転職活動は働きながら?それとも辞めてから?
掲載日:2025年09月22日
記事まとめ(要約)
- 働きながら転職活動をしたことがある人は約75%
- 在職中の転職活動は収入が安定しているなどメリットが多い
- 一方、現職と応募先の双方に配慮が必要で、時間のやりくりが難しい
- 転職成功のコツは、期限と軸を決め、複数の求人に応募すること
転職活動は働きながらすべきか、それとも今の仕事を辞めてからすべきか、悩む人も多いと思います。
在職中に転職活動をすることのメリット・デメリットの両方を知り、自分に合う転職活動のスタイルを考えてみましょう。
働きながら転職活動したことある人は約75%
在職中に転職活動をしたことはありますか?(現在している場合を含む)
- 調査方法/インターネット調査
実施期間/2025年5月20日~26日
マイナビ転職が転職活動をしたことがある774人にアンケートを取ったところ、74.8%が「在職中に転職活動をしたことがある」と答えました。
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働きながら転職活動するメリット
働きながら転職活動することには「経済面が安定している」「離職期間(ブランク)がない」「もしもの時、現職にとどまる道がある」といったメリットがあります。一つずつ解説します。
- 経済面が安定している
- 離職期間(ブランク)がない
- もしもの時、現職にとどまる道がある
【メリット1】経済面が安定している
転職活動は先の見えない挑戦です。退職後、貯金を切り崩して生活するにしても、活動が長引けば、いずれ生活費を賄えなくなってしまいます。
また、転職活動では面接のための交通費、応募書類のプリント代、身だしなみを整えるための費用など、こまごまとした出費があり、負担になることも考えられます。
しかし、在職中に転職活動をする場合は、収入があり経済面が安定しているため、自分が納得いくまで妥協せずに取り組むことができます。
【メリット2】離職期間(ブランク)がない
離職期間が長い応募者に対して、企業はあまり良い印象を持たない傾向があります。
特に、空白期間の理由について説明がないと、「働く意欲が低いのではないか」などと憶測を呼び、採否に影響することも。
また、長期にわたって現場を離れると、どうしても「仕事の勘」が鈍ってしまいます。在職中に転職先を決めることができれば、スキルを維持したまま新天地で活躍することができます。
【メリット3】もしもの時、現職にとどまる道がある
転職活動を進めていくと、現職の良さに気づくことがあります。また、希望の条件に合う求人が見つからなかったり、選考が難航したりして、活動自体を見合わせるケースもあるでしょう。
在職中の転職活動は、万が一活動を中止しても、現職にとどまる選択肢が残されています。そのため親しい同僚にも告げず、内密に進めましょう。
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働きながら転職活動するデメリット
一方で、働きながら転職活動することにはデメリットもあります。
- 時間に追われ、判断力が鈍ることも
- スケジュール調整が難しい
- 疲れてモチベーションが下がる
【デメリット1】時間に追われ、判断力が鈍ることも
在職中は、限られた時間のなかで転職活動に取り組まなければなりません。
企業研究や応募書類の作成など、自分を見つめ直しながら取り組む作業は、落ち着いた環境でじっくり集中したいもの。
しかし実際は、仕事の合間や帰宅後に行うことになります。時間に追われると気が焦って「取りあえず締め切りに間に合わせること」が目的になり、応募書類の仕上がりが雑になったり、判断力が鈍ったりすることがあります。
【デメリット2】スケジュール調整が難しい
在職中だと応募先企業から連絡が入ってもすぐに返事ができなかったり、提示された面接日程に合わせづらかったりと、時間の調整がつかないことが多々あります。
休みが取りづらい・残業が日常的に発生する職場だと選考の日程がなかなか合わず、転職活動が長引いてしまうこともあるでしょう。
ただし、在職中の求職者に配慮しオンライン面接の提案や、日程・時間の調整をしてくれる企業もあります。企業側の予定を聞いたうえで相談してみましょう。
また内定をもらっても、現職の引き継ぎが難航し、入社日が予定より大幅に遅れてしまうと、内定取り消しになるケースがあります。1~2カ月の遅れなら承諾してくれる企業もあるようですが、現職と内定先の双方に対し、誠意を持って入社日の調整を行う必要があります。
【デメリット3】疲れてモチベーションが下がる
特にトラブルがなくても、一日真面目に働けば、気力・体力を消耗するものです。
応募書類の作成や企業研究、面接のシミュレーションなど、転職活動は集中力を要する作業の積み重ねです。疲れていると「やる気」を維持するのが難しいため、モチベーションも下がり、途中で挫折してしまう恐れもあります。
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働きながら転職活動するコツ
では、どうすれば働きながら効率良く、転職活動を進められるのでしょうか。
転職の期限と軸を決める
転職の期限を決めずにだらだらと続けてしまうと、活動が長期化し、現職の業務にも集中できなくなるリスクがあります。そのため、スケジュールを意識し、例えば「3カ月間、集中して取り組む」といった具体的な期間を設定するのが効果的です。
また、転職理由や希望条件が曖昧なままでは、選択肢が広がり過ぎて判断に迷い、いつまでも決断できなくなってしまいます。そこで、自分が重視する転職軸を整理し、優先順位を明確にしておくことで、効率的かつ迷いの少ない活動が可能になります。
複数の求人に応募する
転職活動で1社のみに絞ってしまうと、選考結果が出るまで活動が停滞し、不採用だった場合には一からやり直すことになります。
複数の企業に応募することで、効率的に比較検討ができ、自分に合った企業を見極めやすくなるだけでなく、転職後のミスマッチや後悔を防ぐことにもつながります。
更に、複数の選択肢があることで心理的な余裕が生まれ、面接にも落ち着いて臨みやすくなります。ただし、応募数を増やし過ぎて準備が不十分にならないよう、各企業に合わせて丁寧に対応する姿勢が大切です。
オンライン面接を活用する
働きながらの転職活動は、オンライン面接を積極的に活用すると効率的です。移動時間を省けるため、仕事の合間や終業後にも予定を組みやすく、面接のために有給を取りにくい人にとって大きなメリットになります。
また、自宅など落ち着いた環境で臨むことで、余計な緊張を抑えやすい点も利点です。オンライン面接を実施している企業に積極的に応募することはもちろん、求人情報に記載がなくても、企業にオンライン面接が可能か相談してみるのも良いでしょう。
転職エージェントを利用する
転職エージェントとは、求職者と企業の間に立ち、双方のマッチングを支援するサービスです。
マイナビエージェントなら、各業界・職種に精通した専任のキャリアアドバイザーが希望条件に合った求人を無料で紹介します。
そのほか、応募書類の添削、面接対策、スケジュール調整、年収交渉など、転職活動をトータルサポート。働きながらでも安心して進めることができます。
働きながら転職活動する際の注意点
働きながら転職活動をする場合、いくつか注意点があります。
会社のPC・スマホ、メールは使わない
会社のPCやスマホ、メールアドレスを転職活動に利用しないことは非常に重要です。業務用の端末やアドレスは会社の資産であり、利用履歴や通信内容が管理されている場合があります。そのため、私的な転職活動に使用すると、情報漏えいや信用低下といったリスクが生じます。
また、勤務時間中の利用が発覚すれば、職務専念義務違反として問題になることもあります。応募や面接連絡には、必ず個人のPCやスマホ、プライベートのメールアドレスを使用するようにしましょう。
転職活動していることを職場の人に話さない
働きながらの転職活動は、周囲に話さないのが基本です。たとえ信頼できる同僚であっても、情報が漏れて上司や人事に伝わる可能性があります。うわさが広がると、居心地が悪くなったり、重要な仕事から外されたりして、退職まで働きづらくなることも十分に考えられます。
また、転職活動を通じて現職の魅力を再確認し、辞めない選択をするケースもあります。転職活動はあくまで水面下で慎重に進め、内定を得てから正式に退職の意向を伝えるのが安全です。
退職の申し出期限を確認しておく
退職の申し出期限は事前に確認しておきましょう。多くの企業では、就業規則で退職希望日の1〜3カ月前までに申し出るよう定められています。更に、業務の引き継ぎに必要な期間や後任者への影響も考慮しておけば、現職に迷惑を掛けず、より円満に退職しやすくなります。
転職活動中に応募企業から入社可能時期を聞かれた際に、就業規則や引き継ぎを踏まえた具体的な時期を正確に示せるよう準備しておくと、選考がスムーズに進み、信頼も得られます。
現職への配慮を忘れずに
現職への配慮を忘れず、後任者が困らないよう、業務の流れや資料を整理し、丁寧に引き継ぎ準備を進めておきましょう。最終出社日まで誠実に職務を全うする姿勢を示すことは、周囲との良好な人間関係を保ち、次のステップへと気持ち良く進むために欠かせません。
また、退職の意向を伝える際は、不満や批判ではなく、「自身のキャリアを更に高めたい」「新しい分野に挑戦したい」といった前向きな理由を述べることで、円満退社につながります。
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Q&A働きながら転職活動する時の疑問
働きながら転職活動する時に気になる疑問をQ&A形式で解説します。
面接日程の調整はできる?
基本的に可能
面接の日程調整は、働きながら転職活動をしている場合に限らず、基本的に可能です。多くの企業は応募者の事情に配慮し、平日の業務時間後や土曜日など柔軟に対応してくれます。
最終面接では社長や役員が面接官を務めることが多いため、調整が難しい場合もありますが、複数の候補日を提示するなど誠実な姿勢で相談すれば、応じてもらえる可能性があります。
大切なのは、現職に支障のない時間帯を希望していることを率直に伝え、丁寧に相談することです。
面接で会社を休む時、どんな理由や言い訳を伝える?
「特に理由は伝えず、有給休暇を取得」が一番多い
働きながら転職活動をしていると、面接のためにどうしても会社を休まなければならないこともあるでしょう。
そんな時、ほかの人は会社にどんな理由や言い訳を伝えているのでしょうか? マイナビ転職が行ったアンケートによると、一番多かったのは「特に理由は伝えず、有給休暇を取得」でした。
入社日はどのくらい待ってもらえる?
内定から1~3カ月が目安
内定から入社までの期間は、一般的に1〜3カ月が目安です。企業は引き継ぎなどを考慮してこの期間を想定しています。
ただし、急募の求人では、より短期間での入社を求められる場合があります。一方で、企業がどうしても採用したい優秀な人材であれば、状況によっては半年程度待ってもらえるケースもまれにありますが、これはあくまで例外です。
入社時期を交渉する際は、現職での十分な引き継ぎ期間を考慮しつつ、入社への強い意志を明確に伝えましょう。
まとめ
在職中の転職活動は、「現職」「応募先」の双方に配慮しながら時間をやりくりする難しさがありますが、収入が安定していることや、離職期間(ブランク)がないことなど利点も多く、おすすめです。
転職成功のコツは、期限と軸を決め、複数の求人に応募すること。オンライン面接や転職エージェントを活用するのも一つです。現職への配慮を忘れず、時間をうまく使って、理想の転職をかなえましょう。
監修者
谷所 健一郎(ヤドケン)
キャリア・デベロップメント・アドバイザー(CDA)
有限会社キャリアドメイン 代表取締役
有限会社キャリアドメイン 代表取締役 キャリア・デベロップメント・アドバイザー(CDA)。1万人以上の面接と人事に携わった経験から、執筆、講演活動にて就職・転職支援を行う。ヤドケン転職塾 、キャリアドメインマリッジを経営。主な著書「はじめての転職ガイド 必ず成功する転職」(マイナビ出版)、「転職者のための職務経歴書・履歴書・添え状の書き方」(マイナビ出版)、「転職者のための面接回答例」(マイナビ出版)、「転職者のための自己分析」(マイナビ出版) ほか多数。
マイナビ転職 編集部
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