自己研鑽とは?意味・例文・メリット・具体的な方法を解説
掲載日:2024年09月12日


記事まとめ(要約)
- 自己研鑽(じこけんさん)とは、自身の能力・知識向上のため、自発的に努力すること
- 自己研鑽の方法は、セミナーや勉強会への参加、eラーニングの活用、書籍やWeb記事からの情報収集など
- 自己研鑽は、自分のスキルアップにつながり、キャリアパスを実現するきっかけになる
日々変化する社会や業務に対応するには、新しい知識やスキルを身に付ける必要があります。
自身を成長させるために取り組みたいのが「自己研鑽」です。
積極的にスキルアップに取り組めば、希望するキャリアプランを達成しやすくなるでしょう。
自己研鑽の意味や行うメリットのほか、社会人が自己研鑽を行うための具体的な方法を解説します。
自己研鑽とは?意味・読み方・類義語

自己研鑽(じこけんさん)とは、自分自身の能力や知識を向上させるために、自発的に努力する取り組みを指します。
「学問を深く極めること」という意味を持つ「研鑽」から成る言葉であり、自身を指す「自己」と組み合わせて、主体的に努力する様子を表しています。
ビジネスシーンにおいては、主に、自身のスキルを伸ばす取り組みを自己研鑽と表現することが多いでしょう。
具体的には、仕事に関連する資格取得を目指す、専門書を読む、セミナーやワークショップに参加するなど、目的に合わせてさまざまな自己研鑽の方法があります。
自身の成長により会社に貢献できれば、キャリアアップや収入アップがかなう可能性もあります。
一人ひとりの自己研鑽が組織を発展させ、周囲に良い影響を及ぼすため、自己研鑽は個人に留まらない重要な取り組みといえます。
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自己研鑽と自己啓発の違い
自己研鑽と自己啓発は、どちらも自分自身の成長を目的とした主体的な取り組みを意味するものですが、自己研鑽が自分の能力や知識を高めることを重視するのに対し、自己啓発は自身の内面的な成長や自己理解を深めるといった精神面に重点を置いている、という違いがあります。
それぞれ目指す形が異なるものの、自己研鑽と自己啓発は切り離せないものです。
自己研鑽を通じて得た経験が自己啓発につながることもあれば、自己啓発による精神的な成長が、自己研鑽の効果を高めることもあるでしょう。
自己研鑽と自己実現の違い
自己研鑽と自己実現は、どちらも自分自身の成長に関係する言葉ですが、目的と対象とする範囲に違いがあります。
自己研鑽が能力や知識の向上を目的とした取り組みを指す一方で、自己実現は自分の持つ可能性を最大限に発揮し、自分らしい生き方を達成することです。
自己研鑽の使い方・例文

履歴書や面接で「自己研鑽をしています」とアピールすることがあるかもしれません。
その際、言葉の使い方を誤らないように、正しい使い方を覚えておきましょう。
自己研鑽は下記のような使い方をすることが多いです。
- 「自己研鑽に努める」
- 「自己研鑽に取り組む」
- 「自己研鑽に励む」
- 「自己研鑽を積む」
- 「自己研鑽を重ねる」
ケース別に、自己研鑽を使った例文を紹介します。
履歴書・職務経歴書で使える例文
履歴書・職務経歴書の自己PR欄で自己研鑽をアピールする際には、主に「自己研鑽に取り組む」「自己研鑽に励む」「自己研鑽を重ねる」といった表現を使うことが多いでしょう。
その際、自己研鑽で得た知識や技術などをどう企業で生かすことができるのかを伝えられると、よりインパクトのあるアピールになります。
例文として、以下のようなケースが挙げられます。
- 「ITコンサルタントを目指し、これまでにアナリストとして情報収集や分析の業務に励むことに加え、経営の知識を身に付けるためにITコーディネーターや経営士などの資格を取得して自己研鑽を重ねました。」
- 「新しい技術の習得を目指して自己研鑽に励み、プログラミング言語やデータ解析のスキルを〇年間にわたり磨いてきました。習得したスキルを、システム開発業務で生かしていきます。」
- 「常に自己研鑽に取り組み、職務に関連する最新の技術や知識を習得するため、年に〇回以上、セミナーやワークショップに参加しています。自己研鑽で得た技術、知識、人脈を生かし、業務で成果を築いていきたいと考えています。」
自身の経験や成果に合わせて、より具体的な文章を作成してみましょう。
その際、資格取得数やセミナー受講数、学んできた期間など、数字で成果を示すことで、更に説得力のある表現になります。
面接で使える例文
面接で「これまでにどのような自己研鑽に取り組まれてきましたか?」という質問を受けることがあるかもしれません。
履歴書・職務経歴書の自己PR欄同様、自己研鑽をしてきたことをアピールする際には、応募企業で生かせる内容を回答すると良いでしょう 。例文を紹介します。
【職種経験ありの場合】
「マーチャンダイザーとして働くなかで、近年は特に○○に関するノウハウも求められていると感じ、書籍やセミナーへの参加を通じて、最新のトレンドをキャッチアップできるよう、自己研鑽を重ねてまいりました。その結果、前職では年間売上を120%まで伸ばすことができました。今後も自己研鑽に努めて、成果を築いていきたいと考えています。」
【職種経験なしの場合】
- 「○○職として携わった経験がなかったため、○○に関する知識を体系的に身に付けるためにスクールに通い、自己研鑽に励みました。」
- 「大学在学中に得た○○の経験を実務に生かせるよう、自己研鑽の一環としてセミナーに積極的に参加し、知識とスキルの向上に努めてまいりました。」
面接では、自己研鑽が成果につながった具体的なエピソードを交えることで、より説得力のある回答になります。
自己研鑽を行うメリット

自己研鑽には時間や費用などのコストがかかりますが、その分、メリットも多くあります。
続いて、自己研鑽を行う具体的なメリットを見ていきましょう。
キャリアの選択肢が広がる
自己研鑽に励むことで、知識が深まり、新しい技術を身に付けられます。
プログラミングの分野であれば、新しい言語やフレームワークを学ぶことで、より高度なシステム開発ができるようになるでしょう。結果として、キャリアの選択肢が広がります。
対応できる業務の範囲が広がるだけでなく、身に付けた知識や技術を同僚や部下に教えることもできます。
チーム全体のスキルアップにも貢献し、昇進や昇格につながる可能性もあるでしょう。
また、自己研鑽によって高めた能力は、転職活動時の大きな強みになります。
専門性の高い能力や知識を持つ人材として、自身の価値も高まり、転職にも有利に働きます。
自己効力感・自己肯定感が高まる
自己研鑽を積み、能力や知識が向上するにつれ、「自分ならできる」という自己効力感が芽生え、仕事にも自信をもって積極的に取り組めるようになるでしょう。
自己研鑽を通じて、業務に対する不安が減少しやすくなります。
また、新しいスキルを習得することで、これまで苦手だったタスクもスムーズにこなせるようになるかもしれません。
たとえ失敗しても、自己研鑽の一環、成長の機会と捉えることができれば、前向きに乗り越えていく力が身に付きます。
そうした自分の成長を実感することで、自己肯定感が強化され、自分自身を尊重できるようになります。
業務上の成果・評価の向上につながる
業務に直結する専門知識を深めたり、新しいツールの使い方を学んだりすることで、タスクの処理スピードが上がります。
業務を円滑かつ効率的に進められるようになれば、生産性が向上し、成果を出しやすくなります。結果、会社からの評価が向上する可能性が高まります。
人脈が広がる
自己研鑽のために参加するセミナーや勉強会は、共通の興味や課題を持つ方が集まるため、自然と会話が弾みやすく、人間関係が築きやすい環境にあります。
自己研鑽に取り組んでいても、客観的に見ることが難しかったり、継続していくうちにマンネリ化したりすることがあります。
しかし、人脈を広げるなかで、自分にはない視点や情報を与えてくれる人との出会いから、新しい成長や広い視野を手に入れられる可能性があります。
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社会人が自己研鑽を行う方法

では、実際にどのような方法で自己研鑽を行えば良いのでしょうか。
日々の仕事で忙しい社会人にとっては、自己研鑽に取り組みたいと考える目的を整理し、明確にすることが大切です。そのうえで、自分に合った方法を見つけましょう。
効果的で実践的な方法として、代表的な例を紹介します。
一つの方法にこだわらず、いくつか組み合わせたり、これまで経験のなかった方法にチャレンジしたりすることで、より視野が広がります。
セミナー(ウェビナー)・勉強会・異業種交流会への参加
自己研鑽の方法として、よく利用されているのがセミナー(ウェビナー)や勉強会への参加です。
専門知識を深く学べるだけでなく、同じ目的を持った参加者との交流を通じて、新たな気づきや視点を得られます。
対面、オンラインを問わず、同じ受講生として人脈を広げやすく、その後も情報交換ができるようにSNSなどを通じて、交流できる仕組みが整っているケースもあります。
また、さまざまな業種の人が集まる異業種交流会も、自己研鑽につながります。
異業種交流会は業種が違う人と交流し、人脈を広げることが主な目的とされますが、異業種を理解するといった自己研鑽から、新たなビジネスチャンスが生まれる場合もあります。
例えば、自社で解決できないロジスティックスの課題などを、別の業種の取り組みを把握することで解決に繋げたり、異業種との交流から新たな商品やサービスが生まれたりする可能性があるでしょう。
eラーニングの受講
eラーニングとは、インターネットなどを活用したオンライン学習システムのことです。
パソコンやスマートフォンがあれば、時間や場所を問わず、自分のタイミングに合わせて学習を進められるのが特徴です。
eラーニングとして提供されているコンテンツは、ITスキルや語学力の向上、資格取得、経営学やマーケティングなど、多岐にわたります。
幅広い分野のコンテンツがあるため、ニーズに合わせて選んでみましょう。
通勤時間や休憩時間などのすきま時間を有効活用し、資格取得を目指すのもおすすめです。
まとまった時間が確保しづらいなかで、効率的かつ効果的な学習を進めたい人に最適な方法といえます。
書籍・Web記事などからの情報収集
書籍やWeb記事から情報収集し学ぶのも、自己研鑽の一つです。
通勤時間や休憩時間など、ちょっとしたすきま時間を活用して、自分の関心領域について気軽に学べるのが大きな利点でしょう。
セミナーや研修、eラーニングと比べて、外部から課題を与えられることもないため、モチベーションを維持しづらい傾向にあります。明確な目的意識を持って、能動的に取り組みましょう。
Web記事から学ぶ場合には、情報の信頼性に注意する必要があります。
手軽に情報を発信できるインターネットの特性上、必ずしも正確な情報が提供されているとは限りません。
記事の投稿日や筆者の専門性、メディアの信頼性などを考慮したうえで、複数のサイトから情報の裏付けを取るなど、より慎重に情報収集するようにしましょう。
資格取得に関する通信講座の受講
資格取得をゴールとする通信講座はさまざまです。
また、試験日までの期限があることから、モチベーションを維持しながら集中して取り組めるという利点もあります。
実際に資格を取得できれば、能力向上の証明となり、自信につながるはずです。
転職活動においてもアピールポイントとなり、有利に働く可能性があります。
自己研鑽としてどのような資格を取れば良いか迷う際には、こちらもご覧ください。
社内報・ブログでの情報発信
自己研鑽において、知識を吸収するインプットに加えて、アウトプットも欠かせません。
学んだことを整理し、発信する絶好の機会として、社内報やブログでの情報発信にチャレンジするのも良いでしょう。
学んだ知識やスキルを文章にまとめることで、自身の理解度をあらためて確認できます。
曖昧だった部分を再確認できるため、学んだ内容が定着しやすくなるでしょう。
加えて、情報発信によって、同僚や上司からフィードバックを得られるのも大きなメリットです。
自分では気づかなかった視点や、更に深い知見を得られると、学びをより実践的なものにできるでしょう。
ただし、情報発信には責任が伴うことを理解しておく必要があります。誤った情報を発信しないよう、十分に内容を確認しましょう。
また、会社の機密情報に触れることのないよう、細心の注意を払う必要もあります。
自己研鑽を行うことでキャリアアップをはかる方法

自己研鑽は、キャリアアップにつながる取り組みでもあります。
業務に必要な能力は時代の流れに合わせて常に変化していきます。そのなかで、自身の価値を高く保つためにも、自己研鑽が重要です。
特に、業務につながる資格取得や語学力の向上は、変化への対応として役に立つでしょう。
業種や職場によって異なるものの、特定の資格を取得すると資格手当や報奨金が支給されるケースがあります。
例えば、不動産関連の仕事では宅地建物取引士、IT業界ではITストラテジストなどの資格取得により給与アップや報奨金の支給が約束されているケースも見られます。
また、語学力を磨くことでキャリアの幅を大きく広げられます。英語力を高めれば、国内営業だけではなく海外営業へのチャレンジも可能です。
更に、中国語などの特定の言語に精通すれば、その国や地域に特化したビジネスに携わるチャンスも生まれるでしょう。
そのほか、コミュニケーション能力やソリューション思考力など、普遍的なスキルを向上させることで、役職を得るチャンスも広がります。
IT業界であれば、システムエンジニアからプロジェクトマネジャーへのキャリアチェンジが可能になるかもしれません。
更に、こうしたスキルは、転職時にも自身の強みとしてアピールできます。
自己研鑽は、自分の可能性を広げ、新しいキャリアを開拓するための原動力となるものです。目標に向かってスキルを磨き、キャリアアップを実現していきましょう。
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まとめ
自己研鑽とは、自らの意思で能力や知識を向上させるために学ぶことといえます。
セミナーや勉強会への参加やeラーニングの活用、書籍やWeb記事からの情報収集など、目的に合った、続けやすい方法を選んでみましょう。
自己研鑽により成果を出すことができれば、業績評価の向上のほか、自己効力感や自己肯定感も高まり、仕事のモチベーションアップやキャリアアップにもつながるでしょう。
監修者

谷所 健一郎(ヤドケン)
キャリア・デベロップメント・アドバイザー(CDA)
有限会社キャリアドメイン 代表取締役
有限会社キャリアドメイン 代表取締役 キャリア・デベロップメント・アドバイザー(CDA)。1万人以上の面接と人事に携わった経験から、執筆、講演活動にて就職・転職支援を行う。ヤドケン転職塾 、キャリアドメインマリッジを経営。主な著書「はじめての転職ガイド 必ず成功する転職」(マイナビ出版)、「転職者のための職務経歴書・履歴書・添え状の書き方」(マイナビ出版)、「転職者のための面接回答例」(マイナビ出版)、「転職者のための自己分析」(マイナビ出版) ほか多数。
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