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主婦(夫)経験は不利にならない? 正社員への再就職対策【履歴書の書き方】
掲載日:
「正社員として働きたい」と考える主婦(夫)の中には、結婚や出産、子育てをきっかけに仕事から離れたけれど、「ブランク期間(離職期間)が再就職のネックになるのでは」「家庭や子育てと両立できることをうまく伝えられるか不安」という人もいるのではないでしょうか。
そこで、主婦(夫)から正社員への再就職を目指す場合の対策や、効果的な履歴書・職務経歴書の書き方、アピール方法などをキャリアアドバイザーの谷所さんに伺いました。
<INDEX>
- 「主婦(夫)だから採用しない」わけではない
- 主婦(夫)経験がある人を正社員として採用する「期待」と「不安」
- 離職期間や子供の有無による再就職対策
- 主婦(夫)から正社員への再就職を目指す! 履歴書の書き方
- 就業経験別 職務経歴の書き方(具体的な例文)
- 就業経験がない場合の書き方
- アルバイト、パートタイム勤務の書き方
- 就業社数が多い場合の書き方
- 派遣会社で複数の就業先がある場合の書き方
- 子育てなどのブランク期間の書き方
- 再就職のための志望動機ポイント
- 再就職のための自己PRポイント
- 主婦(夫)から正社員になるのは難しい? もし再就職が決まらなかったら
- 多様な人材の活躍を推進する企業は増加傾向に
「主婦(夫)だから採用しない」わけではない
採用担当者は、「主婦(夫)だから」と採否を判断するわけではありません。自社で求める人材と「どのようにマッチし、活躍できるか」を見極めています。
職務能力や経験に魅力があり、採用したいと思われる人材であれば、主婦(夫)としてのブランク期間や、子供の有無は本来関係ありません。
ただし、正社員として長期にわたって働く人材を採用するために「仕事と家庭を両立できるか」、「勤務時間などで業務に支障を与えないか」といった点はチェックしています。
履歴書や職務経歴書を作成するうえで、採用担当者の視点を理解することが大切です。主婦(夫)経験がある人を正社員として採用する際に感じる「期待」と「不安」について考えてみましょう。
主婦(夫)経験がある人を正社員として採用する「期待」と「不安」
主婦(夫)経験がある人への「期待」
- これまでの経験を生かした「即戦力採用」ができる
- 主婦(夫)としての経験や知識を役立てることができる
- 安定した勤務が期待できる
再就職の場合、企業は即戦力、もしくは短期間で戦力になる人材を採用したいと考えます。そのため、主婦(夫)としてのブランク期間があったとしても、前職で培った経験、スキルに期待が寄せられます。
企業が求める人材を想定したうえで、これまでの経験を生かしてすぐに戦力になれる人材であるとアピールすることが大切です。
企業が求める人材は、実務経験や資格だけでなく、スキル、人物像なども含まれます。求人情報の応募条件だけでなく、仕事内容などからも、どんな人材を求めているのかを読み取りましょう。
自身と同世代や、子育て世代を顧客とする企業や仕事では、主婦(夫)としての経験が役立つことがあります。
化粧品販売、エステティシャンや、飲食業の調理、接客、保育や介護にかかわる仕事など、これまでの経験から顧客と同じ立場に立った提案や気配りが求められることも少なくありません。
また、ダイバーシティ(多様な人材の活躍)を推進する企業や、その推進を担う部署などでも、今後必要とされることが増えていくかもしれません。
正社員として長期にわたって働く意志があるため、企業にとって安定した勤務が期待できます。
主婦(夫)経験がある人への「不安」
- 正社員としての勤務条件に見合うか
- ブランク期間があり、実務能力に不安がある
- 配偶者の転勤や出産などを理由に短期で離職する恐れがある
正社員であれば、残業や休日出勤が発生する仕事もあります。原則として「家庭があるから対応できない」という姿勢では、ほかの正社員との兼ね合いもあり、採用が難しいかもしれません。
≪対策≫
原則として、正社員の労働条件に合致した勤務ができることを示してください。子供がいる場合は、配偶者と協力していくことや、保育施設や周囲のサポートがあるので問題がないことを伝えます。
主婦(夫)に限ったことではありませんが、長期のブランク期間があることで、採用担当者は実務能力に不安を感じることがあります。
≪対策≫
前職の職務内容だけでなく、アルバイト、パートタイムでの勤務経験や、ブランク期間に応募職種で生かせる自己啓発や勉強をしてきたことをアピールすると、採用担当者の不安を拭うことができます。
自己啓発とは、資格取得だけでなく、スキルアップのために習得したことや、志望業界・職種にかかわる本を読んで勉強してきたことも含みます。現在勉強中でも構いません。再就職に当たって、今から始めても良いでしょう。
配偶者の転勤や出産が理由で前職を辞めている場合、今後も離職するのではと、正社員採用をためらってしまうことがあります。
≪対策≫
配偶者の転勤で前職を離職している場合、原則として転勤がない、もしくは仮に転勤になっても、配偶者が単身赴任することを了解しているなど、継続して働く意志を示してください。
企業は面接で「出産予定」など女性に限定した質問ができません(男女雇用機会均等法などに抵触するため)。もし、採用担当者がこの点に懸念を抱いていると感じたならば「子育てをしながら仕事をライフワークとして重視していきたい」ことを伝えます。
離職期間や子供の有無による再就職対策
主婦(夫)が正社員への再就職を目指すには、ブランク期間の長さや子供の有無により対策ポイントが異なります。
ブランク期間の長短を、ここでは仮に3年未満と3年以上で区切り、かつ子供なし、子供ありというパターン別に対策を紹介します。
ブランク期間3年未満(子供なし)
前職の経験を生かした再就職でも、未経験の分野でも、積極的にチャレンジしてください。
応募企業の勤務条件に合致しており、応募企業だからこそ仕事がしたい理由と、今後の仕事のスタンスを明確に伝えます。状況に応じて、子供ができても仕事を続けていく意志を面接で示してください。
ブランク期間に自己啓発してきたことを含めて、短期間で戦力になる人材であることをアピールしましょう。
ブランク期間3年未満(子供あり)
前職の経験を生かして短期間で戦力になれる人材であることをアピールし、採用したい人材だと思わせます。未経験の職種に応募する場合でも、応用できるスキルや経験を打ち出します。
子供がいる場合、子供を預ける環境があることや、周囲のサポートがあり業務に支障を与えないことを履歴書に明記するか、面接で伝えましょう。
ブランク期間3年以上(子供なし)
パートタイムやアルバイトを含めて何らかの仕事に就いた経験があれば、短期間であっても履歴書に記載します。ブランク期間で自己啓発したことがあれば併せて書き、短期間で戦力になることをアピールしてください。
3年未満(子供なし)の場合と同様に、面接では、将来子供ができても、仕事を続けていく意志を示す必要があるかもしれません。
ブランク期間3年以上(子供あり)
履歴書や職務経歴書で、ブランク期間の理由について簡潔に述べます。その間に自己啓発していることも記載しましょう。面接では、仕事と家庭を両立していきたいこと、子供については周囲のサポートが得られることなど、業務に支障を与えないことを伝えます。
もし長期のブランク期間がある場合、自身が仕事に慣れる意味でも、正社員として再就職することにこだわらず、正社員登用の道がある契約社員やパートタイマーとして仕事に就くことも考えてみてください。前職に関連する仕事だけでなく、子育て経験が生きる職種や業界を検討するのも良いかもしれません。
主婦(夫)から正社員への再就職を目指す! 履歴書の書き方
ここからは、履歴書の項目別に書き方やポイントを紹介します。
≪履歴書の選び方・記載方法≫
履歴書は、企業から指定がなければ手書き、パソコン作成のどちらでも構いません。手書きであれば丁寧に書きましょう。
パソコンで作成する場合、イチからオリジナルの履歴書を作るのではなく、一般的な履歴書フォーマットを使うほうが違和感を与えません。
≪氏名・住所など基本情報欄≫
氏名や住所欄のふりがなは、ひらがなで書きます。年号も西暦か和暦どちらかに統一します。
証明写真について、最近はスピード写真などでも良く撮れますが、できれば写真館などでプロが撮影したものを使用してください。間違ってもスナップ写真を切り抜いて添付しないように。手を抜いていると思われます。
≪資格欄の書き方≫
応募企業で生かせる資格を正式名称で記載してください。
応募企業や希望職種で生かせる資格であれば、現在資格取得に向けて勉強中であることを書いても構いません。
【POINT】履歴書を書く時の基本
- 心を込めて丁寧に書く
- 企業からの指定がなければ手書き、パソコン作成どちらでも構わない
- 手書きの場合、間違えたらイチから書き直す
- ふりがなはひらがなで書く
- 西暦か和暦どちらかに統一する
- 都道府県名から書く
- 嘘は書かない
- 応募職種に関連する資格を書く
- 原本を提出する
≪学歴欄の書き方≫
再就職では、学歴ではなく職務経歴を重視する傾向があります。すべての学歴を伝える必要はなく、高校、専門学校などから書くか、最終学歴の一つ前の学歴からで十分です。
××県立○○高等学校、△△大学××学部○○学科というように、略さず正式名称で記載しましょう。
【POINT】履歴書・学歴欄の書き方
- 高校、専門学校などからか、最終学歴の一つ前から記載
- 学校名は、略さず正式名称で。「高校」ではなく「高等学校」
- 学部・学科・コース名も記載。応募職種で生かせる専攻・研究テーマは詳細に
≪職歴欄の書き方≫
職務経歴書と異なり、履歴書は職歴欄のスペースが限られていますので、応募企業で生かせる職務経験を強調します。「結婚に伴い退職」など退職理由も簡潔に書いておきましょう。
職務経歴書を別途提出する場合は、履歴書では細かく書かず、企業名、主な職務に留めて、詳細は職務経歴書にまとめることも可能です。
※雇用形態や、就業経験がない場合、就業社数が多い場合など、就業経験別の職務経歴の書き方は次章で解説
また、ブランク期間は何をやっていたか簡潔に書きます。専業主婦(夫)だった場合は「退職後は専業主婦(夫)として子育てに専念しておりました」など無職であった理由も伝えましょう。
応募職種で生かせる自己啓発を行っていれば、【退職後について】もしくは【自己啓発】などの見出しをつけて簡潔に書くか、志望動機や自己PRでアピールしましょう。
【POINT】履歴書・職歴欄の書き方
- 原則として時系列で記載
- 企業名は略さず正式名称で。社名が変わった場合は、○○株式会社(現△△株式会社)
- 企業名の横か、次の行に業種と従業員数を記載
- 応募職種で生かせる職務内容があれば強調する
- 「結婚に伴い退職」など退職理由も簡潔に書く
- 職歴の最終行は「現在に至る」とし、その下の行に右寄せで「以上」と記載
- 書ききれない場合、「詳細は職務経歴書に記載」としても可
- ブランク期間は何をやっていたか簡潔に述べる
- 自己啓発は、職務経歴の次に【退職後について】などの見出しをつけてアピールを
就業経験別 職務経歴の書き方(具体的な例文)
就業経験の有無や、アルバイト、パートタイム勤務の場合、経験社数が多い場合など、パターン別に具体的な書き方を紹介します。
就業経験がない場合の書き方
正社員としての就業経験がなくても、アルバイトやパートタイムなど正社員以外の仕事を職務経歴として記載できます。
まったく就業経験がない場合は、地域のコミュニティやPTAなどで活躍した経験や、仕事に役立つ資格取得に向けて勉強していることを自己PRや資格欄でアピールしましょう。
就業経験がなく自己PRでアピールする場合の例文
【正確かつ迅速な事務処理ができます】
就業経験はありませんが、PTAの役員の会計担当として、ミスのない会計業務を行いました。
大学が経済学部ということもあり、経理職に就きたいと考え日商簿記2級を取得しました。またパソコンスクールで、Word、Excelのスキルを高めています。短期間で戦力になれるよう、今後もスキルを高めてまいります。
アルバイト、パートタイム勤務の書き方
アルバイトやパートタイムも立派な職務経歴であり、応募企業で生かせる経験ならば、積極的にアピールすべきです。
多くの企業は学歴や前職の企業名、雇用形態ではなく、「自社で求めている人材とマッチしているか」をチェックしています。
履歴書・職務経歴書を書く前に、これまでのアルバイト、パートタイム勤務で携わった実務について箇条書きで書き出してみてください。
例えば「ベーカリーでアルバイトをしていました」という一行だけではアピールになりませんが、レジ対応、商品陳列、接客、売上管理、新人アルバイトの指導など職務内容を記載すれば、十分アピール材料になります。
また、多くの仕事でパソコンを使用するので、使える場合は「基本的なパソコンスキルあり」「PC(Word、Excel)」などと記載しておくと良いでしょう。
前職での使用経験がありレベルを伝えられるのであればよりベターです。
記載例:Excel/表やグラフの作成・編集、関数、マクロ機能を使った自動化処理、ピボットテーブルでのデータ分析
職務経歴の基本的な書き方は正社員と同じですが、勤務先企業名の横に(アルバイト)と記載してください。
アルバイト・パートタイム 職務経歴例文
○年○月 ××ベーカリー株式会社(アルバイト)
(△△県内5店舗 従業員数50名)
○○店勤務
主な職務
・レジ対応 ・商品陳列 ・売上管理
1日5時間勤務し、店長不在の時は、店長補佐として売上管理を行った。
売れ筋商品を見極め、欠品がないよう調理部門と連携を取り、前年対比110%の売り上げを達成。
就業社数が多い場合の書き方
就業社数が多い場合、すべて書くとスペースがなくなり、転職回数が多いイメージを与えます。
原則として正社員で勤務した企業はすべて書くべきですが、アルバイトなど短期間の就業が含まれているなら、主な企業を記載した後に「退職後、○○株式会社勤務(アルバイト○カ月)」と留めることも可能です。
また短期間(3カ月程度)で辞めた企業は書かず、面接でブランク期間などについて質問された際、「短期間のため記載していませんが……」と回答することができます。
書く、書かないは自由ですが、面接で偽りの回答をすれば、経歴詐称に該当する可能性がありますので、注意してください。
転職回数が多く、同じような仕事に携わっていた場合、携わった職務内容、実績、評価などをまとめてしまい、次に勤務先企業を記載することで、転職回数が目立ちません。その際、応募企業で生かせる職務を強調します。職務内容や実績などアピールしたいことが多い場合は、履歴書では簡潔に述べ、職務経歴書にまとめましょう。
就業社数が多い場合 職務経歴例文
職務内容
経理業務全般に携わる。
- データ入力業務(性格かつスピードのある入力業務を行う)
- 請求書発行業務(50社の請求書発行および入金確認業務を行う)
- 小口現金精算業務(各部署の小口精算を速やかに行う)
- 支払い業務(チェック体制を強化し正確な支払い業務を行う)
- 帳票類作成業務(フォームを再考することで、読みやすい帳票を作成した)
- 決算に伴う書類作成
経験企業
××株式会社(正社員 ○○年○月~○○年○月)
△△株式会社(正社員 ○○年○月~○○年○月)
◇◇株式会社(契約社員 ○○年○月~○○年○月)
□□株式会社(派遣社員 ○○年○月~○○年○月)
派遣会社で複数の就業先がある場合の書き方
同じ派遣元から派遣社員として複数の企業へ派遣されたのであれば、主な派遣先企業と「(その他3社)」などとまとめてしまうこともできます。
派遣会社で複数の就業先がある場合 職務経歴例文(同一派遣元企業を最初に記載する方法)
○○人材会社(○年○月から○年○月まで派遣社員として勤務)
派遣先における主な職務
・売上入力業務 ・請求書発送業務 ・決算に基づく資料作成
主な派遣先企業名
××株式会社(○○年○月~○○年○月)
株式会社△△(○○年○月~○○年○月)
他、短期間勤務の企業3社
子育てなどのブランク期間の書き方
子育てなどのブランク期間に、応募職種で生かせる自己啓発を行い再就職の準備をしていたと伝えれば、採用担当者の不安を払しょくできます。
嘘は書くべきではありませんが、今日からでも自己啓発を始めて、短期間で戦力になれることをアピールしてください。
ブランク期間がある場合 例文
【退職後について】
退職後、出産、子育てのため3年のブランク期間がありますが、再就職に備えてパソコンスクールでCADの勉強を行い、2D作図の基本操作から3Dのモデリングまで学び、内観・外観パース制作スキルを習得しました。
資格取得や通学ではなくても、自主的に勉強していることがあれば積極的にアピールしましょう。
再就職のための志望動機ポイント
前職と同業種や同職種を志望する場合は、前職の経験を踏まえて短期間で戦力になれることをアピールしたうえで、応募企業だからこそ入社したい理由、更に応募企業で将来実現したいことなどを具体的に述べます。
再就職では、新卒の就職活動と違い、短期間で戦力になる人材が求められているため、志望動機でも職務能力をアピールすることが大切です。
更に今後のキャリアビジョンが「応募企業だからこそかなえることができる」という一文を盛り込むことで、よりインパクトのある志望動機になります。
前職と同職種に応募する場合 志望動機例文
前職で営業事務職として3年間携わり、常に営業職の方が売り上げ向上に専念できるよう、読みやすい営業資料の作成や好感の持たれる電話応対を心掛けてきました。結婚退職後2年間のブランクがありますが、PCスキルを高めるためExcelとAccessの資格を取得しました。
経験を生かして再就職したいと考えていましたところ、貴社の「営業職を親身にバックアップできる人材募集」という求人を拝見し、これまでの経験を生かして貢献したいと考え志望させていただきました。
未経験の職種を希望する場合は、志望したいと考えたきっかけや応用できる経験を記載したうえで、「なぜ応募企業なのか」という点について具体的に述べます。
未経験の職種に応募する場合 志望動機例文
前職は経理職として5年間勤務してきましたが、学生時代に携わった婦人服の販売に適性があると考え、志望いたしました。
ファッションについてのブログを立ち上げて配信していますが、特に貴社が展開するブランドは大好きで、主婦(夫)になってからずっと愛用しています。お客さまに好感を持たれる接客・販売を通じて売り上げを伸ばせる販売職になり、生き生きと仕事がしたいと考え志望させていただきました。
【POINT】履歴書・志望動機欄の書き方
- 実務能力があることと、応募企業だからこそ入社したい理由を記載する
- 未経験の職種では志望したきっかけや応用できるスキルを記載する
- キャリアビジョンを描き、応募企業で数年後やりたいことを盛り込む
再就職のための自己PRポイント
企業が求めている人材と合致する部分を自己PRに記載します。
抽象的な表現ではなく、実務に沿った具体的な自己PRをすることで、採用担当者は、自社で活躍できる人材だとイメージしやすくなります。
また、応募職種で生かせる経験を盛り込むことで、ほかの求職者と差別化できます。
応募職種で生かせる経験をアピールする例文
経験と資格を生かして短期間で戦力になれます。
前職の5年間の人事経験とブランク期間に習得したキャリアカウンセラー資格を生かして、貴社で人材コーディネーターとして短期間で戦力になれます。
人材紹介業務では企業の要望を的確に把握し、求める人材とマッチングする求職者を紹介する仕事ですが、相手の気持ちをくみ取り、的確に対応する判断力が大切だと認識しています。
人事としての採用経験や労務管理経験を生かして、企業、求職者により満足を提供できる人材コーディネーターとして貢献できます。
ブランク期間が長い場合、地域活動やPTAで役員をやってきたことなども、実務に生かせるスキルと結び付けてアピールすることも可能です。
就業経験以外をアピールする例文
問題改善能力があります。
前職では6年間総務の仕事に携わりましたが、結婚、出産を機に地域の活動やPTAの役員を担ってきました。PTAの役員では配布物の作成や現金管理業務のほか、どうしたらより先生と良好なコミュニケーションが取れるかと考え、先生と親の双方からアンケートを取り、両者が日ごろ感じている点を認識したうえで、より密度の濃い組織を構築することができました。
【POINT】履歴書・自己PR欄の書き方
- 求められている人材を想定し、実務に沿った具体的な経験やスキルを記載する
- 就業経験以外でも、実務で生かせる経験があればアピールする
主婦(夫)から正社員になるのは難しい? もし再就職が決まらなかったら
主婦(夫)に限らず、就職・転職活動は、ほかの応募者との比較で決まるケースが多いので、数社応募してうまくいかなかったからといって、簡単にあきらめないでください。
第一志望の業界や職種が良い結果に繋がらなければ、職種の幅を広げて求人情報を検索してみるといいでしょう。人材が不足している職種や業界などを検討してみることも必要かもしれません。正社員の勤務条件が、現在の生活に合わないようであれば、何がなんでも正社員を目指すのではなく、雇用形態を見直すことも検討してみてください。
再就職は「内定を取ること」が目的ではなく、「生き生きと仕事をするため」の通過点です。再就職することで何をかなえたいのかを明確にするため、希望する条件や生かせる経験など、もう一度整理してみてください。
繰り返しになりますが、企業は、主婦(夫)だからという理由で採否を決めません。企業の求める人材と労働条件に合致しているかを見極めています。合致していることを示しても、懸念を持つ企業であれば入社すべき企業ではないのかもしれません。
もしあなたが、「どうせ無理だろう」とあきらめて応募すれば、応募書類にも覇気がなく積極的なアピールができません。数年後、正社員として活躍している自分の姿をイメージして、ワクワク感を持って再就職活動に臨んでください。
多様な人材の活躍を推進する企業は増加傾向に
“人材不足”と言われている今、主婦(夫)やシニアなどさまざまな労働力に期待が寄せられています。
結婚や子育てをしている人をサポートするため、自社で保育施設を設置する企業や、通勤の負担を減らすため自宅やサテライトオフィスを使ったテレワークで効率良く仕事ができる環境を整備する企業も増えていくでしょう。
「主婦(夫)経験があるから不利なのでは」という考えを捨て、「今の自分だからこそ活躍できる」という気持ちで、やりたいことの実現に向けて再就職活動を行ってください。
【まとめ】主婦(夫)から正社員への再就職対策
- 応募企業や応募職種で生かせる実務能力や経験をアピールする
- 家庭との両立で業務に支障を与えないことを伝える
- 子供ができても仕事を続けていく姿勢を示す
- ブランク期間にやってきたことを説明する
- 将来像を描きながら再就職活動を行う
谷所健一郎(やどころけんいちろう)
有限会社キャリアドメイン 代表取締役 キャリア・デベロップメントアドバイザー(CDA)。1万人以上の面接と人事に携わった経験から、執筆、講演活動にて就職・転職支援を行う。ヤドケン転職道場、キャリアドメインマリッジ、ジャパンヨガアカデミー相模大野を経営。主な著書「転職者のための職務経歴書・履歴書・添え状の書き方」(マイナビ出版)ほか多数。
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