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ハードワーク(きつい仕事)に不安を感じたら?「限界サイン」を迎える前に。キャリア危機との向き合い方

ハードワークに不安を感じたら?「限界サイン」を迎える前に。キャリア危機との向き合い方

今の仕事、やりがいはあるし、成⾧も感じています。
でも休みは少ないし、残業は当たり前。正直、体力的にも精神的にもきついです。40代になってもこの働き方を続けられる気がしません。
「このままでいいのかな?」と不安になることも増えました。転職すべきなのか、それとも今の職場で改善できる方法があるのか……どうしたらいいでしょうか。

仕事に真剣に向き合っているからこそ、ふとした瞬間にこうした悩みが頭をよぎるもの。「忙しいのはみんな同じ」「これくらい頑張らなきゃ」と自分を奮い立たせてきた人ほど、どこかで限界や違和感に気付いてしまうのではないでしょうか。

実際、マイナビ転職が行った『キャリア危機に対する意識調査』でも、仕事がハードで続けられなくなることへの不安は、給与・健康問題と並んでTOP3に入る深刻な課題として挙げられています。

マイナビ転職『キャリア危機に対する意識調査』

マイナビ転職『キャリア危機に対する意識調査』

「ハードだけどやりがいがある仕事」を続けるべきか、それとも「続けられる働き方」を選ぶべきか――その判断は決して簡単ではありません。こうした問題に悩まされることは、決して弱さではなく、キャリアのステージが上がる中で自然と芽生える“サイン”のようなもの。

だからこそ今回は、自分の働き方に疑問を感じたその時に、何から考えればいいのか、どんな選択肢があるのかを、専門家と一緒に紐解いていきます。キャリアコンサルタントの林碧先生にお話を伺いました。

キャリア・コンサルタント
林 碧(はやし みどり)

株式会社キャリアイズ 代表取締役社長、国家資格キャリアコンサルタント・キャリアコンサルティング技能士2級、両立支援コーディネーター。 企業人事経験および個別相談対応経験を活かし就職・転職の相談からライフキャリアビジョン構築、育児・傷病など個別事情との両立まで、幅広い相談に対応。通算4000件以上の個別面談実績、年100件以上の研修登壇実績を保有。特に若年層のキャリア形成支援を得意とし、大学での登壇実績が豊富である他、企業向けの育成者研修や若手定着支援、人材コンサルティングも実施。日経Xwomanアンバサダー。小学生2児の母。

この記事はMEETS CAREER by マイナビ転職で
2026年02月10日に掲載された記事の転載です

目次

    「仕事がハードすぎる…」と感じたときに、まず考えたい“続けるための整え方”

    今の仕事に、やりがいや成長を感じている。それでもふと、「この働き方を、この先も続けられるのだろうか」と不安になる――今回のご相談は、そんな率直なお気持ちが込められた内容です。

    忙しさに耐えられなくなったわけではない。投げ出したいほど嫌になったわけでもない。ただ、40代、50代と先を考えたときに「このペースのままでいいのかな」と立ち止まる瞬間が増えてきた。そうした感覚に心当たりのある方は少なくないでしょう。

    この感覚は、甘えでも弱さでもありません。仕事に真剣に向き合う人ほど、キャリアの段階が上がる中で陥りやすい課題と言えます。

    「仕事がハードすぎる」と感じる背景にあるもの

    若手の頃は、多少の無理も「成長のため」と受け止められた、という方もいるでしょう。負荷がかかるほど経験が積み重なり、成果につながる実感も得られたはずです。

    一方で、経験を重ねるにつれて、同じ負荷でも感じ方が変わってくることがあります。これは年齢による体力低下だけの問題ではありません。

    • 責任が増え続けている
    • 裁量は増えたが、調整の余地が少ない
    • 成果を出しても、働き方は変わらない

    こうした構造的なズレが蓄積していくのも原因なのです。自分が変わって「頑張れなくなった」のではなく、求められる業務量や責任・負荷の総量が増える中で、個人の許容範囲を超え始めた可能性があります。

    選択肢は「我慢」か「転職」だけではない

    不安が強くなると、考えは二択に寄りがちです。

    「このまま耐えるしかないのか」「いっそ環境を変えたほうがいいのか」。

    けれど実際には、その間にもうひとつの選択肢があります。それが“今の環境の中で整えなおす”という考え方です。

    まずは、今感じているハードさの正体を分解してみてください。業務量なのか、時間帯なのか、責任の集中なのか。

    あわせて

    • 自分の裁量で変えられるもの
    • チームや組織で変えられるもの
    • 構造的に変えにくいもの

    と分けて、変えやすいところから着手すると良いでしょう。

    すべてを「自分の頑張り」で解決しようとしないこと。それが、持続可能な働き方への第一歩です。

    働き方を見直そうとするとき、「何から手をつければいいかわからない」と感じる人は少なくありません。仕事は山積みで、時間も余裕もない。そんな状態で改善を考えるのは、正直しんどいものです。

    だからこそ最初にやってほしいのは、状況を少しだけ客観的に眺めること。今の苦しさを努力不足として自己卑下するのではなく、役割や期待、構造など 外部因子を切り分けて確認するだけでも、糸口は掴みやすくなります。

    ポイントは「ひとりで抱え込まないこと」

    ここまで読んで、「結局どこまで自分が頑張るべきなのだろう」と感じた方もいるかもしれません。

    まず大前提として、コントロールできることは意外と限られています。業務の進め方や優先順位は工夫できても、人手不足や組織方針、評価制度は個人の努力だけでは動かしにくいもの。

    それにもかかわらず「もう少し頑張れば何とかなる」「弱音を吐いたら迷惑」と考えて、変えにくい部分まで抱え込むと、消耗するばかりで良い結果につながりにくくなります。

    だからこそ、ひとりで抱え込まず、周囲を巻き込みながら解決にあたること。
    エネルギーを注ぐべきなのは、チームや組織の助けで変えられる余地のある範囲です。

    鍵になるのが、上司への相談と、業務の分配・委譲です。

    上司への相談は、「弱音」ではなく「再設計」

    上司に相談すること自体が、とても高いハードルになる人もいます。

    「自分さえ我慢すれば回る」「評価が下がるかもしれない」「忙しそうだから言えない」。そう考えてきた人ほど、相談は簡単ではありません。

    一方で、知っておいてほしいことがあります。あなたの苦しさは、声にしない限り、思っている以上に周囲には伝わっていないということです。

    上司の多くは問題を黙認したいのではありません。現場を離れた結果、負荷が見えにくくなっているだけ、というケースも多くあります。そのため、相談がきっかけで、業務の優先順位や役割分担が見直されることも十分あり得ます。

    あなたが限界まで抱え込む前に「実はこういう状態です」と共有されるほうが、組織にとっても上司にとっても救いになることが多い。突然の退職や体調不良で初めて気づくより、事前に相談があったほうが助かる――そう感じる上司も多いものです。

    少なくとも、“事後”より“事前の相談”のほうが建設的に動きやすいケースは多いでしょう。

    それでも「言えない」人のための小さな一歩

    頭では分かっていても「それでも言えない」人がいることも事実です。そんなときは、いきなり上司に話そうとしなくても大丈夫です。

    まずは紙に書き出して課題を可視化する。信頼できる同僚や社外の人に話して整理する。こうした「実際に話す前の準備のプロセス」も相談の一部だと思ってみてください。

    また、伝えるときは「弱音」ではなく、仕事を続けるための共有であり再設計の相談だと捉えると伝えやすくなるでしょう。

    「今の役割で成果を出し続けたい。ただ、このままだと長期的にみて、パフォーマンスが落ちそうです。仕事の進め方や配分を一緒に検討いただけませんか」――そんな言葉からで十分です。

    あなたの声は、組織が無理な構造に気付くきっかけにもなります。

    抱え込みすぎていないか、立ち止まってみる

    忙しい状態が続くと「これくらい自分で」「任せるより早い」と抱え込みがちです。けれどそんな状態は、一時的に仕事が回ったとしても、長期的には健全とは言えません。

    一人に業務が集中すると、組織全体の遂行力が育たず、無理が固定化してしまいます。

    また「仕事を渡せない」人の中には、質が下がることを必要以上に怖がっているケースもあります。完璧さを求めて時間をかけすぎたり、手放してもよい仕事まで抱え込んだりして、結果的に自分のハードさを増やしていることも。

    本当にそこまで必要なのか、今の役割として求められているのか、一度見直してみてください。

    仕事を手放すことは責任放棄ではありません。配分の見直しであり、誰かを育てる機会でもあります。

    短期的には引き継ぎで負荷が増えても、長期的にはあなたを楽にし、チームを強くすることにつながります。

    それでも難しいと感じたときの「前向きな準備」

    周囲に働きかけても、すべてがうまくいくとは限りません。理解が得られなかったり、構造的に改善が難しかったりすることもあります。

    もちろん心身の健康は何より大切です。そうした状況を踏まえた転職は、逃げではなく、取れる行動を取った上での前向きな一手として捉えてよいでしょう。

    ただし、勢いで決断する必要はありません。「どんな働き方なら無理なく続けられそうか」を言葉にし、選択肢を知って準備しておく。いつでも選べる状態をつくること自体が、不安を和らげてくれます。

    まとめ|続けるために、整える

    「このままで大丈夫かな」と感じたとき。それは、続けるために整える必要が出てきたサインとも言えるでしょう。

    続けられなくなる前に、自分のサインに気づけたことを認めてあげてください。
    そのうえで、手の届く範囲で自分を少し楽にする方法を、自分と組織のために考えてみてほしいと思います。

    周囲と調整したり業務を委ねたりすることは、短期的には負荷が増えたように感じるかもしれません。それでも長期的には負担を減らし、チームを強くする選択につながります。

    もし難しいと感じたなら、その先の選択肢として転職を前向きに捉えることも自然な流れです。

    今の環境で工夫することも、別の環境を考えることも、どちらもあなたのキャリアを大切にする行為。焦らず、順番に考えていけるといいですね。

    制作:マイナビ転職編集部

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