
マーシャル諸島を観光地へ──
私だからできる、世界の「旅」を変える仕事
プロフィール HIS/木下 麻美さん
【転職前の仕事】メキシコ留学後、2009年〜2011年まで、富良野広域圏経済活性化協議会にて、地域活性化を目的とした観光振興事業に従事。
【キャリアステップ:青年海外協力隊の活動】2012年から2年間、マーシャル諸島共和国の政府観光局で日本人観光客誘致のための観光政策を担当。
【転職後の仕事】2015年、株式会社エイチ・アイ・エス入社。法人団体専門店事業部 スタディツアー営業所でツアーの企画提案、募集活動、観光手配、添乗業務をトータルに担当。
入社2年目で、観光地として無名だったマーシャル諸島の企画ツアーに成功。
太平洋の真ん中に浮かぶマーシャル諸島。観光地としては知名度が低く、日本人観光客もほとんど訪れることのない環礁の島ですが、1914年から30年間は日本統治下にあり、1946年からは計67回にわたりアメリカの水爆実験が行われた場所です。
今年HISから初めて、このマーシャル諸島へのツアー催行が実現しました。企画したのは私。上司からは「絶対に売れない」と言われたマーシャル。でも、「マーシャル・ツアー」は私がHISに入社する前からの一つの目標であり、入社した理由でした。
HISには世界各地の社会問題の解決をテーマに、現地の交流プログラムなどに参加できる「学びの旅 スタディツアー」という専門部署があります。
私はそこで団体旅行の手配業務をはじめ、教育機関、企業向けの研修やCSRに絡んだツアーの企画提案を担当。ツアー説明会や催行前後に行われる事前学習、報告会の開催、添乗員としての現場同行まで、一人で担当ツアーを丸ごと担える、非常にやりがいのある面白いセクションです。
私は入社1年目でマーシャルツアーを企画する機会を得ることができました、しかし一般向けには全く反応が出ませんでした。そこで企画の趣向を変え、「ビキニデー・核被害追悼記念イベント参加ツアー」としたところ、もともと核問題、核被害に関心の高い国際法律家の方々などを集めることができたのです。
上司も驚きながら、「木下にしかできないツアー」と高く評価してもらえたのは嬉しかったですね。


世界中を旅する豪華客船をもてなす大型プロジェクトを担い、政府、NGO、学校等を巻き込んだ独自の企画で観光客の感動を得る。
私とマーシャルとの出会いは4年前。2012年から2年間、青年海外協力隊としてマーシャル諸島共和国に派遣され、政府観光局で日本人観光客誘致を目的としたマーケティングを担当していました。日本人は私一人。日本向けのWebサイトやパンフレットの作成、日本で開催される「旅行博」への出展などでマーシャルの魅力を発信していました。
日本人観光客を受け入れる側の体制作りとして、高校で観光の授業も行いました。現地に20名ほどいた他の職種の隊員と協力し、日本の魅力を知ってもらうイベントなどもよく開催しましたね。
ある時、日本の豪華客船が寄港し、数百名の日本人観光客が訪れることになりました。国としても久々の大型観光客の受け入れ。観光局の私が中心となり、交通手段を確保し、港に臨時の土産物店を集めるなど、政府やNGO、学校などを巻き込む一大プロジェクトを組織しました。
「リゾート地としては近隣のハワイやタヒチにかなわない。小さいコミュニティを活かして、島の温かさが伝わるおもてなしをしよう」と考え、小学校の子どもたちとの交流イベントや日本との繋がりを感じてもらえる歴史資料館などに足を運んでもらうプログラムを企画。もともと統治下にあった親日国ですから、人懐こい子どもたちに歓待され感動された方、「昔懐かしい体験ができた」と涙した方など大好評でした。
そのクルーズ会社が、「また寄港したい」と評価してくれて、2017年に2度目の寄港に繋げられたことは、青年海外協力隊員としての私の大きな成功体験になりました。


現地にとってプラスになる、国際協力としての“新たな旅の価値”を創りたい。
2年間マーシャル諸島で観光事業に携ったことで、訪問者、訪問地の双方にとってプラスになることをしたいと考えるようになりました。
そのため、次のキャリアは観光業がいいという思いがあり、帰国後は旅行や観光業を中心に仕事を探しました。その中でもHISを選んだのは、社会貢献をテーマにした企画ツアーも多く、JICAや青年海外協力隊の現地での活動を視察するツアーなどもあったからです。面接を担当してくださった今の上司が、国際協力や現地への貢献などの重要性を理解し、社会貢献に繋がる企画などを推奨していたこともあり、ここでなら、自分のやりたいことを形にできると確信しました。
グローバル人材として異なる文化の中で働く体験は絶対に役にたちます。何もないところから、何かを創っていく力や語学力とコミュニケーション力が身に付いたと思います。協力隊としての経験が、国際協力としての“新たな旅の価値”を創りたいという想いや、自分でそれを形にしていけるという自信になりました。
一番磨かれたのは精神面。文化も習慣も異なる異国の人たちと一緒に何かをするのは、日本人の常識の範囲では考えられない想定外の出来事の連続です。最初の頃は問題が起こるたび焦ってしまいましたが、次第に動じず焦らず、冷静に打開策を考えられる力がつき、周囲をうまく調整して落とし所を見つけていけるようになりました。
協力隊としての経験は、私にとってのキャリアステップの一つとなりました。2年間で、大きく成長できたことはかけがえのない財産です。

採用担当者の声

「広い視野を持ち、新しいものをつくりだす。」 青年海外協力隊という経験がイノベーションを起こす力となる。
関東法人団体専門店事業部 専門店グループリーダー CSR推進委員・旅カレッジ主宰
鮫島 卓さん
今はありきたりなツアーでは満足できないお客様も増え、旅行という概念を超えた新しい企画を提案していかなければならない時代です。また今後、日本人の海外旅行だけでなく、さらにグローバルに展開していこうと考えているHISにとって、「新しいものをつくり出す人材」「個人が持っている専門性を仕事に活かせる人材」が特に必要になると考えています。
木下はまさにそのような人材だったため、メンバーとして活躍してほしいと感じて採用しました。これからも、“新たな旅の価値” を生み出してくれることに期待しています。
自分たちの常識では「絶対に売れない」と思っていた商品であるマーシャル・ツアーを木下が自らの手で形にしたのは凄いことです。
売れない観光地を商品化するのは業界的にも珍しいことです。それを実現できたのは、観光局や政府関係者にまで人脈を持ち、現地観光のコーディネートや企画も手配も全部自分でできる木下だからこそ。「ああ、彼女はHISでイノベーションを起こしてくれたな」と感じました。
海外での異文化体験を通じて違う価値観を持つ人とのコミュニケーションに慣れ、想定外のことに直面した時の対応力や忍耐力、広い視野で物事を見る力、様々な角度から考える力、適応力、語学力などを鍛えてくる、木下のような青年海外協力隊経験者の方は、当社のみならず、今後の日本社会で間違いなく必要になる人材だと思います。
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