面接で必ず聞かれるのが「志望理由・志望動機」。多くの企業が重視する質問なだけに、不採用の決め手になってしまうことも。皆さんも言ってしまっているかもしれない「NG志望理由」を採用担当者に聞いてみました。例文も併せてチェック!
全ての業種・職種の面接でNGな志望動機・志望理由ワースト5
「志望動機・志望理由」は、企業が応募者の入社への本気度や強い意志を測り、アンマッチな人材かどうかを見分けるための大事な判断材料。なかなか面接が突破できないとお悩みの人は、もしかしたら「志望動機」に問題があるのかもしれません。
今回、編集部が企業の採用担当者にヒアリングしてみたところ、面接では業種・職種を問わず「不採用となるNG志望動機」が存在するようです。良かれと思って放った一言が原因で、せっかくのチャンスを棒に振ってしまうなんてもったいなさすぎる!
というわけでここでは、中でも特に人事面接官の不評を買った「NG志望動機・志望理由」のパターン、ワースト5をピックアップ。さらに、NG志望動機に対する採用担当者の本音も暴露しちゃいます。ぜひ、あなたの志望理由・志望動機を見つめ直す参考にしてみてください。
NG志望動機 其の一
本当に入りたいと思ってる? 志望動機・志望理由が口先だけ
実は非常に多いのが「志望動機が漠然としすぎていて伝わらない」、「とにかく熱意だけで押し切ろうとする」など、“志望動機になっていない志望動機”を語ってしまう人。面接では「なぜその会社なのか?」具体的に述べるのが鉄則。事前に企業研究をして、志望動機・志望理由を説明できるように準備しておく必要があります。
会社のホームページすらろくに見ていないから志望動機もどこかちぐはぐだし、答えに困ると「とにかく感動しました」の一点張り……。面接に臨む準備がまるでできていない時点で論外です。
(照明機器メーカー)
「人の役に立つ仕事がしたい」「営業の仕事で成功したい」など、漠然としたことを言われても困る。それってどこの面接でも通用するようなことなので「なぜ当社なのか」という部分が見えてきません。
(人材派遣・紹介)
NG志望動機 其の二
「勉強したいから……」会社を学校とカンチガイ
意外とありがちなのが面接で「勉強熱心さ」をアピールして玉砕するパターン。「御社で勉強したい」という志望動機は、本人的には前向きな姿勢をアピールしているつもりでも、企業側には「自ら戦力になろうとしない受身な人間」と捉えられる可能性大。原則として「会社は勉強をしに行くところではない」ことを押さえておくべきです。
「スキルはあまりないので、学ばせてもらいたいです!」。そんな真っすぐな目で言われても……。最初から教わる気満々じゃなくて、まずは自分がどう貢献したいと思っているのかを知りたいですね。(広告代理店)
「研修してもらえますよね? 未経験からでも学べますよね?」とひたすら聞いてきた応募者。スキルアップに対する意欲は十分感じましたが、できれば「働く意欲」を見せてほしかったです。(不動産)
NG志望動機 其の三
志望動機で給料や制度が最優先。興味があるのは待遇のみ!?
もちろん待遇面は大事ですし、給与やお休み、残業について気にしてしまうのは偽らざる本音かもしれません。ですが、あまりにもそれを面接でグイグイ全面に出し過ぎるのは避けたいところです。志望動機はあくまで事業内容、仕事内容に照らしたものであることが望ましいでしょう。
「ぶっちゃけ給料が良さそうだったんで」って、いくらなんでもそれはぶっちゃけすぎ! だったらウチより給料が良い企業に誘われたらすぐ辞めちゃうの?(金融系)
「残業が少なそうだから」「休みがしっかり取れそう」といったことを志望動機に挙げる人はあまり感心しません。確かに大事なことかもしれませんが、まるで働く意志が感じられないので……。(公共サービス)
NG志望動機 其の四
「デキる私を採りなさい」面接で根拠なき「上から目線」
これまでの実績をアピールしつつ志望動機を語るのはもちろんOK。とは言っても、エスカレートしすぎるとただの自慢になっていたり、不遜な印象を与えたりしてしまうことも。「会社に貢献できる」というアピールは必要ですが、妙に「上から目線」な態度になってしまわないようご注意を。
前職での実績を延々と語った挙句「この会社もボクが入社すれば成長できるはずです」と自惚れた一言に唖然……。いくらなんでも話を盛りすぎなのが見え見えだし、とにかく偉そう!(アパレルメーカー)
「私のスキルには見合わないけど、スカウトメッセージが届いたから来てやった」とハッキリ言う傲慢な態度。さらには「おたくの主要取引銀行はどこですか?」なんて逆質問まで……。(IT・通信)
NG志望動機 其の五
仕事内容は二の次? “場所ありき”の志望動機
仕事内容や企業そのものではなく、企業の地理的な場所を志望動機に挙げてしまうのはNG。確かに応募者にとって「働く場所」は企業選びの重要なポイントの一つですが、企業側から見ると「その企業で働きたい理由」にはなりません。逆に、場所ありきで「どの企業でも良かった」なんて印象を与えてしまうかも。
「家から近かったから……」ってそれはアナタの都合でしょ? 近けりゃどこでも良かったの? 転勤になったらどうするの?(IT・通信)
「地元で働きたい」と“地元愛”をアピールする人はけっこういます。正直、面接では地元への熱さよりも仕事に対する熱さが見たいんですけど。(医療機器メーカー)
まだまだあった! 面接で採用担当者が仰天した「トンデモ志望動機・志望理由」実例集
「地元を出て行った
彼女を追いかけてきました。
だからこの近くで就職した
いんです!」って知らんがな……。(学習塾)
「御社でスキルを
身に付けたあとに、
起業したいと思っています」。
いやいや、辞めるつもりで
入られても困りますから。(サービス・レジャー)
志望動機を聞いたのに、
なぜか業界の悪口を
延々と語り出した志望者。
そんなに不満なら別の業界に
行ったらいいのに……。(IT・通信)
「自分らしさを生かせるという
社風に引かれました!」と、
大学時代のサッカー部のユニフォームに
スパイクを履いて面接に訪れた。
突っ込みどころが満載過ぎる……。(旅行・観光)
「御社とボクは名前の
イニシャルが同じなんです。
運命を感じて!」。
う~ん、意味不明です。(製造業)
大きな模造紙に、
「御社と私、運命共同体」
といった図式のようなものが
書かれていたのを持ってきた。
志望動機…… だったのか?(広告代理店)
調査対象:企業中途採用担当者(有効回答数60件)
調査期間:2012年5月1日~5月31日
◎文/やじろべえ ◎デザイン/blue vespa ◎イラスト/タナカケンイチ
面接の志望動機・志望理由の伝え方
面接で採用担当者は、「採用ニーズにマッチした人材なのか」という視点で応募者を見極めようとしています。そのため志望動機では、以下の3つのポイントを押さえることが重要です。
- 企業が求めている人物像とマッチした実績・強みをアピールする
- 自身の強みをどのように生かして応募企業に貢献していくかを明示する
- 「なぜ当社なのか?」という採用担当者の疑問に答える
特に3つ目の「なぜ当社なのか?」が伝われば、説得力はぐんと増します。求人情報や採用ページだけでなく会社のホームページなどもチェックして、応募企業ごとの志望動機を作成してください。「なぜ当社なのか?」に答えるための情報収集の方法は、以下の記事で詳しく解説しています。
面接の志望動機・志望理由で他の応募者と差をつけるなら?
面接に役立つ! 【職種別】志望動機例文
《履歴書に志望動機を書く時は?》
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