シゴトサプリトピックス

なぜ社長は靴磨き屋に行くの？　キレイにするだけじゃないその役割とは

掲載日：2015.9.21

「仕事がデキる人は靴がキレイ」と一般的に言われたりしますが、若手ビジネスパーソンにとって靴磨き屋は少し敷居が高く感じてしまう場所。そもそも、本当に優秀なビジネスパーソンが来ることは多いもの？

「社長さんなど、人の上に立つ立場の方はよくいらっしゃいますよ。そのような人たちほど、物を大切にしている印象がありますね。大体週に1回くらいの頻度で来て、定期的にメンテナンスされています」

こう話すのは、有楽町駅徒歩1分の東京交通会館ビル1階にある「千葉スペシャル」店長の大村賢哉さん。

靴磨き屋とは思えないほどオシャレだと注目を集めている同店。実は、ユナイテッドアローズと乃村工藝社の両社長が常連であることから、衣装と什器の提供を受けているのだとか。もちろんオシャレなだけでなく、ビニール袋を履かせ衣服が汚れないようにするなどのサービスも行き届いています。

靴磨きを受けている間はなんだか手持ち無沙汰になりそうですが、社長や仕事がデキる人など、忙しい人は靴を磨かれている間どのようにしているのでしょうか？

「メンテナンス方法など靴に関する内容や、千葉スペシャルについての質問を受けることが多いです。中には、つかの間の昼寝をする人も。いい意味で息抜きの時間に活用されていますね。靴磨きの順番を待っている間は、電話をしたり、パソコンで仕事をされたりしています」（大村さん　以下同）

どうやら、数分もムダなく活用しているようです。

実際に、筆者も千葉スペシャルの靴磨きを受けてみました！　左が磨く前で、右が磨いた後。見た目が全然違います。

「ただキレイにするために磨いているのではありません。歩行は血液の循環を促すポンプ的な役割を担っていて、“足は第二の心臓”と呼ばれています。それを支えるのが靴であり、負担がかからないよう足になじませているのです。ピカピカなのは、あくまでも副次的な効果ですよ」

本来、革は柔らかい素材ですが、乾燥と共に固くなってしまうのだとか。オリジナルのクリームで磨くと、そのポテンシャルが引き出され、革が滑らかになるといいます。足になじむことが、結果的に長持ちさせる秘訣。今履いている靴だけでなく、新しい靴や、しばらく履いていなかった靴を磨いてもらうのもオススメとのこと。

「値段が高ければいい靴ということではありません。自分の足に合った、長持ちする靴を大切に履いていくのが一番ですよ」

つまり、靴磨きの効果は、身だしなみだけではなく、靴を長持ちさせることにもあるようです。仕事がデキる人ほど、自分の足に合った靴を大切に長く履いて、仕事の効率をアップさせているのかも!? まずは、デキるビジネスパーソンのマネをしに、靴を磨きに行ってみては？

（名久井梨香＋ノオト）

取材協力／千葉スペシャル

以前は、有楽町駅のガード下で営業していたものの都の条例により撤退することに。一時期は閉店に追い込まれたが、根強いファンの支えがあり、2012年9月に東京交通会館ビルに再オープン。所要時間は10分ほど。料金は一律1,000円。

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