転職ノウハウ

応募企業の探し方や履歴書の書き方、面接のポイントから円満退職の秘けつまで。あなたの転職を成功に導くためのノウハウを紹介!

朝日新聞×マイナビ転職 Heroes File
Heroes Fileロゴ

第一線で活躍するヒーローたちの「仕事」「挑戦」への思いをつづる

Vol.210 映画監督 HIKARI
人生はあなた次第、自らの選択で切り開くもの

掲載日:2020/1/10

HIKARIさんの写真1

長編監督デビュー作が「日本映画を新しいステージへと昇華させた作品」と評されているHIKARIさん。世界中の映画ファンから熱い支持を得ているほか、すでにハリウッドからも数々のオファーを受けているという。
これまでさまざまな“やりたいこと”を積み重ね、たどり着いた映画監督という道。
自らの意志で10代からアメリカで暮らすなどHIKARIさんの半生をたどり、パワフルで笑みを絶やさないその生き方に迫った。

Profile

ひかり/大阪府出身。ロサンゼルス在住。女優、カメラマン、アーティストとして活躍。南カリフォルニア大学大学院映画芸術学部の卒業制作映画『Tsuyako』で監督デビュー。初の長編監督作品『37セカンズ』が2020年2月7日(金)から新宿ピカデリーほか全国にて公開予定。

2019年、ベルリン国際映画祭で観客賞と国際アートシアター連盟賞の2冠に輝き、世界中から熱い支持を集めている話題の映画『37セカンズ』が20年2月7日(金)から公開される。メガホンを取ったのは、これが長編デビュー作となる新進気鋭の監督HIKARIさんだ。

本作では脳性まひの主人公ユマが、自己表現を模索しようともがく中でさまざまな人たちと出会い、新しい体験をして成長していく姿が軽やかに、優しいまなざしで描かれる。「人が前に進むには経験が必要です。ユマの姿を通して、障害があろうがなかろうが、人生は自らの選択で切り開いていくもの、あなた次第なんだよということが伝わるといいなと願っています」とHIKARIさんは笑顔で語る。

大阪で生まれ育った。幼いころから目立ちたがり屋で好奇心旺盛。スキーや少林寺拳法のほか、合唱団を通じてミュージカルやオペラ、博覧会に出演したり、子役として演劇の舞台に立ったりしたこともあったそうだ。「常に今いる場所から飛び出して、もっと新しいことがしたいという気持ちが強かったみたいです」

HIKARIさんの写真2

18歳で単身渡米。南ユタ州立大学で舞台芸術やダンスなどを学び、学士号を取得。続いてユタからロサンゼルスへ移住し、オーディションを受けて女優の仕事、カメラマン、そしてアーティストとして油絵を描いて売ったりなど、新たな経験を次々に積み重ねていく。「将来のこととか、これを仕事にしようとかといったことは一切考えず、とにかくやりたいと思ったことをやる。結果的にそれが後々何かにつながれば、というぐらいの感覚でした」

そして次は何をしようかと考えていた時、頭に浮かんだのが映画監督だった。高校時代に8ミリ映画を作った時の楽しさが思い出されたのだ。とはいえ、映画監督という仕事について何も知らなかったので、今度は南カリフォルニア大学大学院映画芸術学部に入学する。

「毎日、学業とアルバイトに追われました。2年目からは学費が高くなるので奨学金を受けつつ、それでも足りないので教授助手も始めたりして。しかも課題で短編も撮らないといけない。我ながらよく頑張ったと思います」

運命を変えたのは卒業制作で手掛けた作品『Tsuyako』。この短編映画が世界中から高く評価され、50もの映画賞を受賞した。「いろんな国から呼んでもらえ、上映後に涙を流しながら感想を伝えてくれる人もたくさんいました。ここまで人の心を動かせるものってすごいなって。そんな映画のパワーをひしひしと感じ、これこそが私がこれからすべきことなのかも知れないと思いました」

好きなことに懸命、それが周りを引きつける

HIKARIさんの写真3

11年に短編映画で監督デビューしたHIKARIさんは、その後もしばらくは短編作品で実績を重ねる。その際、意識したのは毎回内容の異なるものにすること。「テーマをLGBT、福島、恋愛などと変えたし、ジャンルもファンタジーアドベンチャー、ミュージカル、アニメーションといろいろ挑戦しました」

中でもダンスと音楽で物語が展開する作品『Where We Begin』はトライベッカ映画祭で最優秀短編映画にノミネートされ、他の映画祭で合計8賞を受賞。その実力は世界で認められていった。「ただ、私自身にいつか長編を撮りたいという思いがあり、その脚本を年1本ずつ書きためていたんですね。でも満足のいくものがなかなか生み出せなかった」

そうしたなかで、2年半かけて完成させたのが20年2月公開の『37セカンズ』だ。「障害者の性に関する、ある医師へのインタビューにインスパイアされたのが発端です。それから15人くらいの障害者とその家族を取材しました」

そして脚本を書き進めるうち、主人公ユマには障害をもった人をキャスティングしたいと思い至り、オーディションを実施。書類選考で絞られた100人ほどの中から探し当てたのが佳山明(かやまめい)さんだった。出生時に脳性まひを患った女性で、演技経験はない。「表情が愛らしくって、とにかく声の可愛さに引かれました。聞いているだけで助けたくなるんです。この声が映画のクオリティーを上げると確信し、彼女に合わせてストーリーも大幅に変えました」

本作は早くも米ハリウッドの目に留まり、HIKARIさんにはオファーが殺到。すでに複数のドラマや映画の大型プロジェクトが動き出しているという。その過程で、切り札として役立っているのが前述の短編作品たち。「私が『37セカンズ』のような作品以外にどんな映画を撮れるか一目瞭然で理解してもらえますから。とはいえ、一回こけたら終わりかも知れない。だから、いきなり何百億円という大作に挑戦するのではなく、しばらくは身の丈にあった作品をやって実績を作ってから次のステップに進みたいと考えています」

好きなことだけやる。嫌だと思ったらやめればいい。子供のころからそう母親に教えられ、そのスタンスを守って生きてきたという。「他人の干渉を気にせず自分が好きなことをやりたいなら、それを一言でもいいから声に出して明らかにすることも大切です。何より、自分の好きなことに懸命に取り組んでいたら、それに引かれて周りもついてくると思うんです」

取材中も終始満面の笑み。エネルギーに満ちたHIKARIさん。次回作も楽しみだ。

ヒーローへの3つの質問

HIKARIさんの写真4

現在の仕事についていなければ、どんな仕事についていたでしょうか?

ファッションデザイナー。母親に教えてもらい、小学3年からパターン(型紙)を引くところから洋服作りをしていたんです。アメリカで過ごした大学時代もずっと自分で洋服を作っていました。

人生に影響を与えた本は何ですか?

子供のころは夏目漱石や森鴎外、芥川龍之介といった作家の作品が素直に好きでした。高校時代に『フォレストガンプ』を読んで、すごく感動したのを覚えています。

あなたの「勝負●●」は何ですか?

世界平和を祈ります。そうすると自分がニュートラルな立ち位置になれる。どんな困難な状況に遭遇した時も、人々が平和で幸せになることを祈ると、そこに意識が流れて、恐怖感がなくなります。

Infomation

長編デビュー作『37セカンズ』が全国ロードショー!

ベルリン国際映画祭で2冠を達成したHIKARI監督の長編デビュー作『37セカンズ』が2020年2月7日(金)から新宿ピカデリーほかにて全国ロードショーされる。出生時に37秒間呼吸が止まっていたことが原因で、手足を動かせないという障害を負った貴田ユマ、23歳。漫画家として活動する親友のゴーストライターとして働いているが、自分のアイデアを自身の作品として発表できないことへの歯がゆさと、過保護な母との生活に息苦しさを感じていた。そんな彼女がある出来事をきっかけに新しい世界を切り開いていく——。ヒロインを演じたのは、出生時に脳性まひを患った佳山明(かやまめい)さん。書類選考で絞られた約100人の候補者の中からオーディションで選ばれ、共演する神野三鈴さん、大東駿介さん、渡辺真起子さん、熊篠慶彦さん、板谷由夏さんらと一緒に、文字通り体当たりの演技を見せている。監督・脚本のHIKARIさんは「障害者が主人公だからといって、絶対に“お涙ちょうだい映画”にはしたくなかった。あくまで一人の女の子が懸命に生き、自立していく姿を楽しんでもらえたらと思っています」と語る。

公式サイト:http://37seconds.jp

Heroes File 人気記事ランキング

5月9日(金)更新

朝日新聞とマイナビ転職が厳選した全求人一覧を見る
あした転機になあれ。マイナビ転職

豊富な転職・求人情報と転職ノウハウであなたの転職活動を支援する【マイナビ転職】。マイナビ転職は正社員の求人を中心に“日本最大級”常時 約8,000件以上の全国各地の豊富な求人情報をご紹介する転職・求人サイトです。毎週火・金更新であなたの希望の職種や勤務地、業種などの条件から検索することができます。職務経歴書や転職希望条件を匿名で登録するとあなたに興味を持った企業からスカウトされるサービスや、転職活動に役立つ職務経歴書サンプルや転職Q&A、会員登録をすると専門アドバイザーによる履歴書の添削、面接攻略など充実した転職支援サービスを利用できる転職サイトです。

キーワードから記事を探す

検索フォーム

人気コンテンツランキング
転職成功ガイド