転職の逆算スケジュールの立て方|転職活動に必要な期間と流れ
更新日:2024年06月21日
記事まとめ(要約)
- 転職活動を始めるベストタイミングは、求人数が増える2~3月と8~9月
- 最初にゴール=転職予定日を決めて、そこから逆算してスタートを決める
- 転職活動スタート→情報収集・検討→応募・面接→退社~入社の流れ
- 転職にかかる期間は約3カ月の人が多いが、順序立てて行動しなければ長期化する
「転職しようかな……」と思い立った時、まず何からやればいいのか、転職先に入社するまでにどのようなプロセスがあり、どのくらい期間がかかるのか分からない方も多いのではないでしょうか。
また、計画を立てずに「取りあえず求人情報を見て、目に留まった会社に応募して……」と流れのまま進めていくと、思いもよらぬリスクに直面することも。
今回は、転職にかかる日数や流れ、逆算スケジュールについて解説します。リスクを回避するだけでなく、スムーズに転職を進めることができる「逆算スケジュール」で、転職の成功を勝ち取りましょう。
転職にかかる日数と流れ
転職にかかる日数と大まかな流れを把握し、成功までの道筋をイメージできれば、迷わずに転職活動を進められます。一般的な転職にかかる日数と流れを紹介するので、自分の状況や理想と照らし合わせながら確認しましょう。
転職活動スタート
転職活動スタート期は、自己分析や自分のキャリアイメージを固めるなど転職の軸を決める時期です。
転職を決意してすぐに気になる企業に応募すると、転職した後にミスマッチが起きる恐れがあります。
「自分はなぜ転職をしたいのか」「次の企業や仕事に求めるものは何か」を考えて、整理することが大切です。頭では分かっていても、いざ文章にしようとするとなかなかうまくまとまらないものなので、一度書き出すと良いでしょう。書き出してからまとめることで、自分の強みやスキルを言語化できます。この作業は応募企業の絞り込みや志望動機、自己PR作成にも直結するので、しっかりスキルや経験の棚卸し(自己分析)をやっておきましょう。
情報収集・検討
転職活動では、気になる業界や企業、仕事内容などの最新情報をチェックすることが大切です。
多くの求人情報や企業の採用ページを見ることで、「このような仕事があるのか」「この業界は全体的に年収が高い」などの気づきがあり、視野が広がる可能性もあります。
具体的には、志望する業界の採用基準や採用動向のほか、平均的な給与額や求められるスキル、資格などは前もって調べておきましょう。場合によっては転職イベントやセミナーに参加してみるのもいいかもしれません。合同企業説明会では企業の採用担当者から直接話を聞けるほか、1日のうちにたくさんの企業から情報を収集できるのが最大のメリットです。上手に利用して、転職活動に役立てましょう。
応募・面接
応募・面接期では、気になる企業に応募し、書類選考や面接などを経て内定を獲得します。
働きながら転職活動をする場合は、仕事の合間を縫って書類作成や面接対策を行うことになるので、効率的に進められるように時間の工夫をしましょう。
転職の場合は、求人が出ている期間が限られています。応募したい企業があれば複数応募するのも良いでしょう。1社ずつ応募していると、選考に落ちるたびに振り出しに戻ってしまい、転職活動期間が長引いてしまう可能性もあるためです。
特に失業中の場合、無収入が続き、経歴の空白期間が長くなる恐れもあるので、複数社に応募して同時に進めましょう。
なお、面接日が被らないように、余裕を持ったスケジュールを組むことが大切です。
退社~入社
内定通知を受け取ったら、入社意思を回答して、条件交渉や入社日の調整を行いましょう。
1カ月前までには上司に退職の意思を伝えて、後任者に業務の引き継ぎを行います。
また、会社から支給されている健康保険証や社員証、制服などを返却し、離職票・源泉徴収票の受け取り、年金・保険などの各種手続きを忘れないようにします。
転職先では、雇用契約の締結や入社手続きを済ませ、就業規則にも目を通したうえで初出勤日を迎えましょう。
転職活動に良いタイミングはある?
転職活動を始めるベストタイミングは、求人数が増える2〜3月と、8〜9月だと言えるでしょう。企業の事業年度から考えると2〜3月は、採用活動が活発化する時期です。
これから新年度を迎える4月に社内体制を整えるためだと考えられます。同様の理由から下半期がスタートする10月に向けて8〜9月も採用活動が盛んです。
また、求人数は減少するものの4〜5月は、ライバルが少なく、企業側の採用に対する本気度が高い状態ですので穴場だと言えます。
4月入社の採用活動が落ち着き、新体制発足後の人手不足で人材が必要になったり、退職者がでたりと、急を要する求人が多い傾向にあります。
より多くの求人のなかから自分に合う企業を見つけたい人は、2〜3月、8〜9月がおすすめで、選考から内定獲得までスムーズに進めたい方は、4〜5月に転職活動を始めると良いでしょう。
「逆算スケジュール」を立ててみよう!
転職初心者におすすめしたいのは、手始めに「逆算スケジュール」を作ること。「今週は情報収集、その後2日で書類作成……」と時系列で計画を立てるのではなく、最初にゴール(転職予定日)を決めて、そのゴールから逆算して転職活動スタートの日を決めましょう。
自分の状況を踏まえたうえで下記の4ステップに落とし込めば、逆算スケジュールを立てられます。
- ゴール(転職予定日・入社時期)を決める
- 退職のタイミングを決める
- 内定時期から逆算し、求人応募を始める時期を決める
- 応募に向けていつごろから情報収集や準備に着手するか決める
まずは、いつまでに転職したいのかを決めましょう。具体的には、「半年後に」「新年度のタイミングで」など自由に設定し、そのうえで内定をもらうタイミングに目星を付けておきます。
次に、退社のタイミングを決めます。転職先が決まればすぐに現職を辞められるわけではないので、就業規則を確認して退職の意思を示すタイミングを把握しておきましょう。業務の引き継ぎや、有給休暇、ボーナスなども考慮したうえで、余裕を持ったスケジュールを立てることが大切です。
続いて求人応募を始める時期を考えます。一般的には応募してから選考を経て内定が出るまで1カ月前後という人が多いようです。応募企業とのやりとりや面接の日程調整がスムーズに進むと、より短期で終えることができるでしょう。
最後に、スキルや経験の棚卸しおよび自己分析、希望業界や企業の情報収集、履歴書用の写真準備、面接用のスーツのチェックなどのスケジュールを立てます。
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「逆算スケジュール」が大切な理由
なぜ「逆算」なのかというと、「勢いのまま転職」や「なんとなく転職してしまうこと」を防ぎ、起こりうるさまざまなリスクを回避することができるからです。
ここで言うリスクというのは、例えば「目に留まった良さそうな求人に応募し無事に内定を得たけれど、長く勤められる会社ではなく数年後に再度転職することになった」「取りあえず会社に退職意向を告げてしまったので、無収入の期間を作らないように焦って転職先を決めることになった」「引き継ぎが思うように進まず、有給消化も骨休めの期間もなくすぐ次の会社で働くことになった」などです。
特に、今の仕事を続けながら転職活動をする場合は限られた時間の中でいかに効率的に進めていくかが重要です。また、どのタイミングで退職するか(退職の意向を会社に伝えるか)もよく考えて判断しなければなりません。そのためゴール(転職予定日)から逆算するスケジュールの立て方が必要なのです。
転職活動は今後のキャリアプラン、ひいては人生設計を見つめ直すまたとないチャンスでもあります。焦って妥協したり、行き当たりばったりのまま転職をすると何度も転職を繰り返すことになるので、しっかりスケジュールを立てることでリスクや心配事をなるべく減らし、「本当に行きたい会社にアプローチする」ことに専念しましょう。
逆算スケジュール作成のポイント
自分の今の状況に合わせて、いつまでに転職をしたいのかを設定することが大切です。
在職中に転職活動を進めるのか、退職後に開始するのかでスケジュールが大きく変わってくるので、現実的なスケジュールを立てましょう。
また転職活動の期間は、約3カ月といわれていますが、順序立てて行動しなければあっという間に過ぎていきます。
転職の成功をイメージして、そこから逆算し「今月は○○と△△をする」「今週は職務経歴書を作成する」などとやるべきことを明確にしていくことが大切です。
より効率的な転職活動を進めるためにも、専用のToDoリストを作成してみるのも良いでしょう。
Q&A転職スケジュールに関する質問
転職スケジュールについて疑問や不安なことがあれば払しょくして、納得したうえで転職活動を進めることが大切です。よくある質問に回答するので、気になる項目があればチェックしましょう。
短い期間で転職活動するのと、長い期間で転職活動をするのは、それぞれどのようなメリットがありますか?
転職活動は、心身共に負担が掛かるものですので、短期間で成功すれば負担を抑えられます。一方で長期的に転職活動をすると、市場調査や自己分析などに十分な時間を使えるため、さまざまな企業や自分の本心を知ったうえで転職できることがメリットです。
ただし、長引けば長引くほど焦りが出て精神的に疲弊してしまい、判断力や決断力が鈍くなってきます。
「今よりいい会社が見つかれば転職したい」という場合は、仕事を続けながら気長に職探しをするのも良いですが、そうでない場合は「転職活動は短期決戦」と肝に銘じて、計画的に行動したほうが良いでしょう。
働きながら転職活動をするのと、退職してから転職活動をするのはどちらが良いでしょうか? それぞれのメリットやデメリットを教えてください
在職中、退職後といった応募者の状況によって、採否が決まるわけではないのでどちらでも構いません。
在職中であれば、収入が途切れることなく落ち着いて転職活動に取り組める点がメリットです。しかし、仕事をしながら書類を作成したり、面接を受けたりとスケジュール管理が大変になることがデメリットとして挙げられます。
一方、退職後であれば時間に余裕があるので、転職活動に専念できることが利点です。
転職活動が長期化してしまうと、生活習慣の乱れや、経済的な不安が生じるケースもあります。退職後のブランク期間が長ければ、採用担当者が「働く意欲が低いのでは?」と懸念を抱く可能性もあるでしょう。
まとめ
転職にかかる日数は約3カ月の人が多く、スケジュールを立てて進めなければ、長期化する可能性があります。
なるべく短期間で転職を成功させるために、逆算スケジュールを立てて計画的に行動しましょう。
転職予定日からの逆算スケジュールをしっかり立てておけば、焦って転職先を決めようとして判断を誤ったり、退職時にトラブルに見舞われたりというリスクを減らせるはずです。
まずは「ゴールを設定すること」から始めて、転職活動のスタートを切りましょう。
マイナビ転職 編集部
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