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国際女性デー特別イベント

選ばれる企業が実践する、
多様な人材が活躍できる職場づくりとは

――「マイナビ転職 BEST VALUE AWARD 2026」受賞企業によるトークセッションレポート

国際女性デー特別イベント 選ばれる企業が実践する、多様な人材が活躍できる職場づくりとは ――「マイナビ転職 BEST VALUE AWARD 2026」受賞企業によるトークセッションレポート
左から、ラフリエ 正木様、豊玉タクシー 島川様、オンワードホールディングス 青木様、マイナビ 瀧川

左から、ラフリエ 正木様、豊玉タクシー 島川様、オンワードホールディングス 青木様、マイナビ 瀧川

「多様な人材が活躍できる会社」とは、どのような職場なのか。
制度を整えるだけではなく、いかに現場に浸透させ、働く一人ひとりの力を引き出していくのか――。本セッションでは、「マイナビ転職 BEST VALUE AWARD 2026」受賞企業3社を迎え、女性活躍を軸とした職場づくりの実践例と、その裏側にある想いについて伺った。
登壇したのは、オンワードホールディングス、豊玉タクシー、ラフリエの3社。
業界も規模も異なる企業が語る「共通点」と「違い」から、多様性を力に変えるヒントが見えてきた。

●株式会社オンワードホールディングス

昨年の大賞企業であり、本年度は「キャリア支援優良企業賞」 を受賞。研修体系やスキルアップ支援が充実し、現在、女性管理職級比率は3割を超える水準に。 “長期的なキャリア形成を後押しする企業” として注目されている。

●豊玉タクシー株式会社

「働きかた優良企業賞」を受賞。タクシー業界のイメージを大きく変え、女性乗務員の倍増、日勤シフト、週休3日制 を実現。“働き方改革 × 業績向上” のモデル企業として知られている。

●株式会社ラフリエ

「働きかた優良企業賞」を受賞。代表を除く全従業員が女性という組織で、残業削減と売上 133%アップ を同時に実現。“働く女性が日本一働きたい会社” を掲げ、改革に挑み続ける。

<登壇者>※五十音順
株式会社オンワードホールディングス 人財Div. ダイバーシティ推進Sec. 青木莉菜様
豊玉タクシー株式会社 採用課 島川すずか様
株式会社ラフリエ 代表取締役 正木桂司様
MC:マイナビ転職編集長 瀧川さおり

目次

    多様な価値観が、事業成長の原動力になる

    MC瀧川:最初にお伺いしたいのは、「多様な人材が活躍できる職場づくりや、女性活躍推進の原点」についてです。各社がこうした取り組みを始めた背景には、どのような課題や問題意識があったのでしょうか。

    オンワードホールディングス青木様(以下青木):当社は主にファッションを中核事業としており、創業は1927年で、来年100周年を迎える、いわゆる“アパレルの老舗”と言われる会社でございます。製造から販売まで一気通貫の体制となっておりますので、販売職を含めると女性社員の割合が高い会社でもあります。その一方で、当時の社内はやや画一的な面があり、多様性を十分に発揮できていないのではないかという課題意識がありました。

    ファッション業界は特にそうですが、お客さまの価値観は年々多様化しており、ライフスタイルも、働き方も、購買行動も変化しています。そうした変化に対応するためには、企業側も、さまざまな価値観を持つ人材が集まる組織である必要があります。
    そこで当社では2019年から、働き方改革の取り組みを「働き方デザイン」というプロジェクトとしてスタートしました。社員一人ひとりが主体的に働き方を考え、組織をより良くしていく。そうした文化をつくることが、企業の持続的な成長につながると考えています。

    豊玉タクシー島川様(以下島川):当社が女性活躍に取り組み始めたきっかけは、「採用」と「お客さまの変化」でした。タクシー業界は、男性中心の職場といったイメージが強く、特に若い世代からは「拘束時間が長そう」「昭和っぽい業界」「男性が多く働きにくそう」といった印象を持たれ、応募自体が集まりにくい状況が続いていました。

    一方で、少子高齢化などの影響により、“男性だけでは回らない”という現実があり、さらに女性のお客さまが増え、サービスの多様化が求められる中で、女性乗務員の存在は大きな価値になると感じるようになりました。しかし、女性専用設備がないことや夜間勤務への不安、長時間労働といった課題も多くありました。そこで当社では、女性でも安心して働ける環境づくりを進めることが会社の成長に繋がると考え、取り組みを始めました。

    ラフリエ正木様(以下正木):当社の場合、会社設立の背景そのものが「女性活躍」です。ラフリエは、私を除く全スタッフが女性という組織で、これは創業以来一度も変わっていません。
    私自身、20年以上にわたり営業の現場を経験してきましたが、勤勉さや粘り強さ、協調性、細やかな配慮など、「女性のほうが優秀だ」と感じる場面が何度もありました。その一方で、優秀な女性ほど仕事が集中し、結果として「残業や休日出勤が多い」といった理由で、長く働き続けることが難しくなるケースも多く見てきました。
    自分が会社を創るときには優秀な方と一緒に働きたいと考え、「働く女性が日本一働きたい会社になる」というビジョンを掲げてラフリエを立ち上げました。

    会社を立ち上げた当初は、社員からは不安よりも「ワクワクしている」という声の方が多く聞こえていました。正直に言うと、その姿を見て一番緊張していたのは私自身だったと思います(笑)。“一時的な理想”で終わらせず、入社した方が「本当にそうだった」と思える会社にできるのかは大きなチャレンジだと感じています。

    MC瀧川:3社のお話を伺っていると、業界は違っても「多様な人材が活躍できる環境をつくることが、企業の成長につながる」という考え方は共通しているかと思います。しかし、こうした取り組みは最初から順調に進むとは限らないため、実際には多くの課題や壁があったのではないでしょうか。

    青木:アパレル企業というと華やかなイメージを持たれやすいのですが、実際にはかなり体育会系の文化があり、「オンワードは真面目で堅い会社」という印象を持たれることもあります。組織文化は、かなり男性社会の雰囲気が残っていて、ファッションの会社でありながら、多くの男性社員がネイビーのスーツをビシッと着ているなど、お客さまに提供しているイメージとはかけ離れた雰囲気だったと感じています。

    その象徴的な例が、会議の多さでした。社内では会議が非常に多く、しかも一つひとつの会議の時間が長いのです。さらに会議用の資料作成にも多くの時間がかかり、結果として長時間労働が慢性化している部署もありました。
    また、会議の進め方にも課題がありました。発言するのはリーダーや上司が中心で、若手社員はなかなか意見を言いにくい雰囲気があったんです。「上司が正解を持っている」「部下はそれに従う」。そうした上意下達の文化が強く、若手が主体的に発言する機会が少ないという状況がありました。

    MC瀧川:オンワードホールディングス様は老舗企業だからこそ、男性社会であった部分もありますよね。組織文化そのものの影響はかなり大きなものだったと思います。

    青木:働き方の面でも、会議が多く、資料の準備があることで長時間労働が慢性化している部署もありましたし、若手が意見を出しにくい雰囲気でした。多様な人材が活躍していく上では、働き方から整える必要があると感じていました。
    閉館時間を設定するなどの物理的な対策も行っていましたが、それだけでは根本的な改善にはつながらず、家に仕事を持ち帰る社員もいました。結局、働き方を変えるためには、制度だけではなく、社員一人ひとりの意識や組織の風土を変える必要があるという結論に至りました。

    オンワードホールディングス 青木様

    オンワードホールディングス 青木様

    MC瀧川:タクシー業界は長年、ミドル世代の男性が多いイメージが定着してしまっている部分も多いかと思いますが、豊玉タクシー様はどうでしょうか?

    島川:当社の場合、やはり“女性が働く不安”が非常に多く寄せられていました。長時間勤務は本当に続けられるのか、夜間の乗務は安全面で問題ないのか、タクシーの車内が密室であることへの防犯上の心配、さらには長年男性中心の職場だったことから女性専用の休憩室や仮眠室などの設備が整っていない点など、さまざまな懸念がありました。

    また、設備面だけではなく、社内のコミュニケーションの面でも課題がありました。女性ドライバーが少ないため、周囲の男性社員も「どう接すればいいのかわからない」という戸惑いがあったと思います。女性が安心して働くためには解決すべき課題が山積みの状況でした。

    MC瀧川:ラフリエ様は「働く女性が日本一働きたい会社」というビジョンを掲げていますが、創業当初から順調だったわけではないと伺っています。

    正木:創業当初は「女性が働きやすい会社をつくる」という想いが先行していましたが、実際に事業を進めていく中で、理想と現実のギャップにも直面しました。
    当時は飲食・美容業界のお客さまが多く、訪問時間がお客さま都合になりやすいため、どうしても業務時間が不規則になっていたんです。その結果、残業が増え、「帰りにくい空気」が生まれてしまう場面もありました。 また、営業会社ではありがちですが、成果が出ないと「時間を使ってでも頑張ろう」という意識が働きやすく、休日出勤が増えるケースもありました。
    「働く女性が日本一働きたい会社になる」という創業時の想いを実現するためには、働き方そのものを抜本的に見直す必要があると痛感しました。

    山積みだった不安を改革の起点にし、「女性が活躍できる職場」へ

    MC瀧川:長時間労働や業界の固定観念、制度があっても活用されないといった問題は、多くの企業に共通する課題かもしれません。では、それらの課題に対して、実際にはどのような取り組みを行ったのでしょうか。

    青木:いくつかあるのですが、その中の一つに「ダイアログ・セッション」という取り組みがあります。これは、当社の社長と管理職がダイバーシティ推進や女性活躍をテーマに少人数でディスカッションする場です。初めてこの取り組みをした際には、社員から社長に対し、「女性活躍を進めているけれど、これは社会の流れに合わせているだけでは?」という、ややネガティブな意見が出る場面もありました。それに対して社長は、「これは企業成長のために必要であり、会社として本気で取り組んでいる」という理由を丁寧に伝えました。
    こうした本音のやりとりが行われたことで、女性管理職が安心して意見を出せるようになり、取り組みが加速したと感じています。

    MC瀧川:ありがとうございました。豊玉タクシー様では、女性ドライバーを増やすために、どのような取り組みをされたのでしょうか。

    島川:当社では「環境」「制度」「意識」の3つの面から取り組みを行いました。
    環境面では女性専用の休憩室を新設し、女性ならではの悩みを共有できるよう定期的に女子会を開催。そこで乗務員から出た意見については必ず会社に上げ、改善につなげています。
    制度面では、ライフスタイルに合わせて柔軟に働けるシフト制度を導入しました。従来一般的だった隔日勤務に加え、日勤・夜勤・さらには週休3日制を選択可能としました。正社員のまま週休3日制も利用できるようにすることで、子育て中の方や副業を希望する方など、さまざまな働き方に対応しています。また、業界的には“出来高制”が一般的ですが、タクシー業界ではかなり珍しい「固定給制度」を整備しました。固定給制度があることで、未経験の方でも収入が安定し、安心して仕事に取り組めるようになりました。
    意識改革としては、既存の乗務員に対し、毎朝の点呼や月1回の研修で“女性と一緒に働く”ということについて理解を促進し、女性乗務員が安心して働ける環境を整えてきました。

    豊玉タクシー 島川様

    豊玉タクシー 島川様

    MC瀧川:リアルな声はなかなか届きにくいことも多いので、言いにくい悩みや不安を人事側が汲み取って、改善につなげてくれるのは、働く側としてはありがたいと思います。
    ラフリエ様は、大胆な働き方改革を行っている印象がありますが、具体的にはどのような取り組みをされたのでしょうか。

    正木:弊社では大きく分けて、「労働時間」「休日」「福利厚生」の3つを見直しました。様々な施策を行っていますが、その中から二つご紹介いたします。

    まず労働時間についてですが、一般的に8時間+残業の企業が多い中で、当社は7時間半労働を基本とし、木曜日は18時終業の「ノー残業デー」を徹底しました。また、営業職という仕事柄、お客さまの都合に合わせた訪問が多いのですが、特に飲食や美容業界のお客さまは、営業訪問できる時間が早朝や深夜になってしまいます。そこで思い切って、そうした業界への営業活動を原則やめるという決断をしました。

    MC瀧川:経営者として、売上が見込める業界にあえて営業しないというのは苦渋の決断だったと思いますが、影響はなかったんでしょうか。

    正木:はい。もちろん最初は「売上が下がるのではないか」という声もありました。しかし、長時間労働を前提にしたビジネスモデルでは、社員が長く働き続けることはできません。そのため、“9時〜18時で対応できる業種”を中心に営業活動を行うようにしました。年間休日に関しても、現在142日以上ですが、「来年はさらに1日でも増やす」というコミットメントのもと、150日に向かって取り組んでいます。

    もう一つが、独自の福利厚生です。会社が決めるのではなく「社員一人ひとりが自分の福利厚生を提案する」という制度にしました。人によって欲しい福利厚生は違います。社員それぞれが「自分にとって一番うれしい福利厚生」を提案し、それを制度として取り入れるようにしました。

    MC瀧川:それで社員のエンゲージメントが上がるのであれば、一番いいことですよね。例としてはどのようなものがあるんでしょうか?

    正木:例えば、ペットが好きな社員はペットの写真集を制作したり、美容に関心のある社員はネイル代や美容費の補助を活用したりと、福利厚生の内容は本当にさまざまです。子育てを大切にしたい社員には子どもの行事に参加できる制度を設け、趣味を大切にしたい社員にはそのための費用補助を行っています。この制度を通じて「こういうのもいいね」といった社員同士の会話が増え、“働く楽しさ”が組織全体に広がっていきました。

    職場改革の挑戦が、目に見える成果として現れるまで

    MC瀧川:企業の改革というのは、取り組みを始めるだけではなく、その結果としてどんな変化が生まれたのかがとても重要です。こうした施策によって実際にどのような成果が生まれたのかについて伺っていきたいと思います。

    青木:「働き方デザイン」の取り組みを続けてきたことで、いくつか大きな変化が生まれています。2018年度の平均残業時間は月17.7時間でしたが、2024年度には月10.0時間まで減少し、約43.5%削減できました。働き方の改善によって社員の意識も変わり、より健康的に働ける環境に近づいてきたのではないかと感じています。

    MC瀧川:残業時間43.5%削減はかなり大きな変化ですね。働き方の改善が具体的な数字として表れているのは、とても説得力があります。キャリア面ではどのような変化がありましたか。

    青木:キャリアの面では、女性の活躍が大きく進みました。現在、中核事業会社のオンワード樫山では女性管理職級比率は3割を超えていますが、2030年度までに女性リーダーの比率を50%まで引き上げることを目標にしています。また、年代・働き方・キャリア背景が多様な女性が増えたことで、会社全体としてキャリアアップへの意識が強くなったと感じています。特に、女性の役員も誕生し、社員が“ロールモデル”を身近に感じられるようになったことで、「自分も目指せる」「自分も挑戦してみたい」という前向きな空気が広がってきています。

    MC瀧川:豊玉タクシー様ではどんな変化がありましたか?

    島川:大きく変わったのは、“安心して長く働ける”という認識が社内に広がったことです。一番分かりやすい成果としては、女性乗務員の増加です。以前は女性ドライバーが10名ほどしかいなかったのですが、取り組みを進めたことで20名になり、人数が大きく増えました。女性が増えることで職場の雰囲気も変わり、会社全体が明るくなったと感じています。
    また、収入の不安がなくなったことで “ムリに売上を追わなくて良い” という状況になり、安全運転・丁寧な接客が徹底され、サービス向上につながりました。さらに以前は半年以内に辞める方が20%ほどだった離職率も一桁台まで大幅に減りました。

    MC瀧川:女性乗務員が増えることで、お客さまの反応にも変化はありましたか。

    島川:はい、あります。女性のお客さまの中には、安心感の面から女性ドライバーによる乗車を希望される方も増えていますし、接客の丁寧さなどを評価していただくことも多くなりました。さらに、業績面でも変化があり、以前は乗務員一人あたりの月平均売上が約60万円程度だったのですが、現在は月平均70万円まで伸び、売上が約1.2倍になりました。

    MC瀧川:売上が20%近く伸びているというのはすごいですね。豊玉タクシー様は業界の中でも初年度年収がとても高いのも特徴的だと思います。

    島川:女性乗務員も男性と同じように売上を上げていますし、中には社内でトップクラスの売上を出す女性乗務員もいます。女性が活躍することで職場全体のモチベーションが上がり、結果として会社全体の売上にも良い影響が出ていると感じています。

    MC瀧川:ラフリエ様も働き方改革と業績改善という難しい課題を両立されていますが、どのような成果が生まれましたか。

    正木:大きな変化は、労働時間の削減です。働き方改革の取り組みを始める前と比較すると以前は平均残業時間が月30時間ほどありましたが、現在は月10時間程度まで減っています。労働時間の改善や禁止業種の設定を行ったことで、一人ひとりの“集中力・成長”が高まり、売上は133%まで増加するなど右肩上がりになりました。
    また、もう一つ大きな成果があります。それは、時間や休日を理由に退職する社員がいなくなったということです。以前は長時間労働や休日出勤が原因で退職する社員もいましたが、現在はその理由で辞める社員は0になっています。

    多くの企業では「働く時間が減ると売上も下がるのではないか」と考えると思います。しかし実際には、働く環境が良くなることで社員のモチベーションが上がり、生産性も高くなります。結果として、売上にもプラスの影響が出るということを実感しています。

    MC瀧川:3社それぞれ、素晴らしい成果をあげられていますね。皆様のお話を伺っていると、働き方改革というのは単に「休みを増やす」「残業を減らす」というだけではなく、企業の成長にもつながる取り組みであることがよく分かります。

    ラフリエ 正木様

    ラフリエ 正木様

    制度が“会社らしさ”として根づくまで

    MC瀧川:女性活躍の推進は「一人ひとりが安心して、力を発揮できる状態をつくること」これに尽きるのだと改めて感じました。多くの企業ではせっかく良い制度をつくっても、「使いにくい」「周りの目が気になる」などの理由で、なかなか浸透しないケースも多くあります。制度を組織に浸透させるために、どのような工夫をされているのかについて伺いたいと思います。

    青木:制度浸透のためには二つあると思っています。
    まず一つはトップの発信です。社長をはじめ経営層が、制度の目的や方向性を繰り返し発信し続けること。一見すると当たり前のようですが、非常に大事なポイントだと思っています。

    もう一つは社員自身が主体的に働き方を作る仕組みです。チームごとに会議を行い、「自分は仕事でもプライベートでも、どういう姿になりたいか」という“ありたい姿”をそれぞれが話し合い、チーム単位で働き方をデザインしていきました。こうした自発的なプロセスを取り入れたことで、制度が“自分ごと化”され、浸透につながったと感じています。

    たとえば当社では、心理的安全性に関する研修を、現場ではなく「経営層や管理職から実施」しました。組織の上に立つ人たちが意識を変えることで、職場の雰囲気も変わっていきます。会社がすべてを決めるのではなく、社員一人ひとりが主体的に関わることで、制度が自然と組織に根付いていきました。
    具体例としては、当社の「UNFILO(アンフィーロ)」というブランドは、年齢も立場もさまざまなメンバーが集まり、中途入社の社員も含めて創り上げてきた新しいブランドです。2021年に販売を開始し、現在も好調に拡大しています。多様な人材が力を発揮した成果の一つだと思います。

    MC瀧川:老舗企業様だからこそ、経営層から本気で発信するというのは重要ですよね。多様な人材が活躍していける社風になったことで、社員にとってのモチベーションとなり、それが会社にとっての事業の力となっているのは素晴らしい成果だと思います。

    島川:制度を導入しても、それを使いやすい雰囲気がなければ意味がありません。そこで朝礼やミーティングなどの場で、制度の使い方、働き方やハラスメントに関する話を継続的に共有するなど、「日常的なコミュニケーション」をとても大切にしています。
    また、トップの姿勢も大きいと思います。たとえば育児休暇については、社長自ら取得したこともあります。上の立場の人が実際に制度を使うことで、「制度を使っていいんだ」という雰囲気が一気に広がり、社員も安心して利用できるようになりました。現在は男性育休については全員が取得しています。“誰でも気兼ねなく制度を使える雰囲気”をつくることが、浸透につながったと思っています。

    正木:弊社の場合は、「やると決めたら全員でやる」 というスタイルで、制度の“中身の設計”は社員自らが行い、「誰のための制度か」「何のためにやるのか」を明確にします。ただし、浸透の確認や進捗管理は私が見ます。トップがしっかり“最後まで責任を持つ”ことが大切だと思っています。どれだけ良い制度であっても、代表だけが言っていても広がらない。だからこそ“決めるのは全員、責任はトップ”という形で進めています。

    MC瀧川:ありがとうございます。
    3社のお話を伺っていると、制度を定着させるためには、「トップの意思」「社員の主体的な参加」「日常的な発信」、この3つがとても重要であることがよく分かりました。

    それでは最後に、これから多様な人材が活躍できる職場づくりに取り組もうとしている企業の皆様に向けて、一言ずつアドバイスをいただければと思います。

    青木:女性だけでなく、「男性で育児中の方」「介護中の方」「障がいのある方」「キャリアの方向性が異なる方」など、さまざまな背景を持つ社員がいます。制度を整える際、当社は“性別やライフステージに関わらず、誰もが使える制度”を基本にしました。
    女性だけに限定してしまうと、どうしても「特別扱い」「一部の人向け」という受け止められ方をしてしまう可能性があります。どんな社員も、“自分のなりたい姿に向かって働き続けられる”ことが一番大事だと思っています。そのために、誰もが使える制度を用意し、環境を整えることを大切にしています。

    島川:青木さんと重なる部分もありますが、やはり“誰もが安心して働けること”が一番大切だと思っています。性別や家庭環境に関係なく、それぞれが働きやすい環境を整えていくこと。制度と職場の雰囲気の両方を整えること。最初から完璧を目指す必要はありません。小さな取り組みの積み重ねでも、結果として会社全体の雰囲気・活気につながります。
    今回、他社様のお話を伺って、「うちでも取り入れられる部分がたくさんある」と感じましたので、そういった形で自社に合った取り組みを少しずつ重ねていくことが大事だと思います。

    正木:私が最も大切にしている価値観はシンプルで、「信頼して決断すること」です。女性の力を信じて会社を作ったので、中身の設計は社員自らが行い、経営者として「これが必要だ」と思ったことは、思い切って決断することが重要だと思っています。
    そしてもう一つは、社員が辞める理由をしっかり見ることです。退職理由には必ずヒントがあります。退職理由にフタをせず、「なぜ辞めてしまうのか」「何に困っているのか」を正面から見て、一つひとつ改善していく。これらを一つひとつ改善していくことで、結果として社員が働いていたいと思える会社になっていくのではないかと思います。

    MC瀧川:本日のトークセッションでは、業界の異なる3社の取り組みをご紹介しました。共通していたのは、制度だけを整えるのではなく、「企業文化そのものを変えていくこと」の重要性です。多様な人材が活躍できる職場づくりは、単なる働き方改革ではなく、企業の未来をつくる取り組みでもあります。
    皆様の取り組みが、これから組織づくりを進める企業の皆様にとって少しでもヒントになれば幸いです。

    左から、ラフリエ 正木様、豊玉タクシー 島川様、オンワードホールディングス 青木様、マイナビ 瀧川

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