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第一線で活躍するヒーローたちの「仕事」「挑戦」への思いをつづる

Vol.49俳優 池内博之
旅先で聴いた歌で決意

Heroes File Vol.49
掲載日:2011/4/15

池内博之さんの写真1

様々な土地へ出かけ、そこに暮らす人びとを見るのが好きという池内博之さん。近年、多くの話題作に出演し、俳優として圧倒的輝きを放っている。順風満帆に見えるが、壁にぶつかり苦しんだことも何度もあったと話してくれた。

Profile

いけうち・ひろゆき 1976年茨城県生まれ。モデルとしてデビュー後、映画、テレビ、舞台などで広く活躍。主な舞台出演作に「コースト・オブ・ユートピア」「ヘンリー六世」「ザ・キャラクター」「イリアス」など。映画「13の月」では初監督を務めた。現在、舞台「欲望という名の電車」の東京公演(会場:パルコ劇場)に出演中、5月1日(日)まで。

俳優だけは絶対続けることにした

真っすぐなまなざしと精悍(せいかん)な顔立ちが印象的だ。確かな演技力と独特の存在感で映画、ドラマ、舞台など幅広く活躍している俳優・池内博之さん。

この世界に入ったのは高校時代、スカウトされてモデルを始めたのがきっかけだった。「一生続ける気はなかったんです。最初は完全にアルバイト感覚でした」。そのうちドラマにも出演させてもらえるようになったが、俳優でやっていけるとはまだ思えなかった。

22歳の時だった。ただ何となくモデルと俳優の仕事を続けていた池内さんに、事務所の社長が「お前はどちらがやりたいんだ」と聞いた。
「自分でもどっちだろうと悩み、真剣に考えたくてアメリカのオレゴン州へ一人旅に出たんです。その旅先でスマッシング・パンプキンズというロックバンドの『マヨネーズ』という曲に出会いました。自分の歩幅で進み、無理せず目指せばいい、といった内容の歌詞だったのですが、それがものすごく心に響いた。突き刺さった感じでした。現地で知り合った友達にその歌詞を僕の腕に書いてもらい、帰りの飛行機の中で何度もそれを見ていたら、今自分が興味を持っているのは俳優だ、俳優として頑張っていこうと思えてきたんです」

もともと飽きっぽい性格で、高校時代は学業も部活動も何もかもが中途半端だった。「だからこそ今選んだ俳優だけは一生涯続けようと、その時心に誓いました。それからはもう迷わなくなりましたね」

挑み続けた撮影を経て自分の殻が破れた瞬間

池内博之さんの写真2

池内さんは、作品や人との巡り合わせに運命を感じる時があるという。
中でも映画『嗤う伊右衛門』で監督を務めた蜷川幸雄さんとの出会いは大きかった。
「最初のシーンから、蜷川さんが『これは、ロックなんだ!』と檄(げき)を飛ばすのですが、その意味も分からなくて。とにかく何度も何度もやり直しって感じでした」
普通だったら落ち込むところだが、池内さんは反対に「何くそ、明日こそ絶対いい演技を見せてやる」と蜷川さんのダメ出しに挑み続けた。

「一度だけ、そんな蜷川さんが僕の案を採り入れてくれたんです。罵倒されてばかりだったので心の底からうれしかったのを今でも覚えています」
そしてその撮影が終わった後、何か一つ自分の殻が破れたような気がしたという。

「芝居って想像以上にもっと深く掘り下げられるし、面白いものなんだと思えた。大きな自信になりました」
しかし、人生はそんなに甘くはない。池内さんは、まだいくつもの殻を破らなければならなかった。

怖がる自分に勝つため舞台に挑戦

俳優としての実力をつけるためには、舞台も経験しておいた方がいい。そう頭では分かっていても、最初は二の足を踏んでいたという池内さん。
「正直怖かったんです。舞台って、自分の内面までもさらけ出すような感じがあったから。とはいえ俳優をやっていく以上、このまま逃げ続けているのはおかしいだろうと30歳前ごろから思い始めて。ちょうどその直後に劇団☆新感線の舞台出演のお話を頂いたんです」


そうして挑んだ舞台には映像とは違った面白さ、気持ち良さがあった。何より客席の笑顔が忘れられなかったという。
すっかり舞台に魅了された池内さんは、その後「ヘンリー六世」「ザ・キャラクター」など話題作に次々出演。現在も「欲望という名の電車」に出演中である。今回の演出は松尾スズキさん。池内さんがずっと一緒に仕事をしたかった人だ。

「僕はシリアスな役が多いので、松尾さん主宰の『大人計画』のようなコメディー満載の芝居に出たいと思っていました。今作は翻訳劇なのですが、松尾さんが随所に面白いことをちりばめていてくれて、すごく楽しい作品に仕上がっています。松尾さんの奇抜な発想に驚かされることも多く、いろんな意味で勉強になる現場です」

どんな小さな仕事でも誰かが見ていてくれる

池内博之さんの写真3

現在34歳。舞台を経験することで、よりスケールの大きな俳優として進化している池内さんだが、実はつい最近も大きな壁にぶち当たっていたと話してくれた。

「舞台『リア王』に出演していた頃、30歳を過ぎたあたりから、自分に役が回ってこない感じというか、自分の立ち位置が見えなくなっていて。漠然とした不安を感じ始めていたんです」
その時も「運命の人」となったのは演出家の蜷川幸雄さんだった。2人きりになった際、思い切って相談すると「今は、自分がやりたくてもできないというもどかしさを骨に染み込ませておいて、やれるようになった時にそのエネルギーを全部出せばいい」。蜷川さんはそう言ってくれた。

「今はじっと我慢する時期かもしれない。でも、いつか必ずこの悔しさを活(い)かせる瞬間が訪れる。そう信じ、焦るのはやめようと思いました」

与えられた仕事を一つひとつ丁寧に、一生懸命に取り組んでいきたい。どんなに小さな仕事でも絶対に見ていてくれる人がいるんだから――。最近はそんなふうに思うことも多い。とにかく俳優としてさらなる高みを目指すことだけを考え、進んでいきたいという。その純粋な思いこそ池内さんの魅力だろう。真っすぐなまなざしは、常に前へと注がれている。

ヒーローへの3つの質問

池内博之さんの写真4

現在の仕事についていなければ、どんな仕事についていたでしょうか?

ものづくりが好きで、この世界に入る前は、建築士になりたいと思っていました。もし俳優になっていなかったら、その道に進み、室内設計の仕事に携わっていたと思います。

人生に影響を与えた本は何ですか?

「聖なる予言」(ジェームズ・レッドフィールド著)です。23歳の頃に読みました。偶然とは必然であり、だからこそ日々の出会いを大事にしなければいけないということに気づかされた一冊です。

あなたの「勝負●●」は何ですか?

「お参り」ですね。神社へよく行きます。昨年は芸能の神様として知られる奈良県の天河神社へも行きました。

Infomation

舞台「欲望という名の電車」
池内博之さん出演中!

近代演劇史上不朽の名作である「欲望という名の電車」を、日本の演劇界が誇る奇才・松尾スズキさんが演出。「人間の愛憎を生々しく表現しています。震災で大変な時ですが、だからこそ、この舞台で少し現実を離れ、楽しいひとときを過ごしてもらえたらと思っています」(池内博之さん)。

「欲望という名の電車」
東京公演/2011年4月12日(火)~5月1日(日)
会場/パルコ劇場
作/テネシー・ウィリアムズ
演出/松尾スズキ
出演/秋山菜津子、池内博之、鈴木砂羽他
問い合わせ/パルコ劇場 03-3477-5858
公式サイト/http://www.parco-play.com/web/play/yokubou

※5月7日(土)、8日(日)に大阪公演、10日(火)に名古屋公演あり

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