
“クラウドの衝撃”乗り越え、インフラ経験をニフティクラウドで生かす

転職者プロフィール
ニフティ
クラウド事業部 クラウドビジネス部 クラウドエンジニア
山田佑輔さん(2010年8月入社/29歳)
【仕事内容】
SIer勤務、顧客企業のインフラ構築
↓
クラウドインフラの開発、機材の選定や調達、顧客へのビジネス提案
インフラエンジニア→クラウドビジネス・エンジニアへの転職
クラウドビジネスの拡大に伴い、エンジニアのキャリアにも変化が現れ始めている。
企業が個別にインフラを用意し、インフラエンジニアが対応する――という従来の仕事が、クラウドサービスの台頭によって変化してきているためだ。
山田佑輔さんは、インフラエンジニアとして約5年の経験を積んだ後、ニフティへと転職した。ニフティクラウドのビジネス企画を担当する部署で働き始めて、およそ1年9カ月がたつ。
※ニフティクラウドは、2010年1月にサービスを開始したIaaS(Infrastructure as a Service)型パブリッククラウドサービス。
「インフラエンジニアの仕事がなくなるかもしれないと思った」というほど、山田さんにとってクラウドの存在は衝撃的だったという。
そんな山田さんは今、クラウドの分野でインフラエンジニアの経験をどのように生かし、どのような経験を積んでいるのだろうか。
クラウドという衝撃
山田さんは、転職前はSI企業のインフラエンジニアだった。2005年、新卒で入ったSI企業から、顧客企業である技術研究所へ配属。そこでインフラ構築を担当した。主な業務はサーバの増築やネットワーク構築といった、インフラ構築だった。研究所だったこともあり、複数のOSや仮想化技術に触れられたことは良かったと、山田さんは当時を振り返る。
「商用UNIXのSolaris、CentOSにRed Hat Enterprise LinuxにUbuntuと複数のLinuxディストリビューション、Windows Server 2003、仮想化ソフトウェアのVMware、Xen、KVM、クラウド基盤ソフトウェアのEucalyptusなどに触ることができました」
日々の仕事での経験を通し、仮想化技術が急ピッチで発達し、クラウドコンピューティングのための基盤として進化していることも実感した山田さんは、「それまでの常識を覆すクラウドの登場は、衝撃的でした」と語る。
物理サーバを調達する場合、機材の選定や購買部門との調整などに数カ月がかかる場合も珍しくなかった。だが、クラウドサービスを使えば、Webブラウザ上で数クリックすればサーバリソースを調達できてしまう。インフラ構築に費やす時間とコストが、根本から変わる。
このままだと、自分の仕事がなくなるのではないか――。そんな危機感が、「それならクラウドを提供する側に行こう」と、山田さんに転職を考え始めるきっかけを与えた。
クラウド分野への転職を決意。わずか3週間で内定へ
クラウドの分野への転身を目指し、転職活動を始めた山田さん。そこで彼がもう1つ重視したのは、自社でサービスを作っているということだ。もともと、サーバ増築など“新しいものを作ること”に興味があった山田さんは、クラウドの分野で新たにサービスを作っていける企業に絞って、転職先を探した。
転職にあたって複数の会社を検討したが、その中でニフティは第1志望だった。「当時はニフティクラウドが登場してまだ半年ぐらいで、まさにその立ち上げや成長に参加できると思いました」と山田さんは当時の思いを話す。
転職活動を始めた2010年の6月からわずか3週間後、山田さんは第1志望のニフティから、晴れて内定の通知を受けた。
顧客と接することが一番の刺激。クラウドならではの醍醐味も

山田さんが配属になったのは、ニフティクラウドのビジネス企画を担当するクラウドビジネス部だ。クラウドインフラの維持と増強、導入する機材の評価、そして営業支援まで、業務は多岐にわたる。インフラ構築のための製品選定や調達などの仕事に加え、営業担当者に同行して顧客に会う機会も多い。そこには、以前の環境では知ることができなかった世界があった。
「顧客と会うことは、自分にとって一番の刺激になっています」
顧客が希望するサービスの内容を聞き出し、どのようにそれを実現するかを考えることが、山田さんの仕事で重要な部分を占めている。
ニフティクラウドを利用する顧客には、Web系の企業やBtoB系の企業など多様な企業がいる。既存システムをクラウドに移行する案件もあれば、Web上のサービスを新たに立ち上げる案件もあり、ニーズは幅広い。顧客の声をきちんと聞き、対応するのは重要な任務だ。
「転職前に想像していた以上に、仕事の幅は広がっています。例えば、Webサービス構築で問題を抱えている顧客に、新たな構成を提案したことがあります。無事にサービスがリリースできた時には、仕事の面白さを感じますね。こうした顧客に密着した仕事は、インフラの構築や運用だけでは得られない刺激があります」
クラウドならではの解決法を提示できることも、クラウドビジネスの醍醐味(だいごみ)だ。「物理サーバで構築したサービスの場合、物理サーバの制約の中で解決法を考えなければなりませんが、クラウドならプログラムからサーバリソースを制御できます。一時的に200台のサーバリソースを借りることも自由に実行できます。今までできなかったことが、クラウドなら簡単にできるようになる。クラウドの面白さを実感しています」と、技術的な面白さも感じているようだ。
サービス全体を考えて、製品選定をする面白さ
また機材の導入のため、製品の評価や選定をする仕事も多いという山田さんは、ある機材を導入した際の印象深い経験について話してくれた。
「問題解決のための機材導入でかなり時間を掛けて検討したのですが、これはエンジニアとして刺激になる仕事でした。どこがサービスのボトルネックになっているか、それをどう解決するか、上に乗るアプリケーションの動作を見越した上で機材を設定することが求められるので、エンジニアとしてはサービス全体を見る必要がありました。この“全体を見る”という視野の広がりが、とても面白かった」
購買には、技術的な視点はもちろんのこと、技術“以外”のスキルも重要な役割を果たす。「社内調整をする中で、コミュニケーションスキルも伸びたと感じています」。クラウドインフラに向かい合う職場の中で、山田さんは日々多くの刺激を受け続けている。
ビジネスに関わるエンジニアとして、いずれはマネージャを目指したい
今の仕事については「満足している」と話す山田さん。転職によって、仕事の幅は格段に広がった。他部署間のやりとりや交渉なども、意外に自分に合っていると感じているという。
「ニフティは職場の雰囲気も良く、フロアは意見交換で常ににぎやかです。打ち合わせやディスカッションが頻繁にあるため、ずっと机と向き合っているということはありません。新しいことに挑戦したい自分にとっては、その方が合っていると感じています」
また、サービスの全体を見ることや、他部署間とのやりとりなどの幅広い業務を通して、マネジメントを目指したい気持ちも生まれてきたという。
クラウドは、インフラエンジニアにとっての脅威となりうる。しかし山田さんは、むしろそこにチャンスを見出し、クラウドビジネスの最前線に自ら飛び込んで新しいキャリアへの道を切り開いた。これまでと違う仕事内容を通じて、新しく「マネージャ」というキャリアの方向性も見えてきた。
「新しいものにチャレンジする好奇心があれば、クラウドビジネスに関わることは、インフラエンジニアにとってチャンス」と山田さんは語る。
クラウドを脅威と見なすか、チャンスととらえるか――クラウドは、エンジニアがキャリアを考える契機になるだろう。
人事に聞く、山田さんの評価ポイント
前職で、ひととおりサーバ構築運用からネットワークまで幅広く経験していたこと、また仮想化の検証で実績があったことを評価しました。
山田さんは、とても前向きで向上心が強く、自身の意見をはっきりと伝えることができるという印象があります。また、技術に対する好奇心が高く、取り組み方も真面目で、エンジニアとしてのさらなる成長を予感させる人柄でした。
これまでのインフラエンジニアとしての経験値と、クラウドへの興味と意欲を非常に強く感じたため、採用に至りました。
※企画・制作:@IT自分戦略研究所編集部
※JOB@ITの記事(2012年4月)に再編集を加えて掲載しています。
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