Vol.3 30歳、初めての転職。強みをアピールできる言葉を持て!
5年間勤務した専門商社を退職して、現在転職活動中の挑戦者。面接官は、前職で短期間のうちにまったく業務の異なる3つの部署を異動していることに疑問を感じた。異動は自分の希望か、会社の意向か、さらに退職理由も含め、面接官を納得させられる説明ができるだろうか。企業側は、将来的には経営に携われる能力を持った人材を期待しているため、コミュニケーション能力や調整力、柔軟性なども厳しくチェックされそうだ。
今回の挑戦者
挑戦者:高橋さん(仮名) 応募業種:専門商社 応募職種:管理系総合職 年齢:30歳・男性
【30代前半】【事務】【ステップアップ転職】
大学院を修了後、専門商社に就職。1年間営業職を務めた後、IT推進チームで1年10カ月、管理部で1年8カ月にわたり職務を経験。異なる部署でのさまざまな経験に加え、直近の部署である管理部で経理を担当し、経理処理全般での実績があることが強み。経理業務をこなせる管理系の人材を募集する企業への転職を目標としている。
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前編の見どころ
前職で、営業・IT・管理と幅広い業務を経験してきた挑戦者。その中でどんな業務に携わってきたかを伝えながら、自身の強みとして、“チャレンジ精神”と“集中力”をアピールする。それぞれ1年あまりで部署を異動しているため、経験値は低いが、各部署での仕事にもまじめに取り組み、柔軟に対応してきた成果を語る。退職理由は、意に沿わない異動命令。その回答に疑問を感じる面接官の厳しいチェックに、納得させられることはできるか。
中編の見どころ
経理部門での経験をアピールするも、面接官から「求めているのはコア人材。一歩先を行く、戦略的な経理ができる人材を求めている」との言葉が。企業が求める人材と挑戦者が希望する仕事内容とのギャップを指摘される。経理を担当したいと言いつつ、スペシャリストの域には届かない経験の浅さに、面接官は具体的な実績についてさらに質問を重ねる。経理という仕事にこだわり過ぎることで、自身の可能性を狭めることにならないか。柔軟な対応力が問われる。
後編の見どころ
面接官から「自分の長所は?」「あなたが入社した場合の当社のメリットは?」との問いが投げかけられる。面接も後半となり、挑戦者にとっては、自分の魅力を積極的にアピールしたい場面。面接官に「この人を採用したい」と思わせられるかの勝負どころだ。面接を好印象で終わらせるためにも、説得力のある回答が期待されるのだが……。
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挑戦者はどう答えたか?緊迫のシーンを振り返る!
【POINT1】自己PRの訴求力がない!
面接官が自己PRを求めたのに対して、経歴を述べることばかり意識してしまい、人となりの魅力が見えてこない。さらに挑戦者は自分の強みを“チャレンジ精神”と主張するが、面接官は、会話の内容や本人のイメージからは納得できなかった。果たして本当に自分の強みとなるべきものを把握できているのか。表現が上滑りで説得力に欠け、せっかくの売り込みのチャンスをムダにしてしまっている。面接用に準備した回答ではなく、もっと自己分析をして考える必要がある。面接官を納得させる自己PRができないと、面接官には周到に用意された回答と受け止められ、評価には至らない。
【POINT2】前職にこだわり過ぎるのはNG!
職務経験が短いにもかかわらず、経理の仕事へのこだわりが強く出てしまっている。実績や知識(資格)など、スペシャリストを目指すには十分なベースがない中で、一つの仕事にこだわると、会社側は「柔軟性がない」「使いにくい人物」という印象を持ってしまう。さらに今回は、会社が求めているのは管理系の業務を幅広くこなせる人材。むしろミスマッチである。会社側の求める人材を理解して、自分がそれにふさわしい人間であると訴えるのがベスト。挑戦者の場合、さまざまな経験をしていることを強みとして、どんな部署でも与えられた業務をしっかりとこなしてきた。そのまじめさや物事に取り組む姿勢をアピールするべきだ。
【POINT3】気持ちや考えが表情や態度に表れ過ぎている!
答えにくい質問や本人にとって厳しい質問をした時などに、表情が変わったり姿勢が崩れたりといった、目に見えた変化が起こるのは注意すべき点。仕事では必ず人との接点があり、トラブルが起こった時にこうした態度では、マイナス要素が大きい。感情のコントロールが苦手だという印象を与えてしまう。また、目線が下を向いてしまう傾向もあり、自信のなさを相手に気づかせてしまうことにもつながる。面接官は、会社で人と接する時の態度を想定して、相手の表情や受け答えの様子を慎重にチェックしている。面接の場でも、気持ちを落ち着けて、自信を持って面接官に臨みたい。
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回答のコツを伝授!面接官からのアドバイス
特に強く感じたのが、経理という仕事へのこだわりです。そこに柔軟性が感じられず、硬い印象を与えています。“チャレンジ精神”という言葉にも疑問符が付きましたが、これも何か自分の頭の中で描いたイメージに縛られているのではないでしょうか。本来、まじめでコツコツと努力するタイプで、それが挑戦者の魅力だと感じました。もっとしっかり自己分析をして、自分の良い点を把握し、それをきっちりと自信のある言葉で表現できると良いでしょう。冷静な理系タイプとお見受けしましたが、「この会社に入りたい」という熱い部分をもう少し強く出すと、面接官の心も動くのではないでしょうか。
挑戦者の感想
実はあまり面接が得意ではなく、これまでも書類は通るのに面接で落ちることが多くありました。今回の面接では、今まで指摘されなかった部分で、いくつか気付きがありました。例えば「チャレンジ精神は、あなたのイメージと違う」と言われたこともその一つです。面接官に良い印象を与えたいと意識するあまり、本来の自分をしっかりと把握できていなかったのではないかと思います。評価していただいた、コツコツと努力するまじめさや、きちんと目標を成し遂げるねばり強さといった部分をもう一度見直し、これまでの経験を合わせて、何が自分の強みかを改めて見直してみたいと思います。
今回の面接の心得
- 企業の求める人材をしっかりと把握する
- 自分のやりたい仕事をかたくなに言い過ぎない
- 困った質問に対しても動揺が表情や姿勢に出ないようにする
- 目線を下げずに相手をしっかりと見る
今回の面接官 Profile
細田 咲江さん
早稲田大学卒業後、流通会社で12年間、主に人事部に従事。1994年に上田晶美さんとともにハナマルキャリアコンサルタントを設立。現在は、埼玉女子短期大学にて准教授としてキャリアに関わる授業を展開。
また、高校生や大学生の就職、社会人の転職、主婦向けの再就職に関する講演・執筆など幅広く活躍中。近著では、転職の最新ノウハウを満載した「転職 書類」「転職 面接」(すばる舎発行)が話題になっている。
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