◯◯部(異動先)へ着任いたします。
前部署の○○部で培ったスキルを生かし、一日でも早く皆さまの力になれるよう精進いたします。
ご指導・ご鞭撻のほど、よろしくお願いいたします。
なお、着任前にご連絡をいただく際は、以下までお願いいたします。
○○部(現部署) ◯◯(氏名)
メールアドレス:sample@aaa.com
内線番号:000
スピーチの場合
【部署内での異動のあいさつ例文】
本日は皆さまのお時間をいただき、このような場を設けていただいたこと、感謝いたします。
このたび、私◯◯(氏名)は、◯月◯日付で◯◯部(異動先)へ異動いたします。
私にとって○○(現部署)部は、入社以来、最も長く所属した部署であり、思い入れがあります。
(部署でのエピソードを添える)
皆さまからいただいた温かいご指導を生かし、新天地でも尽力する所存です。
今後とも何卒、よろしくお願いいたします。
【異動先での異動のあいさつ例文】
本日付で配属になりました、◯◯(氏名)と申します。
私は、◯◯年入社の◯年目で、前部署の○○部では主に◯◯を担当しておりました。
(簡単な自己紹介)
ご迷惑をお掛けする場面もあるかと思いますが、一日でも早く◯◯部(異動先)の戦力になれるよう精進いたします。ご指導・ご鞭撻のほど、何卒よろしくお願いいたします。
直接会って伝える場合
職場の関係者に直接会って異動のあいさつを伝える場合は、まず「今お時間よろしいでしょうか」と声を掛けてから切り出します。事前に時間をもらっておくと、よりスムーズかもしれません。
すでに異動することが知られている場合は、「異動の件で、少しお時間をいただきたいのですが」などと切り出すとスムーズに進めやすいでしょう。
また、取引先へあいさつをする場合は、事前にメールで異動することを伝えておき、できる限りあらためて対面や電話であいさつをするようにしましょう。
メールと同じように、異動する日やこれまでの感謝、誰が後任になるかなど伝えられるようにしておきましょう。
【取引先への異動のあいさつ例文】
お世話になっております。
先日、メールでご連絡差し上げたとおり、このたび〇月〇日付で〇〇部へ異動することとなりました。
〇〇さまには着任時から温かく接していただき、大変お世話になりました。
さまざまなことを勉強させていただき、感謝の気持ちでいっぱいです。
本当にありがとうございました。
今後は後任の〇〇(氏名)が担当させていただきます。何かありましたら〇〇までご連絡ください。
今後とも変わらぬお付き合いのほど、何卒よろしくお願いいたします。
異動のあいさつで盛り込むべき内容
どのような方法で、また誰に異動のあいさつをする場合でも、盛り込むべき内容は以下の4点になります。
- 異動すること(異動する日付・異動先)
- お世話になった感謝の気持ち
- 異動先でどのような活躍をしたいか
- 後任者について
冒頭ではまず、異動が決まったことをハッキリと伝えてください。併せて、異動日や異動先についても触れます。正しい情報が相手に伝わるよう、私情は交えず端的に記す、話すことがポイントです。
それから、今までの出来事を振り返り、具体的なエピソードを交えながら、お世話になったことへの感謝の気持ちを伝えましょう。ただし、思い出話に花が咲き本題から逸れてしまわないように気を付けてください。
自分の希望どおりの異動ではないケースもあるかと思いますが、今後の活躍に向けた意気込みや抱負を伝えることも大切です。前向きに送り出してもらえるような文面、内容を心掛けましょう。
最後に、自分の後任者についても忘れずに伝えます。特に取引先へのあいさつでは、後任者の情報がないと先方に迷惑を掛けてしまう可能性も出てくるので要注意です。
異動のあいさつをする際の注意点

最後に、異動のあいさつをする時に気を付けたい4つの注意点について解説します。
話は簡潔にまとめる
口頭でもメールでも、話が長くなると相手に負担を掛けてしまう可能性があるため、できる限り簡潔にまとめましょう。
メールの場合は300文字程度が目安です。口頭なら3分以内を目安にし、あらかじめ簡単な原稿を用意しておくと失敗しにくくなります。また、丁寧な口調を心掛けること、話す時は早口にならないように注意することも大切です。
ネガティブ要素を入れないようにする
異動のあいさつをする時は、ネガティブ要素を含めないように気を付けましょう。内容によっては場の雰囲気を悪くしてしまったり、部署やチーム内の人間関係に支障をきたしたりする可能性もあります。
また、話がうわさとして広まり、自分の評判を落としてしまうケースもあります。希望どおりではない異動に対する愚痴や、職場に対して抱えていた不満などがあったとしても、表には出さないようにしましょう。
笑顔を忘れないようにする
直接会ってあいさつする場合は、笑顔で話せると好印象です。笑顔が苦手な人は、この機会に鏡を見ながら練習してみてください。
練習をしても上手にできない場合は、あいさつの最初に「緊張してしまって普段より表情が硬いかもしれませんがご容赦ください」といった前置きをすると、周りの理解につながります。
メールならできるだけ個別に送る
メールで異動のあいさつをする際は、できる限り個別に送りましょう。まとめて送るよりも心がこもった印象を与えられますし、相手に応じて文面を変えることもできるためです。
なお、個別で送る場合は送り間違いが起きないよう、送信前に宛先をしっかり確認することが大切です。
異動まで日にちが限られている、送信先が多くて手が回らないなど、やむを得ない理由で一斉送信をする場合は、「お一人ずつごあいさつすべきところ、一斉送信でのご連絡となりますこと、おわび申し上げます」といった言葉を添えましょう。
まとめ
異動のあいさつは自分のためではなく、取引先やチーム内の人間関係を今後も保ち、スムーズに業務を引き継ぐために行うものです。あいさつを行う方法は口頭、電話、メール、の3パターンがあるので、相手によって使い分けましょう。
いずれの方法でも、内容を簡潔にまとめて長々と話さない、ネガティブ要素を入れないなどの注意点を押さえることも大切です。スマートで好印象を残せる異動のあいさつを考えましょう。
監修者

谷所 健一郎(ヤドケン)
キャリア・デベロップメント・アドバイザー(CDA)
有限会社キャリアドメイン 代表取締役
有限会社キャリアドメイン 代表取締役 キャリア・デベロップメント・アドバイザー(CDA)。1万人以上の面接と人事に携わった経験から、執筆、講演活動にて就職・転職支援を行う。ヤドケン転職塾 、キャリアドメインマリッジを経営。主な著書「はじめての転職ガイド 必ず成功する転職」(マイナビ出版)、「転職者のための職務経歴書・履歴書・添え状の書き方」(マイナビ出版)、「転職者のための面接回答例」(マイナビ出版)、「転職者のための自己分析」(マイナビ出版) ほか多数。
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