
Vol.13 経験を生かした営業職での転職に、本人も気づかなかった意外な落とし穴
2年前、契約社員として働きはじめた会社で営業として実績を残し、正社員をつかみ取った挑戦者。現在は人事部に異動となり、責任ある立場で仕事をこなしている。知名度もある安定した職場で正社員という恵まれた環境を得ながらも、なぜ転職活動にチャレンジするのか。面接官は大いに疑問を感じていた。履歴書を見る限り、営業職としてのキャリアは十分にあり、リーダーとしての素養もうかがえる。魅力ある人材と期待されることから、挑戦者の転職理由を明確にし、仕事への意欲を量りたいと思った。
今回の挑戦者

挑戦者:河野さん(仮名) 応募業種:生命保険 応募職種:営業 年齢:34歳・女性
【30代前半】【営業】【ステップアップ転職】
芸術系の大学を卒業後、ホテルのフロント業務、カルチャースクールの運営など、さまざまな仕事を経験。32歳の時にネット関連企業に契約社員として入社し、営業として新規事業の立ち上げにかかわる。個人売上成績トップとなり、社長賞を獲得するなどの実績が評価され、正社員となる。その後、人事部に配属され、現在は採用業務に携わるが、営業で積んだキャリアを生かしたい思いが強く、転職活動を決意した。
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前編の見どころ
現在、正社員として在職中の挑戦者。面接官はまず、「なぜ転職を考えているのか?」という疑問をストレートにぶつけた。挑戦者は、「営業職で数字を追っていきたい」と、その理由を明らかにする。営業へのこだわりを感じた面接官は、これまでの仕事上でどのような成果を出してきたかをたずね、その実力を量ろうとした。実績をアピールできるチャンスが早々に到来。説得力のある言葉で面接官の評価を一気に高めたい場面である。
中編の見どころ
挑戦者はこれまで転職を繰り返し、さまざまな業種の仕事を経験してきた。仕事の一貫性のなさに一抹の不安を感じた面接官は、仕事に向きあう姿勢を知りたいと感じ、これまでの経歴と転職の経緯についてたずねることにした。転職に関して、厳しい質問を繰り返す面接官に、戸惑いを隠せない挑戦者。ついつい言い訳ととられかねない言葉を重ねてしまうが、この苦境を乗り切ることはできるだろうか。
後編の見どころ
営業職へのこだわりを持つ挑戦者だが、保険業界は未経験。そこで、この業界をきちんと理解してのチャレンジであるか、また数ある保険会社の中で、なぜ当社を選んだのかを面接官は確認したいと思った。面接では、十分に想定される質問である。業界研究、企業研究をしっかりしているかが問われる場面。すなわち、「この会社に入りたい」という熱意がどれだけあるかを試されているともいえる。挑戦者の面接に挑む姿勢が、おのずと浮かびあがってくる。
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挑戦者はどう答えたか?緊迫のシーンを振り返る!
【POINT1】企業理解が足りず、志望動機が抽象的
挑戦者は、外資系保険会社に応募した理由として、「営業職としてプロフェッショナルな業界に行きたい」と言っている。しかし「保険のビジネスモデルはどんな点が魅力的か?」「なぜ当社なのか?」といった質問に対して、具体的な回答ができなかったのが残念。営業で結果を出したいと考え、未経験の業界に転職してチャレンジするのであれば、事前にもっと業界や企業についてきちんと研究し、理解しておくことが必要だ。保険会社の営業という仕事へのイメージがしっかりとあれば、もっと自分のやるべきことが明確になり、説得力のある志望動機が語れるはずだ。
【POINT2】回答内容をつめこみすぎない
一見、質問に対してしっかりと回答しているようにみえるが、一つの質問に対する回答が長く、さまざまな要素を盛り込みすぎていて、何を言いたいのか核心が見えづらい。挑戦者自身も話しながら、何を言いたいのかが分からなくなってしまっている場面も見られた。質問の意図をくみ、相手の知りたいことは何かを考えて、頭を整理して話す習慣を身につけたい。自分の言いたいことばかりを羅列するのではなく、相手の知りたいことを、わかりやすく簡潔に答えられるように努力しよう。
【POINT3】最後まで質問を受け止めていない
面接官が質問を最後まで言い終わる前に、あるいは間髪をいれずに回答するシーンが目立った。せっかちな印象を与え、相手に不快感を持たれてしまう可能性もある。保険の営業は、特に信頼のおける人柄が望まれる職種だ。お客さまの話をしっかりと聞く姿勢も重要なポイントとなる。本人にとっては気づきにくい点ではあるが、その癖を自覚して、改善したい。しっかりと相手の質問を受け止めて、一呼吸おいてから回答する。それぐらいのゆとりを意識して、落ち着きのある会話術を磨いてほしい。
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回答のコツを伝授!面接官からのアドバイス

会話をしていても順応力があり、営業に対するポテンシャルの高さは感じられました。ただ、回答の内容に具体性が乏しく、抽象的な表現が多いことが気になりました。頭に浮かんだことをそのまま口に出すのではなく、もう少し伝え方、言い方を工夫するとよいでしょう。たとえば、「私は、目標に対する達成意欲が高いところが強みです。なぜなら……」といったように、まず結論を言ってから理由を述べるようにすると、伝える力が強まります。これまでの経験から営業としての能力が高いと思われるのに、それを伝えきれていないのも残念でした。自分の営業力を、転職を希望する会社に即して、自分なら何ができるかをもっと具体的にアピールすれば、さらに評価は上がるはずです。
挑戦者の感想

私自身、営業で数字を追っていきたい、という強い思いはあるのですが、それを訴えるために、これまでの経験を整理して、もっと具体的な取り組みを話せるようにしたいと思いました。また畳みかけるように回答してせわしない印象を受けると言われて気づいたのは、これまでの仕事では限られた時間にどれだけの業務をこなせるかが問われ、いつも前のめりに仕事をしていたということ。個人のお客さまとじっくり向き合う保険の営業というスタイルに、自分を合わせていく努力が必要だと感じました。
今回の面接の心得
- 志望動機を具体的に語るには企業研究が必須
- 一つの質問に対しての回答に、内容を詰め込みすぎない
- 質問は最後まで聞き、一呼吸おいて回答する
- 結論を先に言ってから、理由を述べる
今回の面接官 Profile

細田 咲江さん
早稲田大学卒業後、流通会社で12年間、主に人事部に従事。1994年に上田晶美さんとともにハナマルキャリアコンサルタントを設立。現在は、埼玉女子短期大学にて准教授としてキャリアに関わる授業を展開。
また、高校生や大学生の就職、社会人の転職、主婦向けの再就職に関する講演・執筆など幅広く活躍中。近著では、転職の最新ノウハウを満載した「転職 書類」「転職 面接」(すばる舎発行)が話題になっている。


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