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どれだけ貯まった?どうやって貯めた?20代の貯蓄をプロが徹底検証
掲載日:2017.7.3
「年収やキャリアなど、人生の大半はこの時期に決まる」ともいわれる20代。仕事に就き、経済的に自立していく中で身に付けたお金の貯め方・使い方は、将来にわたる「お金とつき合い方」の基礎になるでしょう。20代をどう過ごすかで、ゆとりを持って暮らせるのか、ずっとお金に追われる生活が続くのかの分かれ目となる可能性もあります。そこで20代、30代向けに資産運用のアドバイスを行う株式会社クレア・ライフ・パートナーズの社長、工藤将太郎さん(33歳)に20代で身に付けたい「お金とのつき合い方」を伺いました。
多い?少ない?20代単身世帯の金融資産は平均141万円
まず同世代のみんながどれだけ貯めているのか、金融広報中央委員会の調査(*1)から見てみましょう。それによると、「20歳代の単身世帯の金融資産保有額」の平均は141万円。これは預貯金や株式を含む金融資産全体の額で、預貯金(定期預貯金も含む)に限ると平均は102万円になります。
しかし金額の内訳では「金融資産を持っていない」が62.6%、残りは「100万円未満」から「3,000万円以上」までと非常に幅が大きく、また年間手取り年収が「300万円未満」で数百万円の資産がある人もいれば、「500万円から750万円未満」で資産ゼロの人もいるなど、収入と資産の関係も意外にバラツキがあります。
工藤:「実は、年収が高ければ貯蓄できるというのは大きな勘違いで、月々の収入からあれこれ使った残りを貯めようとしても、まず貯まりません。本気で貯めるなら、もらったお金を手にする前に天引きで貯める。これがお金とのつき合う基本中の基本です」
(*1)の「種類別金融商品保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)」より20歳代のデータを抽出
記事内(*1)はすべて『家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](平成27年)』。以下同様
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資産ゼロからの脱出。月々いくら貯めればいい?
しかし調査では金融資産を持たない人も多いようですが、20代はまだお金を貯めなくても大丈夫なのでしょうか?
工藤:「私は20代向けの資産形成セミナーで、20代を終える頃には自分の年収と同額程度の貯蓄を目指しましょう、とお伝えしています。これは20代でそれだけのお金が必要な訳ではなく、最もお金がかかる50代に、年収の5倍程度の資産を持つためのファーストステップにしてほしいからなんです」
工藤さんによれば、50代は子どもの教育費、親の介護費用、自分たちの老後資金の準備などで人生最大にお金がかかってしまう人がほとんど。だから20代からお金の貯め方を考えてほしいとのこと。それでは毎月いくらぐらいを貯蓄に回せばよいのでしょうか?
工藤:「これは一人暮らしか親などと同居か、都市部か地方都市かでまったく違ってきますが、当社の考える貯蓄割合の目安としては、独身で一人暮らしなら月収の17%程度、同居なら35%程度とセミナーでお話ししています」
(*1)の「年間手取り年収(臨時収入を含む)からの貯蓄割合(金融資産保有世帯)」より20歳代のデータを抽出
ただし目安はあくまで目安でしかなく、50代での資産をどれくらいにするかという目標によって、貯蓄額・割合はまったく違ってくると工藤さんはいいます。さらに、そのためにどうやってお金を貯める・増やすかの手段を選ぶことで、貯蓄だけでなくほかの金融商品に振り分ける必要性も出てくるでしょう。
まずは20代でこれだけ貯めるという身近な目標を立てて、そこから毎月の貯蓄額を考えてみる。これも20代で身に付けたいお金とのつき合い方なのです。
今すぐ改善!20代にありがちなお金のNG行為
ここまでは20代でやるべきお金とのつき合い方を見てきましたが、逆にやってはいけないことは何なのでしょうか?
工藤:「自分がよく分かってないものに、お金を使うことです。やや極端な例かもしれませんが、『こういう秘密の儲け話がある』『この予測ソフトを使えば投資で勝てる』など、怪しげな投資話もこれに含まれるでしょう。そんなうまい話が私たちのもとに届くはずもなく、無駄遣いの最たるものといえます。もちろん、自分への投資といってちょくちょく不要で高額な物を買う、日々の節約のストレスから突然一気にお金を使ってお財布がピンチになるといった、身近な無駄遣いも見直した方がいいでしょうね」
また一概に無駄とは言い切れませんが、自分に必要なのかも分からずに入っている生命保険なども一度検討した方がいいとのこと。さらにカードローン、リボ払いを多用するなど、毎月の収入でうまくやりくりができていない人は、すぐに生活を見直すべきと工藤さんからアドバイスをもらいました。
工藤:「こうした家計の見直しや改善には、家計簿をつけることをお勧めします。体調が悪いと病院を受診したら、検査をしてどこが悪いかを診断し、治療してくれるはず。それと同じで家計の改善には、家計簿で弱っている部分を具体的に知ることが大切です」
できれば毎日、最低でも週単位で家計簿をつけていくと、「最近やたらとコンビニで○○を買っている」など自分の無駄遣いに気が付くとのこと。実は工藤さんも社会人になって すぐに家計簿をつけ始め、30代で会社社長になる基礎を作ったのだそうです。
工藤:「そして必ず『貯蓄』の項目を作り、そこに天引きにした毎月の貯蓄額を一番に書き込んでしまいましょう。余ったら貯めるから、貯めた残りを使うへ、お金とのつき合い方をシフトチェンジするツールになってくれるでしょう」
取材協力/工藤将太郎
株式会社クレア・ライフ・パートナーズ(CLP) 代表取締役社長。西南学院大学経済学部卒業後に大手生命保険会社に入社するも、生命保険に偏る日本人の将来設計に疑問を持ち、自らは投資による資産形成を実践。その経験をもとに、20代、30代の資産形成に関するアドバイスを行うCLPを2011年に創業。
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